リビングで使用しているパナソニックのエアコンの室外機の音があまりにもうるさくなったので、使えはするもののエアコンを取り替えることにしました。
で、問題のエアコンがこちら
パナソニックCS-404CXRという当時の比較的高級機種なのですが、わずか8年でこんなにガタがくるとは思いもしませんでした。

試しに室外機の騒音を測定してみたのがこちら。
とにかくブーンという高調波音が耳についてうるさくて、もはやお隣さんからの苦情勃発!赤穂浪士の討ち入りレベルなのですよ。

さすがに刃傷沙汰はマズいので、エアコンの取替を決意したのですが、機種選定にあたってはパナソニックを除外し、電気代高騰を考慮して一番エコと思われる三菱エアコンの霧ヶ峰の最高機種を選定したわけです。

で、購入したのがこちら。
「三菱霧ヶ峰 MSZ-FZ4022S」
PCあきんどの5年保証を付けて21万に少しおつりが来ました。

しかし第一印象はデカイ!
室外機はパナソニックよりも一廻り大きいし、室内機にいたっては横幅が10cm長く、重さはなんと21kg。
1人では到底取付不可能なレベルとなっています。

私はエアコン工事はセミプロ級と自負しており、工具も一通り揃えて取付から取り外し、ガスチャージまで自分でやっています。
パナソニックのエアコンも自分で取り付けましたので、まずは取り外しから。
予めパネルカバー類を取り外しておきます。

新旧並べてみましたが、霧ヶ峰の室外機はかなり大きいです。

エアコンの取り外しにあたって、まずはマニホールドを三方弁に接続してガス圧がかかっているかを確認することが重要です。
コレを怠ると、ガスの抜けている室外機のポンプダウンの際に室外機の爆発事故を招くことがあるからです。
空気は圧縮できませんから、コンプレッサーは耐えられなくなって爆発するというわけですね。

運転停止時にガス圧は約1MPaありました。
ポンプダウンを開始します。
ポンプダウンは冷房運転で行わねばなりませんので、冬場は室内機の強制運転ボタンを押して(パナソニックは5秒ほど長押し)冷房運転を開始します。

運転を開始するとガス圧が低下します。
コンプレッサーが安定するまで数分程度そのまま運転します。

次に高圧側バルブを閉めます。

バルブを閉めるとガス圧が低下していきます。。

1分も経たないうちに0MPaを割り込み真空域に達します。

真空度がどんどん高くなります。
メーカーの取付説明書には5分でOKのように記載されていますので、それに従うことにします。
5分経過した頃に三方弁の低圧側バルブを閉め、電源を切ります。
電源を先に切ることのないように注意してください。
必ずバルブを閉めてから電源を切ります。
最後に配管を取り外しますが、正常にポンプダウンが出来た場合には外すときにシュッと音がします。

さて、いよいよ新しい霧ヶ峰エアコンの取付作業です。
いつもやり慣れてる作業だから楽勝かと思っておりましたら、落とし穴がありました。
室内機への電源コードの接続作業にあたっては、下部パネルを取り外す必要があり、まずはこの隠しネジを外すのですが・・・

ところが、この下部パネルがなかなか外れませんでした。
すったもんだやっておりましたところ、ツメが2箇所折れてしまいました。

折れた爪を修復するのに無駄な時間を費やしてしまいました。

 

カバーを取り外して電源ケーブルVVF3芯2mmを接続します。

 

コーナーカバーは壁に設置後に取り付けてよいでしょう。

室内機の取付は難儀でした。
なにせ重量が21kgもあるため、友人に手伝ってもらって2人で持ち上げてやっとこさ。
背板の取付も重量を考慮せねばならず、柱とかの部分であればメーカー推奨のネジ7個でいいんでしょうけど、我が家は半分以上が石膏ボードだったので、落下傘タイプのエアコン取付ネジを多用し、合計15箇所で強固に取り付けました。

 

次は室外機の取付です。
まずは配管をフレアー加工します。

 

 

室内機と配管を接続する前に配管カバーのコーナー部にあたる部分を前もってベンダー加工します。
スプリングベンダーというものですが、配管の中に通して曲げることによって、コーナー部のつぶれを防止することが出来る優れものです。

 

室内機と配管を接続したら、室外機にも配管を接続します。
通常はストレートに配管を接続しますが、私はこのように1回転させてから室外機に接続します。
このようにすることで、裏側の掃除をする場合に室外機を少し手前に引いた場合に室外機の接続部の負担が軽減されます。
ただ、配管を無駄に消費しますので、取付業者がこのような作業をすることはないと思われます。

室外機に配管を接続したら真空引きを行います。

なお、配管とフレアー部の接続の際には必ずトルクレンチを使用しています。

フレアー部には漏れ防止のためにフレアエイドを塗布しています。

真空引きは予備5分、本引き30分行います。
漏れもなく完璧な配管が出来ました。

真空引きが終わったら電源ケーブルを接続します。
確認孔から芯線が見えることを確認します。

最後に保護テープを巻きます。
雨が染みこまないように接続部から巻き始めます。

室外機への接続も全て完了し、試運転となります。

電源を入れて室外機が動き出したときの騒音値です。
明らかに静かになったことが分かります。
さすがは霧ヶ峰ですね~

室内機の全面カバーを開けると、リモート操作をするための設定に必要なQRコードなどがあります。

室内機に電源ケーブルを接続した際に外した下面カバーはまだ取り付けていなかったので、取付前の姿をご覧ください。

下面カバーを取り付けるとこのようになります。
監視カメラが出現しまして、クルクルと回ります。

 

この機種は室内機に2つのファンがあって、吹き出す気流を左右別々に制御することが可能です。
このようにシーンに応じて様々な動きをしますが、見ていて飽きないです。

使用した感想ですが、暖房運転の際に真下に風を送り込むため、足元が暖かくてたいへん良いです。
不満点としては、設定温度に達するまではファンの音が若干大きいかな~といったところです。
総じて買って良かったと満足しています。

<令和4年1月25日>