今回からは、植物における基礎的な論文を見てゆきたいと思います。
今回読む論文の標題は
「Identification of bioavailability, volatile and fatty acid profile in supercritical fluid extracts of Mexican arnica」で、出典は「International Journal of Molecular Sciences 2016; 17: 1528-」です。施設は、「MexicoのMonterryのTecnologico Monterry」です。
メキシコのカリブ海側に位置する第3の都市とのことです。美しい街のようですね。
この論文では、メキシコウサギギク(以下arnica)を取り扱っています。Arnicaは抗炎症剤、抗菌剤、抗酸化剤としてとして用いられてきました。Arnicaは高地に分布する多年草で、熱帯医療として挫創、捻挫やリウマチ性疾患に用いられています。
Arnicaの生理活性を持つ成分として次のものが挙げられています。
・ セスキテルペンラクトン(sesquiterpene lactones、sesquiterpeneとは3つのイソプレンから構成されC15H24の分子式を持つテルペンの一種の意。ラクトンは環状エステルのこと)
・ フェノール化合物: セスキテルペンラクトンと協調的に働き抗菌作用と抗酸化作用を持つ。
・ フラボノイド化合物: セスキテルペンラクトンと協調的に働き抗菌作用と抗酸化作用を持つ。この点で、フェノール化合物と同様。
その結果として、種々の抽出法を試みた結果、arnicaから種々の成分を抽出し、その中から脂肪酸に注目し、 アッセイを行いその作用を確定しています。
抗菌作用に関しての結果は次の通りです。C.albicansに対しては顕著な抗菌作用を示し、E.coliやS.aureusに対しても優位な抗菌作用を示しています。一方P.aeruginosaに対しては弱い抗菌作用を示すのみです。
さらに、DPPH(2,2-diphenyl-1-picrylhydrazyl)とFRAP(Ferric reducing antioxidant power)を用いて、抗酸化作用を検討しています。その結果多様ではあるが確かな抗酸化作用が存在することがわかります。
本日は以上です。

