salesforce.com、売上好調で今後の見通しも強気
11月25日9時4分配信 japan.internet.com
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081125-00000002-inet-inet

世界規模で経済が停滞し、最近の決算発表では大手ベンダー各社が今後の業績見通し発表を控えるなか、salesforce.com は自信に満ち溢れた見通しを示している。

オンデマンド (あるいは SaaS) 業界大手の salesforce.com は20日、2009会計年度第3四半期 (8-10月期) 決算を発表した。純利益は前年同期の650万ドル (1株あたり5セント) から1010万ドル (1株あたり8セント) に増加し、Thomson Reuters がまとめたアナリスト予測を上回った。アナリスト予測の平均は、1株あたりの利益を7セントとしていた。

また、8-10月期の総売上高は、過去最高となる2億7650万ドルを計上し、これもアナリスト予測の2億7360万ドルを上回っている。売上は、前年同期に比べて43%増で、前期比でも5%の増加だ。営業利益率も前年同期比でほぼ倍増し、6%を計上している。

また salesforce.com は2009会計年度第4四半期 (11-1月期) および2010会計年度通期 (2010年1月締め) の業績について、強気の見通しを発表した。11-1月期の売上は約2億8400万ドルないし2億8500万ドル、GAAP ベースの利益は希薄化後1株あたり6セントないし7セントになるという。

さらに2010会計年度通期に関しては、売上が13億5000万ドルないし13億6000万ドルとしたが、この通期売上見通しと通期利益見通しについては、来年2月の決算発表時に見直すとしている。

salesforce.com 会長兼 CEO の Marc Benioff 氏は、金融アナリストらを交えた会見の席上で、次のように語った。「(2009会計年度の) 年度初めから9か月で、売上が前年度通期を上回る7億8700万ドルとなり、当社の年間売上は現在11億ドルに達するペースになっている」

Benioff 氏は、salesforce.com の今後についても楽観的な見方を示し、「われわれは salesforce.com が市場シェアを拡大できると考えている」と語った。また、この理由については、長期契約の顧客から得る長期的な売上により予見可能性があること、毎月の解約率が1%に満たないこと、さらに顧客基盤となる企業の規模が、大企業から小企業まで均等に分布していることに由来すると述べた。

Benioff 氏は他の要因として、同社の米国内外における強い存在感に加え、社名の由来となった営業支援の枠にとどまらない製品の拡大などを挙げた。このような同社の製品群には、Web およびクラウドのホスティング サービスや、バックアップおよびリカバリ サービスなどがある。