新幹線といえば……山陽／九州新幹線に「みずほ」ですとぉ〜!?

新幹線といえば……
山陽／九州新幹線に
「みずほ」ですとぉ～！？

　正直、かなりビックリしましたです。8月24日、各方面のいろんなニュースをチェックしていると、山陽／九州新幹線直通列車の最速達列車の名称に「みずほ」が採用されるというニュース!!　現時点ではＪＲ側からの正式発表はなく、新聞各紙の独自情報による報道だが、たぶん、そのとおりなのだろう。

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　あれれ！？　専用のN700系を使って運行される山陽／九州新幹線直通の列車名は「さくら」じゃなかったの！？　いや、「さくら」もあるんだけど、より停車駅を減らした速達タイプが隠しダマとして用意されていて、その名称が「みずほ」なのだという。ふーん～。ちなみに停車駅は新大阪を出ると途中駅は新神戸、岡山、広島、小倉、博多、熊本に停車して終着の鹿児島中央を目指し、新大阪～鹿児島中央を3時間47分で結ぶのだという。つまり、ずいぶん前に正式発表されていた「さくら」はいってみれば停車駅の多い「ひかり」タイプで、より速達性を重視した「のぞみ」に相当する列車として「みずほ」が設定される、ということか！？　

　うーん、しかし……、「みずほ」ですかぁ……。鹿児島を目指す特急といったら、そりゃあなんといっても伝統的に「はやぶさ」でしょ!!

　と、言いたいところだが、「はやぶさ」は12月に全線開業する東北新幹線の最速達列車の名称として採用されることがすでに正式発表されているのでありました。ちなみに新型Ｅ５系の投入に合わせて、「はやぶさ」が東北新幹線にデビューするのは来年の3月の予定。九州新幹線全線開業と同じタイミングとなるわけだ。つまり、ほぼ時を同じくして「さくら」、「みずほ」、「はやぶさ」がＪＲの列車として復活するのでありました。

　それにしても青森行き新幹線に「はやぶさ」というのも違和感ありありなんですが……。東北特急の、特に青森を目指す特急なら、やっぱり「はつかり」なんですけどね。さもなくば「白鳥」。ま、どちらもソフトなイメージで、350ｋｍ／ｈで疾走するスピード感をイメージさせにくい、という点で「はやぶさ」が選ばれたのでしょうけど……。たしかに「はやぶさ」はシャープでスピーディな印象です。

　当然、こうした近年廃止された伝統的な列車名称を復活採用させるにあたって、ＪＲ各社で調整が行なわれているはずだと推測します。まさか「ヤバっ!!　東日本に『はやぶさ』取られちゃったよぉ!!」、「バカモン!!　なんでもっと早く『はやぶさ』押さえておかなかったんだ!!」なんてことはなく、相互了解のうえ、それぞれが伝統的な特急の名称を分け合って採用した、ということなのでしょうね。「九州さんは『つばめ』があるじゃないですか。『つばめ』と『はやぶさ』を独占されては困りますなぁ。『はやぶさ』ウチがいただきますよ」とＪＲ東日本に詰め寄られたワケでもあるまい！？　残されたビッグネームとしては「富士」があるけど、これはなんか中央リニア新幹線が開業したときの切り札として取り置かれているような気がする。

　それにしても「みずほ」って、東京発着の九州寝台特急としては最もマイナーな存在だったと思うんです。
・博多行き／「あさかぜ」
・長崎・佐世保行き／「さくら」
・西鹿児島行き(鹿児島本線経由)／「はやぶさ」
・西鹿児島行き(日豊本線経由)／「富士」
　これらのなかにあって、鹿児島本線経由熊本止まりの「みずほ」は、「はやぶさ」や「あさかぜ」、「さくら」を補完する列車という印象の強い名称でありました。なんとなく、エース級のカゲに隠れた控え投手という感じでしょうかね！？　結局、いまとなっては対九州寝台特急は全列車廃止されてしまっているんですが、「みずほ」はそのトップを切って1994年に廃止されているのでありました。なーんか地味なんだよね、正直言って。ちなみに「あさかぜ」と「さくら」は2005年、「富士」と「はやぶさ」は2009年まで生き残ったのだから、やっぱり「みずほ」は……。

　来年3月の全線開業以降、九州新幹線区間では「みずほ」、「さくら」、「つばめ」と3種の新幹線列車が走ることになるんですね。すでに九州新幹線で営業中の「つばめ」は博多～鹿児島中央の九州内専用列車(ＪＲ九州の800系を使用)となり、N700系を使用する「みずほ」、「さくら」が山陽新幹線との直通運転をすることになるんですな。