五島市黒島にたった1人で暮らしていた山中マサ子さんは、2022年7月30日に市内の病院でお亡くなりになりました。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

黒島は無人島になったため、定期航路は廃止となり、現在では黒島へ行く公共交通手段はありません。

 

皆さん、こんにちは
五島列島福江島の南東には、「黄島」、「赤島」、「黒島」の3つの有人島がありますが、その中でも「黒島」は島民がたった1人しかいない、もはや無人島とも呼べるような全国でも貴重な有人島なのです。
昨年までは親子2人で住んでいたのに、ついに1人になったことを知り、無人島になる前にぜひ行っておかねばと思い立って行ってきました。

<黒島の位置関係がこちら>

                                                 -yahoo地図から-

上差し「黒島」の基本データ
<黒島データ>
面積:1.12㎢
島内人口:1人
航路:富江港~黒島港(半年毎の漁船契約運行)

    (富江港から東に約7km)
駐在所:なし
消防署:なし
公共交通機関:なし
自動販売機:なし
商店:なし
郵便局:なし
学校:なし

渡船待合所
黒島へは、福江島の富江港の旅客桟橋から、市が契約している漁船が運行しています。

時刻表&料金表(現在は変更になっている可能性があります)
ちょっと判りにくいですが、運航は平日のみ、基本的に3日前までに予約が必要と思っていればよいかと思います。
「大和」(4月~9月)と「イーグル」(10月~3月)が半年毎に変わりますので予約の際はご注意ください。
ダイヤは、
富江から黒島へ往復の場合は、
富江発:8時20分→黒島着:8時35分
黒島発:14時45分→15時00分
のみとなります。

桟橋から出航します。
そうそう、島では水も食料もまったく確保出来ないため、絶対に忘れないように注意してください。

今回は「イーグル」に乗りました。

山下さんは五島市の同じく二次離島の「黄島」で「民宿おうしま」を経営している住職さんです。

かっては黒島航路は今とは違って定期航路がありました。
富江港内に使用されていた船が係留されていました。

黒島が見えてきました。

島に近づきました。集落が確認できます。

集落入り口。

黒島に到着です。
船が着くと山下さんは島にたった1人で住んでいる、山中さんのもとへ歩いて行きました。
元気で過ごしていることを確認に行ったのだと思います。
ここでいったんイーグルさんとはお別れです。

上陸しました!

黒島漁港。
漁船は1隻もありませんが、漁港扱いです。
昔は漁船が係留されていたのでしょうが、今となっては立派な防波堤が残るのみで寂しい限りとなっています。

集落の方向を見ると、昔ながらの石積みの古い桟橋が残っていました。

古い桟橋を見に行くことにしました。

福江島を見ると、遠く「鬼岳」が見えます。

海岸には火山によって出来たと思われる穴だらけの石が転がっていました。

はるか昔に使っていたのでしょう。
今はただ、自然と朽ち果てていくのみとなっています。

防波堤から陸を見ると、かんころ(干し芋)の乾燥小屋が残っていました。

防波堤の袂に黄色いポスト(標柱)がありました。
なんでしょうか?

「黒島漁港区域点」中心線
五島市水産課

と書いてありました。
漁港は、漁港漁場整備法に基づき農林水産省が管轄する港ですので、その漁港の中心を意味しているのではないかと思われますがよくわかりません。

黒島漁港には新旧2つの桟橋と防波堤があります。

岸壁にハマエンドウが咲いていました。

この黄色い花の名前が分かりません。
詳しい方、教えてください。

海岸にはアオサが広がっていました。

太陽が昇るにつれ、海の蒼さが神秘的になっていきます。

電柱に興味のある方のためにいくつかの写真を載せて起きます。
最近建ったと思われる電柱には下から2/3ほどが亜鉛メッキ鋼板で覆われていることがわかります。

part.2へ続く
<平成31年3月20日来島>