♪春色の汽車に乗って
海に連れて行ってよ
タバコの匂いのシャツに
そっと寄り添うから…♪
あれは…
まだ恋に恋していた頃
バイト先で出会った彼は
純朴で穏やかで
陽だまりのような人だった
そんな彼が
大好き過ぎて…
彼を想う余り
色んなことを頑張ったのに
人生のパートナーとして
彼に選んではもらえなかった
そんな苦い恋の物語
大好きだったから
彼のために
うーんと背伸びして
全身全霊で頑張って
思いつく限り
あれこれ尽くしたんだけれど
無意識に
彼を追い詰めて
彼の自尊心を傷つけて
彼を不安にさせていたのに
全く気がつかなくて
彼の傍にいられる幸運に
浮かれてはしゃいでいた
彼は私との幸せな未来を
描きたくても描けなくて
好きだけど別れようって
当時は納得いかない理由で
別れを切り出されちゃったの
ガーン！青天の霹靂だった
私のどこが悪いのか
分からなくて問い詰めても
彼は万理ちゃんは何も悪くなくて
自分自身の問題だと言い残して
私の元を去って行った
今なら分かる根本的な原因
痛恨のミス
幸せはふたりで築くモノ
ふたりのコンフォートゾーンを
ふたりで作り上げていくモノ
何よりも彼を誰よりも
認めて受け入れている事を
どう表現したら伝わるのか
私は知らなかった
一緒に幸せを築いていく相手に
伝えるべき事は何も伝えず
伝えなくて良い事を
言いたいだけ言って
自己満足していたように思う
そんな私の当時の言動が
私への気持ちが
高まれば高まるほど
私と一緒に居ればいるほど
苦しくなる負のスパイラルに
彼を陥れていたのだ
彼を追い詰めていたのだ
彼は大好きな私との幸せな未来を
描きたいのに描けなくて
どうしようもなく
もがき苦しんでいたのに
大好きな彼と一緒にいられる
両想いだと浮かれてはしゃぐ
ノーテンキな私は
なーんにも気がつかなかった
気づこうともしていなかった
というか…
そもそも
どうやって恋愛するのか
何も知らなかった…と
表現した方がいいと思う
ひとりっ子で
身近に男の子がいなかった事もあり
異性と話す機会もなく
接する機会もなく
そもそも異性に
慣れていなかったから
好きな人に対して
どう接するのが正解なのか
まるで知らなかったのよ
わたし
家族で唯一の異性である
父との関係性も良くなかったから
父は仕事の都合で
そもそも家にいなかったから
仲睦まじい男女が
どういう雰囲気なのか？
どういう会話をするのか？
どう振る舞うのか？
肌感覚で覚えていく
そんな当たり前の愛情表現を
私は知らずに育った
偶にいる父は
父親という存在と
理屈で理解していても
私のどこかで
この人は偶にいる
偏屈な面倒臭いおじさん
くらいにしか認識していなかった
むしろ
この人のDNAがある自分に
嫌悪感さえ覚えていた
なので
普段の会話すら成立せず
話題もなく事務連絡のみ
恋の悩みを相談するような関係性は
育ちようが無かった
異性とのコミュニケーションに
おいて
父親の存在は少なからず
無意識に潜在的に
影響を及ぼしている
父親は社会性と表されるように
父親との関係性は
対外的なコミュニケーションに
大きな影響を及ぼしている事を
私は経験からも断言できる
父親との関係性が良好になればなるほど
私は対外的なコミュニケーション能力が
向上した過去がある
そして父と心底和解した夜を境に
異性との関係性が格段に飛躍的に
何のワダカマリも感じることなく
改善した実績もある
意図的にではなくて
潜在意識が無意識が魂が
と表現した方がいいのかもしれないが
無理せず自然体で
何の迷いもなく
一番大事なのは自分であり
一番大切にしてほしいパートナーに
どうしたらいいのか
どうされたいのか
明確に分かるようになった
何でか理屈はわからないけれど
正解をちゃんと選べるようになった
これを
物心つく頃から知っていたならば
私の人生は
まるで違うモノになったのでは？
と思うくらいのモノを得た
今だからこそ
色々と思うところが正直ある
あの頃の私に
伝えたい事も…
黒歴史の1ページだったはすの
赤いスイートピーにまつわる恋物語が
懐かしく思い出せるようになったのも
過去の私の嫌な部分を
認められた証だと感じている
苦しい恋から卒業して
恐れや不安・屈辱のない恋をしよう
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