早いもので、もう7月になり一週間が経ちますね。


先日、2事業所に実地指導があり、注意して見られるところは機能訓練加算Ⅱについてでした。

他に関しては、運営規定をしっかりと守り、しっかりとサービスを提供していれば特に問題はないように思います。

しかし、機能訓練加算Ⅱは書類面やニーズの聞き取り、アセスメントなどなど、しっかりやらなくてはいけない項目が多いので各事業所さん苦労されていると思います。

弊社も色々と試行錯誤しながら行っています。

実地指導では無事通ることは出来ましたが、指摘もありましたので、まだまだ沢山の改善が必要であることは間違いありません。


厚生労働省老健局振興課から「様式例」がアップされています。

分かりやすく書かれていますが、基礎知識がある方は分かると思いますが、基礎知識がないと分かりにくいです。

まずは、ICFの考え方は重要です。

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ICFとは


私が理学療法士だからなのか、考え方がどうしても「心身機能障害」に問題点をおいてしまいます。

ニーズも「心身機能障害」にフォーカスしてしまいます。

そんなリハビリスタッフは多いように思います。

「心身機能障害」にフォーカスしてしまうと機能訓練加算Ⅱは算定できません。

機能訓練加算Ⅱは、自宅での「活動」にフォーカスする必要があります。


だから、この様式例にある様式1の「興味・関心チェックシート」が重要になると思われます。

これは作業療法士協会からの様式でしょうが、ニーズを聞くのに便利ですね。

ニーズを聞いてもあまり的を得た答えを貰えないことが多いため、このようなチェックシートがあると便利です。


そして、様式2の「居宅訪問チェックシート」でアセスメントをしっかり行う。

このアセスメントは3ヶ月に1回必要になります。

つまり3ヶ月に1回は訪問してアセスメントと説明が必要ということですね。


ここまで行い、はじめて計画書が作れます。


計画書は短期目標、長期目標、プログラム内容が全て、ニーズで聞いたものとリンクしていないといけません。

計画書は1ヶ月と3ヶ月目標を決め、3ヶ月ごとに見直すことが必要になります。

そのため、3ヶ月に1回更新が必要です。

また、プログラム内容は「歩行訓練」「筋力訓練」ではダメです。

「トイレまでの5mを歩くための訓練」、「ベッドから立ち上がる筋力をつける訓練」などと、目的を達成するための具体的内容を記載する必要があります。


そして、訓練内容を日々の記録として記載する。


ざっとですが、こんな感じでしょうか。


結局は生活に即したニーズを聞いて、それに対してしっかりとアセスメントをとったうえで、訓練内容を決めて、実施を行う。

そして、3ヶ月ごとにアセスメントと説明を行う。

この流れをしっかりと行うことが重要ということですね。


正直、書類とアセスメントに時間がかかります。

しかし、これが本来の姿なのでしょう。

なんとなくリハビリをやっていても意味がありません。


リハビリをしたから、何が変わったのか?

ニーズに答えられているのか?

介護保険を使う意味はなんなのか?


今回の実地指導で強く感じましたが、介護保険サービスのリハビリに関わる我々は、その意義を求められているものだと思います。


日々改善し、世の中に求められるサービスを、しっかりと提供できるように努めていければと思います。