午後から雨予報で特に夜中は激しく降りそうなので無理せず連泊を決め込んだ。
五所川原市。ここに来る前の知識は皆無。地図を見ると、アメリカのアラスカ州のように離れたところにもう1つある。
青森といえば、りんごもさることながら、「ねぶた祭り」だか「ねぷた祭り」だか青森市と弘前市が有名。小さい頃は、本気で「寝てる豚」の祭りでハリボテも豚なんじゃないかと思ってた。昨日まで、知らないことにおいてはさほど変わらなかった。
今日、「立佞武多の館」に行くまでは。。「立佞武多」あなたは、きちんと読めるだろうか?「そんなの読めるに決まってるじゃん。常識ないなあ!」などと人を馬鹿にするようなことを言わないこと。誰だって、知る前は知らないのだから。まして興味がないと覚えない。
毎年夏休みにニュースで取り上げてるはずの、「ねぶたまつり」興味のないものにとっては、すげ〜、でけ〜。で終わってしまう。青森だか弘前だかちがいもわからず。
ここ五所川原のねぷたは、「たちねぷた」。青森市や弘前市のねぶた、ねぷたより高さにおいて2倍以上の23mを誇る。確かに、この背の高いねぷたが街を移動する姿の映像は見たことがある。それがここ五所川原のものだったとは今日初めて知った。
圧巻!20mを越すねぷたを基本的に毎年1体制作する。前年、前々年のものと合わせて3体が夏の祭りの時期に太鼓、笛、踊りのめんめんとともに多くの掛け声の中、人力だけによって街中を移動するのだ。この巨大な3体のねぷたは、いくつものパーツが組み立てられ、この館に収められている。3年の役目を終えると、昔は「昇天」という形で炎上させたそうだ。今は、解体処分らしい。(館の職員もよくわからないよう)
すごいのは、明治後期を最後に、設計図の消失などのため、この「たちねぷた」が五所川原では行われず人々の脳裏から忘れ去られていたが、1993年、当時の写真と設計図が発見され、翌年市民劇団によって7mのねぷたが復元。一度限りの復活のつもりであったが、「復元の会」が市民有志によって結成され、行政を動かして?現在に至ると。青森県3大ねぷた(ねぶた)の1つだ。昨年は、コロナでできなかったが、今年は夏に向けて新たな一体制作中である。ちなみに、大小様々なねぶた祭りが青森県内および周辺地域に存在する。
ねぷたには、武将や歌舞伎役者など時代物の題材が多いが、天災や多くの労苦に打ち勝つよう、また怠惰や無関心を戒め、先人の教えを大切にするよう一貫したテーマが流れている。
あまりの充実感で3時間も滞在した。ねぷたの迫力ももちろんだが、ねぷたの歴史と人々の熱意を感じ、涙が出そうであった。いつか、祭り本番に訪れたいものだ。
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