彼氏に別れを切り出された私は当時29歳。
この歳で独身になることの怖さ、20代前半の女子には分かるまい。
だから私は強気な態度に出ることはできなかった。
「どうか別れないでください」という地を這うような低姿勢で彼にすがったのです。
(ああなんて哀れ…)
ちなみにここで、別れ話の際に言われた、今読むと笑ってしまうくらいくだらない別れたい理由を羅列したいと思います。
・話が面白くない。
・突っ込みが下手。
・ボケも二流。
・年上なのに尊敬できる所が少ない。
・酒を飲んだときのノリがどうかと思う。
・靴が揃えられない。 など、その他多数。
29歳の愚かな私は、この超低レベルな私へのダメ出しを全て受け入れ、暴君と化した彼に迎合する道を選んでしまったのです。実にこの後一年間も私はこの彼と付き合いました。
(ああなんて愚か…)
ちなみにここで、暴君モラハラに服従した私がしてしまった愚行の数々を、ランキング形式で紹介したいと思います。
第3位 マッチ箱に突っ込め事件
別れ話を切り出され、上記のようなダメ出しをされている際、テーブルの上にちょうどマッチ箱が置いてありました。
「お前ホント、ボケも突っ込みもできないからなー。ちょっとこのマッチ箱に突っ込んでみて。」
捨てられるかどうか瀬戸際の私には一大事です。この突っ込みをしくじったら、本当に別れを告げられてしまう…必死にどう突っ込むのが正解なのか考えました。
でも今となってはくだらな過ぎて、なんと突っ込んだかも覚えていません。
はっきりしているのは、私がこの事態を受け入れ、付き合い続けたということです。
第2位 光熱費請求事件
一人暮らしを始めた彼の家にはよく泊まりにいっていました。その日は次の日仕事だったので、朝ごはんを買っておいて、冷蔵庫に入れておきました。それを見た彼が、
「これ俺のために買ってきてくれたの?ありがとう。」(冗談ぽく)
と言うので、
「えー食べたら怒るよ」(もちろん冗談で)
と言ったら、
「この家来てお金払ったことある?」(本気で)
と言われました。実際お金は払いませんでしたが、
はっきりしているのは、その後ベッドで攻められても拒まなかったということです。
第1位 食べ放題事件
デートの途中で、彼が食べ放題に行こうと言い出しました。それまで結構な量を食べ歩きしていたので、私はもうお腹いっぱいで食べられないと言ったのですが、それでも行こうというので行くことにしました。
私は本当に少量の食べ物しか取りませんでした。一方彼はチャーハンやら、ハンバーグやら、とくかく大量に取ってきました。やっとの思いで自分が取ったものを食べ終わると、彼が取ってきた食べ物を指さして「まだ残ってるよ」と言われました。野菜ならまだ入るかと思い、胃に押し込む気持ちで食べました。それでもまだ食べることを強要してくるので、
「野菜を食べて助けたからもういいでしょ。」
と私が言うと、
「助けたって何?2人のバイキングだから食べるのが当然だろ?」
と本気でキレられました。泣きそうになるのをこらえ、チャーハンを平らげると、
「ほら食べられたでしょ?そうやって自分で限界決めてるからダメなんだよ」
この時点でもうふつふつきてるのですが、極め付けが、
「だから優勝できないんだよ」
と言われました。実は私はあるスポーツで競技に専念していた時期があり、いろいろな試合に出ていました。競技に専念するのは、生半可な覚悟じゃできないし、万年補欠だったお前に何が分かる!と思い、さすがの絶対服従していた私もこの時ばかりは怒りました。
その後どうなったかは覚えていませんが、
はっきりしているのは、これが別れるきっかけにはならなかったということです。
その後も甲斐甲斐しく迎合を続け、狙って面白いことを言おうとするなと言われて無口になり、テレビを見ている間しゃべるなと言われて寡黙になり、自分らしさがどんどんそぎ落とされていきました。デートよりも友達との約束を優先され、何かとプレゼントやおみやげを買ってあげたが、一度もお返しをされることなく、30歳になって三か月経ったある日、
別れを切り出されました。
えー!自分で切り出したんじゃないんかーい!!
そうなんです。
ちなみに一度別れを切り出されて仲直りをした際、彼に聞かされた曲がどぶろっくの僕なりのプロボーズです。極寒。
次回、洗脳から目が覚めます。