今日の新・東京見聞録は「達人と巡る神楽坂」です。
メンバーはオリジナルの三人です。
サヘルさんは赤のジャンパー、ジーンズ、マフラー
アランさんはベージュのジャンパー、ジーンズ
ケイティちゃんは黒いジャンパー、黒い帽子、デニムのスカートです。
サヘルさん
「うわ~ それにしても東京のど真中にこんな
素敵な路地があるっていいよね!」
ケイティちゃん
「う~~んっ♪」
アランさん
「そうだね!特に石で出来た道って、フランスっぽいよ。」
サヘルさん
「今日はねー この道。」
ケイティちゃん
「う~ん?」
サヘルさん
「この路地に詳しい方がいらっしゃるんです!」
ケイティちゃん
「ホントにっ?」
サヘルさん
「こちらの方なんですよ。坂本さん!」
アランさん
「素敵~」
坂本さん
「こんにちは。」
サヘルさん、アランさん、ケイティちゃん
「こんにちは! 宜しくお願いいたします。」
こちら神楽坂の達人坂本さん。
NPO法人「粋なまちづくり倶楽部」の理事をされております。
三人は坂本さんに神楽坂の穴場を紹介して頂きます。
神楽坂の石畳に
カランッ カランッ 坂本さんの足音が路地にこだまします。
サヘルさん
「石畳のこの足音がいいよね!坂本さんの。」
坂本さん
「ありがとうございます。」
アランさん
「ちょっと見てみて。」
サヘルさん
「どうしたの~?」
アランさん
「雪みたいなやつ?」
サヘルさん
「あ~、雪積もったのかな?」
「あっ でもアラン見て?」
「こっちにもあるよ?」
坂本さん
「これね 盛り塩っていって、昔の偉い人は牛車っていって
牛に車をひかせていてね。」
「牛っていうのは塩が好きなのよ。」
サヘルさん
「牛は塩を好きなんですか~」
「初めて知りました。」
坂本さん
「それで牛が塩にひかれて(店に)入っていく訳。」
サヘルさん
「牛が塩にひかれて(店の)中に入っていくっていうのは
牛を(店の)中に入れさせるため
お客様を中に呼び込むためだ。」
坂本さん
「そう、そうです。」
サヘルさん
「そっかー!」
料亭などの玄関でよく見かける縁起を担ぐ盛り塩は、
こういう理由があったのですね~!
厄払いの為のお清めのお塩だと思っていました。
ケイティちゃん
「ねぇー 見て、ここにもお塩があるよ。」
サヘルさん
「ほんとだ! でも3つだよ。」
坂本さん
「3つでしょ。 身が立つってね。」
サヘルさん
「日本の言葉の遊び。ダジャレですね!」
サヘルさん達の得意とするダジャレですね。
塩が3つ ー> 身が立つ -> 成功する!
塩が3つ置いてあるところは、そういう意味だそうです。
三人は坂本さんから美味しいお店を紹介して頂けるそうです。
サヘルさん・ケイティちゃん
「こんにちは!」
女将さん
「いらっしゃいませ。」
サヘルさん
「まぁ~ 素敵なお洋服で出向かえてくれてなさって。」
坂本さん
「女将さんはね、昔からお化粧もなさらず指輪もしない。」
女将さん
「白粉の匂いが食べ物につくといけないのでね。」
お店に嫁いで五十年、和服しか着た事のない女将さん。
昭和6年創業のお寿司屋さん「二葉」さん。
三人はこのお店が発祥といわれる看板メニューを頂きます。
アランさん
「なんていいますか?」
女将さん
「ばらちらし」
サヘルさん
「ばらちらし~」
「具材がまずいっぱいで、いろんな物が入っていて
なんかマグロさんですね!この真っ赤なルビーみたいな色は~」
マグロやイクラを初め、カズノコなど12種類の具材が
豪華に盛り付けられた「ばらちらし」1500円(ランチ)です。
ケイティちゃん
「最高!」
サヘルさん
「おいしい、おいしゅうございます。」
女将さん
「ありがとうございます。」
サヘルさん
「なんていい歯ごたえ。」
女将さん
「カズノコが入っていますから。」
サヘルさん
「プチプチはじけて・・あと~タレがおいしい!」
女将さん
「色んな具から取ったタレをご飯にかけて」
サヘルさん
「うわ~ 最高のタレなんだね~」
マグロなどの具材には下味がついています。
それは以前、呉服屋さんの展示会で頼まれた時に
着物で来られるお客さんに醤油のシミを付けさせない為に、
全部、味をつけてお出ししたらというのが発祥だそうです。
また、スプーンが添えられているのは
座敷と座敷の間の短い時間に芸者衆がよく食べに来られるので、
短い時間にちょっと食べれるようにとスプーンを添えたそうです。
神楽坂には現在25人の芸者さんがいるそうです。
次に三人が案内されたところは、芸者新道にひっそりとたたずむ
喫茶店「パティオ」さん。芸者の置屋を改装してつくられたそうです。
お客さんで芸者さんが先に入っていました。
そして、お店の店主鈴木さんも以前は芸者として
活躍されていたそうです。
アランさんはお店の看板メニュー
バターを塗ったトーストに味付け海苔をのせたシンプルな一品、
「のりトースト」を頂きます。
サヘルさん
「サクッと、いい音・・・」
アランさん
「意外とすごいおいしい。」
サヘルさん
「意外とすごいおいしい?意外とあった!」
アランさん
「おいしいよこれ、なんで?」
「パンと海苔、そんなに合うってビックリ!」
サヘルさん
「これって昔からあったメニューなんですか?」
鈴木さん
「そうなんですよ。私がまだお座敷に出ている時に
喫茶店でこういうの出していたんですよね。」
「で、自分が喫茶店を始めた時に出したいと思って。」
サヘルさんがお客さんの芸者さんにお話かけ、
神楽坂で芸者を始めて良かった。
これからも続けたいとお話されていました。
続いて、三人が案内されたところは
ケイティちゃん
「なんか英語で書いてある!?」
サヘルさん
「まかないこすめ?」
坂本さん
「そう まかないこすめさんね。」
サヘルさん
「まかないってよく食べ物で、まかない料理って聞きますけど。」
「じゃ、入ってみようか。」
こちらは和風の化粧品を扱う「まかないこすめ」さん。
店名の由来は、もともと金沢の金箔屋さんで女性従業員が
自分達の肌の為にと台所にあるもの等を使って
コスメを作ったのが始まりで
そこから「まかないこすめ」という名前がついたそうです。
サヘルさんはお店の商品「凍りこんにゃくスポンジ」735円を
試します。(防腐剤を使っていないので使用後は冷蔵庫保存)
なぜ、こんにゃくでスポンジを?
店員さん
「昔から赤ちゃんの産湯で使われていたそうです。」
「こんにゃくがすごく保水性があるので、
こんにゃくのスポンジを使って赤ちゃんを洗っていたそうです。」
サヘルさん
「気持ちいい~!」
「なんかちょっとザラザラ感もあって
どちらかというと、こんにゃくじゃないような感じがするから
本当にスポンジみたい。」
サヘルさんが何かを発見しました!
サヘルさん
「キーン(金)!」
店員さん
「はい!高級な・・・」
金に反応するサヘルさん。
金箔シート 3780円です!
サヘルさん
「金でパックすると、どうなるんですか?」
店員さんによると、まだ科学的には証明されていませんが
金沢では絆創膏ではなく、金箔を貼って傷を癒したそうです。
サヘルさん、ケイティちゃんを見つめ同意を求めるように
サヘルさん
「なんて裕福な・・・ なんて裕福なっ」
ケイティちゃん
「ウフフフッ」
サヘルさんが金箔パックを試します。
まず金箔を手の甲に貼り、一分たったらオイルを塗り
手の甲にすり込みます。
サヘルさん
「あ~ あれ!消えちゃった!」
「金がない~」
金の粒子は細かいので肌の上に馴染んで残るそうです。
サヘルさん
「ありがとうございます。」
「なんか気持ちだけで得した気分です。」
次に三人が案内されたところは
住宅街にある古い門構えのある所。
中に入ると・・・
坂本さん
「あそこ覗いて見て」
サヘルさん
「覗く?」
「なんか人が上にいるよ。」
「舞台で踊りながら歌っているよ。」
「これなんですか?」
坂本さん
「お能」
こちら「矢来能楽堂」さん。
7年前から能の体験教室を行っているそうです。
アランさんが若い女性に質問します。
アランさん
「なぜ若者に人気ないみたいなのに
なんで能サークルとか自分でやろうと思ったんですか?」
女子大生
「そうですね。やっぱり自分の国の文化を知らないと
恥ずかしいなと、思ったんで。」
アランさん
「偉いですね!」
三人は能楽師の小島先生に能を教えてもらいます。
ケイティちゃん
「建物の中に建物があるよ。」
サヘルさん
「お寺みたいな感じで素敵ですね!」
サヘルさんが舞台に上がる階段を見て、
サヘルさん
「これ上がってもいいんですか?」
小島先生
「ちょっと待って下さい。」
「この階段はきざはしと申しまして、上がる為の階段ではなくて」
「昔はお殿様は舞台の前で見ておりまして
能楽師の芸が素晴らかったときに
ここから何かを下さる時に、特別な方しか
選ばれた方だけが使う事が出来る
基本的に今は使っておりません。飾りです。」
サヘルさん
「飾り~」
なんとなく上りたそうなサヘルさんです。
三人は能を体験します。
サヘルさん
「行ってまいります!」
三人は一礼をし、能面を見せていただきます。
小島先生
「若女と申します。」
サヘルさん
「若女さんお綺麗なお顔立ちで!」
小島先生
「そうです。20代くらいの女性の・・・それと
能面は中間表情といいまして
ちょっとした角度で表情が変わります。」
小島先生
「曇らすと申します。少し下に向けてみましょうか。」
能面を顎をひくように少し傾ける小島先生。
サヘルさん
「彫りが深くなる。」
小島先生
「悲しくと言うか、ちょっとお気持ちが塞いでいる感じ。」
続いて、基本所作を学ぶ三人。
サシコミという、左から4つ歩きながら肩の高さまで
扇を上げる動作を行います。
歩き方を練習しているとアランさんが一人だけ飛び出ています。
サヘルさん
「アラン早すぎない?」
真剣な表情で能面のようなアランさん。
サヘルさん
「あ!早めに(扇が)上がっちゃうのもいけないんだ。」
小島先生
「ちょうど(4歩)着く位にピッタリ(扇も)着くといい。」
「それと扇は斜めになっている方がいい。」
サヘルさん
「意外と難しい・・・」
「けっこういろんな筋を使いますね。
体全体の筋に気を配らなければならないので
明日、筋肉痛ですね。これはね~」
小島先生
「いい運動になると思いますよ。」
サヘルさん
「とっても~」
あれっ? もうちょっと練習続くかと思った(笑)
こんな感じでした。
サヘルさんの金レーダーの反応はするどかった!!
金パック良かったですね!
そして、能の初体験。
日本の能面の良さ、幽玄味をしっかり感じとったようでした。
女優サヘルに益々磨きがかかりましたね!
アランさん、いつの間にか髪が伸びてました。早い・・・
神楽坂は芸者さんがいるって事、知らなかったです・・・





