皆さん、こんにちは
"廃線跡を訪ねて"と称して、かって志布志~西都城間に存在した国鉄志布志線の廃線跡を紹介しています。
今回は国鉄志布志駅から数えて4つめの駅であった「伊崎田駅」です。
伊崎田駅は安楽駅から7.1km、西都城から26.4kmの距離にありました。
開業の歴史は古く、安楽駅と同じ大正14年(1925年)3月30日でした。
ホームは2面2線、廃止時は有人駅でした。
志布志線で唯一、廃止時の姿そのままで「有明町鉄道記念公園」として保存されている駅です。
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ここは山の中にあり、なかなか判りにくい場所にあります。
都城方面からだと、都城志布志道路を走って、終点の有明北インターで降りて左折し、ローソンの手前の一つ目の信号を右折してしばらく走れば駅が見つかります。
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ほんと、ここだけは当時のままです。
駅前の閉まったままのスーパーらしき建物がひどく寂しげです。
駅舎は28年の歳月が流れてかなり風化が進んでいるようです。
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駅事務室の様子。
マネキンさんは怖いのでいらないような気がします。
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志布志線の最後の日に走った"さよなら列車"に付けられていたと思われるヘッドマーク。
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これってどこの駅にも必ずあったものですが、正式名称は何でしょうか?
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昔、宅急便がなかった頃は小荷物として駅に持ち込んで配送をお願いしたものです。
これはその小荷物の到着予定日数表だと思われます。
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手書きの伊崎田駅列車時刻表。
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駅の待合室。
この汚れ具合からすると、かなり前から手入れもせずに放置されているものと推測します。
このような例は市町村合併した自治体に多く見られます。
合併するまではそれぞれの自治体で管理できたものが、合併後は1つの自治体に複数のこのような施設が生まれることにより、予算が付かなくなって放置されるパターンの典型的な例です。
この伊崎田駅が廃止になった当時は曽於郡有明町ですが、合併して志布志市になった今は鉄道記念公園が志布志市に2つ存在することになりますから、不便な場所にある有明町鉄道記念公園は見向きもされないのでしょう。
いずれにせよ、建物の風化も著しいので、廃駅ファンの方は早めに見に行かれることをお勧めします。
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待合室に飾られていた写真の数々。
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当時のままの改札口。
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錆びて朽ち果てそうな駅名板。
見ると哀しくなるほど28年の歴史を感じます。
これが自然の姿なのでしょうけど、私的にはせめて駅名板だけでも新しく当時を再現してもいいだろうにと思います。
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伊崎田駅は2面2線で駅員さんもいましたから、志布志線では中間地点のすれ違い駅として重要な役割を果たしていたものと思います。
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屋根の排水口に雑草が生い茂っています。
このまま放置すると屋根に水が溜まるようになり、雨漏りが生じてしまいそうです。
それにしても手入れもせずこのまま放置するつもりでしょうか?
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この一本道に当時は鉄道があって、列車が走っていたのですね~
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ポイントの切り替えも夏場は葛などの雑草が絡みついて何も見えない状態なのでは?
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よく見ると庇の柱には線路が使われていました。
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改札口の庇の部分。
そうとう腐食が進んでいます。
台風の強風に煽られればあと数年後には崩落してしまうかもしれません。
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公園の梅の花がきれいに咲いていました。
今までずっと駅を見守ってきたのでしょう。
訪れる人がいなくなっても、駅が風化してなくなっても、これからもずっと・・・
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当時の路線図(グラフ鹿児島から)
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次回は「大隅松山駅跡」編へ続きます。
 
<国鉄伊崎田駅跡>
志布志市有明町伊崎田