「易経」の地山謙の卦には、


「天道というものは満つれば溢れるから、


これをかいて、即ちマイナスにして、自慢しない謙の方へプラスする。


地道も満つるを変じて、謙の方へ流すようになっている。


鬼神も慢心を害して、謙に幸いする。


人道もやはり、満つるを悪んで、謙を好む」


一卦、六爻全て「吉」。


謙虚、謙遜は、天道・地道・人道を通じて最も素晴らしいものです。



景気の良い時に、


独立開業して、たいがい、最初は一生懸命なので順調に仕事も増え忙しくなってきます。


そこで、勘違いして慢心し、忙しい時に入ってくる仕事を断り始めます。


景気が悪化して、


今まで、ことわっていた仕事を貰おうとお願いしても、


そう簡単にはいきません。


忙しい時にでも、仕事は断ってはいけないと思います。


仕事の量は、波があり、良い時に、どれだけ受け入れる事が出来るか、


目いっぱいでも、さらに受け入れて、而も、期待以上の仕事をすることで、


景気が落ち込んだ時に、その「谷」のレベルをあまり落とさずに済むのだと思います。


私が、独立した当初は仕事が少なく、毎日営業活動でした。


丸坊主の日も当然あり、半べそかきながら、飛び込み営業していました。


そんな記憶があるので、「忙しい」という大変さは、辛いと思いません。


依頼主の都合を最優先するという事を心がけてきました。


ですから、どんなに忙しくとも、仕事は絶対に断りません。


その甲斐あってのことか?


この不況時にも、ほんとに仕事が山積みです。


今が、忙しさのピークだなと思っても、


翌月にはさらに仕事が増えてしまう。


「忙しい」と言っていたら、罰があたるので、


どんな事も喜んで、笑顔で引き受けてしまいます。




この不況の原因は、アメリカの大企業の経営者の身勝手な行いです。


マルクスは「資本論」の第3巻第3編第15章第3節で、


「労働人口に対して資本蓄積が過剰になって、労賃が騰貴し、


利潤が突然低下して、急性的な恐慌が発生する。」


と述べています。


この労賃は、従業員のものを指しているのですが、


今回の恐慌の原因である「労賃」は、


米大企業の経営者の、とんでもない額のボーナスや年棒です。


手段を選ばず、私腹を肥やしてきたことで、


世界中を巻き込む不況を引き起こしてしまったように思います。


影響力を持つ企業のトップが自分の都合を優先してしまうと


とても大きな影響が出てしまいます。


その影響を受けないためには、


断固として、「自分の都合は後回し」にすることです。


どのような状況に置かれていても、


2本の足は、謙虚に、慢心せず、


地に足を付けて進んでいこうと思います。