2012年の私のBEST BUYはドイツの工具メーカーWERA社製のドライバーです。WERAのドライバーは握りやすく力の入れやすい独特な形状をしたグリップが特徴で、このドライバーはビット差替式(差込み口サイズは一般的な1/4インチ)。これ一つあれば PH (+) でもHex でも、差込むビットによって様々なサイズや用途に対応できます。

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また、WERAのビットはとても精度が高く、なめにくいことでも有名です。ビットは数百円で単品でも買えるので、自分の用途に応じて組み替えるのがおすすめ。特におすすめは、ダイヤモンドチップが埋め込まれ、溝にガッチリと食込む「ダイアモンドビット」。なめやすい PH (+) などにこれを使ってみると、そのガチッとした感覚にちょっと感動すると思います。他にも錆知らずの「ステンレスビット」なんていうのもあります。

WERAのドライバーはこうした高い基本性能により世界中で高い評価を得ているんですが、このドライバーの「売り」はそれに加えて、数々の便利かつ面白いギミックが搭載されている、ということにあります。

まずグリップの底の部分がボタンになっており、これを押し込むとグリップの真ん中の部分がカパッと二つに割れて、ビットを収納しておくスペースが現れます(ビットを6本収納できます)。さらに、ビット差込み口付近の緑色のリングをグリップ側へ手前に押し込むと、グリップの中からピョンッとシャフトが飛び出し、長さを延ばすこともできます。この状態の時シャフトのグラつきが少ないのも流石なポイントです。そしてさらに、このリングをもう一段押し込むと、シャフト自体をグリップから抜き出すことができ、電動ドライバーのチャックに差込んで使用するビットホルダーとして使うこともできます。あまりに多機能なので、実際の動作は動画で確認してみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=UkjMUTe6XmI

ともあれ、こうしたユニークな機能の数々が魅力を持つのも、その圧倒的に高い精度に裏打ちされた、ドライバーとしての高い基本性能があってこそ。100均ショップの1回使っただけでネジをなめてしまうような工具はもちろん、近所のホームセンターで売っている国産の多機能ドライバーと比べても倍くらいの価格差がありますが、それらと比べても段違いのカチっとした質感と使い心地を感じることができると思います。変に力をかけなくても作業できるので、作業も楽だし作業時間も短縮できると思います。何万円もするものでもありませんし、一度試してみる価値はあると思いますヨ。おすすめです。

polymoog(ポリモーグ)
polymoogは作曲家・編曲家・リミキサー・DJ・VJ・編集者・ライター。"ELEKTEL"(w/Ueken)、 "CTO LAB."(w/岡田徹&イマイケンタロウ)、"faction bleu VJ"、そして学研アナログシンセサイザーSX-150 の開発メンバーです。

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