日本には多くの「言い伝え」がある。
" 夜に爪を切ると親の死に目に会えない "
" 3月3日を過ぎて雛人形を片付けないとお嫁に行けない "
などなど。
前者は
「まだ室内の照明が不十分だった頃、夜の暗い中で爪を切ると深爪になりやすいからすべきでない」
更には「深爪で皮膚を傷つけてしまうとそこからバイ菌が入って病気になり、親の死に目に会えなくなるぞ」という戒めから
後者は
「雛人形を早く出す、早く片付けることは、早く嫁に行く(片付く)という意味に例え、片付けないと嫁に行けない(片付かない)という意味からできたと言われている。また、片付けもできないようでは嫁の貰い手がない という戒めの意味も込められているそうだ。
いずれにしても現代では根拠のない事と分かってながら、戒めの意味ではまだあちこちで使われる事も多いです。
では、
これらと同じレベルでトレーニングの常識として未だに根強く残っている『言い伝え』があるのをご存知だろうか?
ピンッと来た方は、さすが論理的に身体やトレーニングを理解していますね^_^
そう、
『スクワットは膝を爪先より前に出してはいけない』
という文言です。
確かにスクワットで膝の曲げ伸ばしだけをしてしまうフォームを戒める事は必要ですが、何でもかんでも
「膝を前に出してはいけない」
というのは、むしろ間違いです。
正確には
「目的や身体の状態によっては、膝を爪先より前に出さない方が良いスクワットもある」
というところでしょう。
この『言い伝え』だけを信じてトレーニングに励んではいけません。
「雑誌の記事に書いてあったから」
「YouTubeでそう言っていたから」
「コーチにそう言われたから」
という人もいると思いますが、まずは自分の身体で実践しながら考える事が大切です。
恐らく、上記3つの「雑誌(の記事を書いた人)」「YouTube(で説明してる人)」「コーチ」は、自重負荷レベル、ワイド(膝を大きく開いて股関節外旋位)スクワットしかやった事がない或いは本気でスポーツの外傷や障害の予防とパフォーマンスを上げるためトレーニングをした経験がない人です。
競技や目的、トレーニング処方にもよるのですが、「膝を爪先より前に出してはいけないスクワット」だけをしていると、ケガのリスクは減らないしパフォーマンスはむしろ下がる事もあります。
なぜ「膝を爪先より前に出してはいけない」か?
恐らく「膝を痛めるから」という言葉が返ってくると思いますが、ではなぜ膝を痛めるのでしょうか?
競技の場面での外傷や、日々の練習や試合での疲労の積み重ねから起こる障害のメカニズムを理解する事が大切です。
特にステップやジャンプの多用される競技では、必須です。
簡単な説明で恐縮ですが、当ジムのYouTubeチャンネル
『Best Condition Work Out Gym」
で自重負荷ですが、スクワットについて少しだけ触れています。
興味のある方は、一度覗いてみて下さい。
『ベストコンディション』のホームページにもリンクが貼ってあります。



