明日までを自分の中で締め切りにしている、来年から始まる自分のゼミの「募集チラシ」を考えていました。

 中国人の先生と二人組で、「現代中国と日本のビジネス問題」をテーマにします。

 
 ご承知のように、ボクは政治学、とりわけ政治思想の専門家のはずなのですが、ウチのような小規模の大学では、全体の都合で専門の科目を担当することは中々難しいのが実状です。

 十数年講義をあれこれと担当してきましたが、「法学」「国際関係論」「国際政治史」「日本政治史」と、政治学というような科目や思想というような科目は持たせていただいた試しがありません。(泣)

 来年のゼミも、本当なら専門の政治学系のテーマをやりたいのですが、今年度に辞められる先生との兼ね合いで、ビジネス・経済系のゼミにすることに全体の都合からなってしまいました。

 ま、経済系の論文も共同研究で書いていますし、元来経済オタクなのでいいんですけどね。^^


 加えて、ウチの大学は中国からの留学生もいますし、70年以上前の高等女学校の時代から、ボクの祖父が中国と関係を深めて来たにもかかわらず、数年前より学内の中国人気熱が下がってしまっています。

 それは、中国で反日デモがあったからです。それを日本の一部マスコミが無闇に肩を持ったことから、一般の学生達は「中国は怖くて危険で、日本人を嫌っているところ」のようなイメージを強く持ってしまったようです。

 そこで、これまた全体の都合で、「ビジネス+中国」というゼミになってしまったのです。(汗)

 ま、中国も仕事で沢山行きますし、知的財産権の関係で知り合いもいますから、多少の事情も知っているのでいいんですけどね。^^


 どうなることかはわかりませんが、お気楽に着実にやっていきたいと思っています。


 さて、そんなことを整理している一方、資産運用の問題も職場で話題に上っています。

 勿論、資産運用は水物ですので、予想は出来ませんが、経済系のゼミを担当するので、ちょっとだけ気になるポイントを申し上げておきたいと思います。


 ☆アメリカのサブプライム問題は、一気に崩壊しない代わりに、じわじわ進行して長引くと感じています。

 10年前のタイや韓国等の通貨危機と違い、IMF等が出てくる事態は考えにくいでしょう。しかし、アメリカだけでなくEUもマネタリスト的発想で、資金供給を大量にしてくるでしょうし、アメリカは金利を下げてくるでしょうから、投機的資金は益々増加してくるものだと思います。

 ☆日本、とりわけ株式市場に外国人のお金が従来以上に流入してくることは、これも考えにくいと思います。しかし、簡保や郵貯の株式運用が、民営化に伴い一端全て引き上げられたとの話もありますので、民営化後に再度購入してくることは間違いありません。

 指数の上下はわかりませんが、国内需給は悪くないと思います。

 ☆アメリカでは景気減速(リセッション)が叫ばれています。現実に貧富の差の激しいアメリカでは、国民の1割以上に当たる3500万人が食料に満足出来ない状態にあるとの報道もあります。

 米ドルの低下は避けられない情勢でしょう。ユーロのように規則厳しく財政状態をチェックする通貨が上昇する寸法です。従って、円は対ドルでは円高でも、対ユーロは円安傾向が強まるでしょう。日本も財政への基準が緩い国だからです。

 つまり、日本円で持っているボク等の資産は、場合によっては黙って目減りすることになるので、益々投信等を通じて海外にお金が出ていくことになるでしょう。

 ☆反面、そういう風が、BRICSと呼ばれる国々の経済を押し上げるかもしれません。とりわけ中国は投資への規制を段々緩和している段階ですから、オリンピック後も海外からの直接投資は順調に伸びるものと考えられます。

 中国の経済は当局の匙加減が大きいとは言え、また大きなピークに向けて今年は益々伸びていくことでしょう。


 小難しくて失礼いたしました。(笑)

 ボクも中国株でも買おうかなぁ。^^ 

 コモディテイもいいなぁ。でもアメリカでは先物による投信設計は禁じられているから、コモディテイファンドの委託手数料が高すぎるんだよなぁ。

 
 こんなことを考えていると、真面目なゼミのことから、個人的な貯金の運用の話へと矮小化してしまいそうです。(汗)

 今年も、政治や経済では世界中で様々な問題が発生するのでしょうね。当然予測は付きませんが、なるべくわかりやすくゼミ生諸君にもお伝えしていきたいと考えています。

                                  雪風拝