ビープラッツ、SaaSやソフトウェアのライセンスを管理する「SaaSplats」の最新版を提供開始
ビープラッツは、SaaSやソフトウェアライセンスの契約締結から請求課金、契約変更、契約更新の案内、期間満了、再契約更新といった契約のサイクルを一元的に管理するソリューション「SaaSplats」の最新バージョンを11月より販売する。
http://japan.zdnet.com/news/software/story/0,2000056195,20382468,00.htm


CNET Japan Staff 2008年10月24日 06時00分
 ソフトウェアライセンスの販売の管理はソフトウェアベンダーにとって非常に頭の痛い問題であるという。顧客に対してライセンスを直接販売しているのであればあまり問題にはならないだろうが、実際にはソフトウェアベンダーは数多くの販売会社を通じて販売しているからだ。


 どの顧客のどの部署がどの販売会社を通じて購入したのかを、一元的に管理できているソフトウェアベンダーは非常に少ないと、ビープラッツの代表取締役社長の藤田健治氏は指摘する。たとえば、ソフトウェアベンダーは販売するソフトウェアのライセンスの有効期限が切れそうになったとしても、どの販売会社を通じて顧客にアプローチするとよいのかが把握できていないのだ。


 ソフトウェアベンダーの総売上に占めるライセンスの更新料の比重は非常に高いと言われているが、実際にはこのような現状から、ライセンス更新の販売のチャンスを失っているケースも多くあるという。今後、ソフトウェアを売り切りではなく、サービス型--いわゆるSaaS(Software as a Service)--のようにサブスクリプション型で提供していけば、こうしたケースは増えていく可能性がある。


 ビープラッツはこの問題を解決するためのソリューション「SaaSplats(サースプラッツ)」の最新バージョンを11月より販売開始することを発表した。SaaSplatsはASPあるいはソフトウェアのライセンス販売で提供される。

 SaaSplatsはさまざまな側面を持つが、ソフトウェアベンダーが実際の利用者となるような形式を想定している。

SaaSplatsには、ソフトウェア提供の契約締結から請求課金、契約変更、契約更新の案内、期間満了、再契約更新といった契約のサイクルを一元的に管理する機能が備わっている。アカウントはオーナー、エージェント、エンドユーザーの3階層にわかれており、ソフトウェアベンダーがオーナーとなって、販売会社にエージェントのアカウントを提供し、販売会社は自分の販売先であるクライアントにエンドユーザーのアカウントを提供するわけだ。

 たとえば、オーナーとなるソフトウェアベンダーは、ソフトウェアのライセンスの期限が切れる顧客に対して、直接ライセンスの更新を促すメールを送ることもできるし、あるいは、販売会社の営業担当者に対してライセンスの更新を顧客にアプローチしてもらうように促すようなメールも送れる。このような柔軟なシステムによって、販売会社の営業促進や顧客へのライセンスの更新につなげられる。


 SaaSplatsの他の利用形態としては、システムインテグレーターのような企業がオーナーとなり、社内の営業担当者をエージェントなるようなシナリオなども想定されている。

 そもそもビープラッツは、藤田氏を含め、ソフトウェアのライセンス販売を行う三井物産の社内ベンチャーだったライセンスオンライン(現在はソフトバンクBBの100パーセント子会社)の創業者が集まって起業された会社だ。そのためソフトウェアのライセンスの販売については熟知しているのだと藤田氏は言う。

 今後、ソフトウェアの提供形態はサービス型へとシフトしていくのは時代の流れでもある。このときのプラットフォームとして、SaaSplatsをはじめとしたソリューションを提供していくことをビープラッツは目論んでいる。