皆さん今日は。先日石原慎太郎さんがお亡くなりになりましたが、彼は40年以上前に放送されていた竹村健一の世相講談に良く出演されていました。今回はその番組についての思い出をお話ししたいと思います。

 

 

 竹村健一さんは当時としては珍しく保守派の論客でした。当然交友関係も自民党保守派の方々と仲が良くて、中川一郎さん・渡辺美智雄さん・石原慎太郎さんといった青蘭会のメンバーや小室直樹さん等を良くゲストでお呼びされていました。

 その頃は社会党もまだ国会で勢力を保っていて、非武装中立などという政策を掲げていました。非武装中立は理論的にあり得ないのです。例えばA国とB国が戦争を起こしたときに、A国の船が日本の領海を航行することを、武力で排除しなければ中立は保てません。つまり武装していないとA国の船の航行を認めることになり、中立とは見なされないのです。最もこの理論は北朝鮮による拉致問題が発覚して破綻してしまいましたが、当然の成り行きでしょう。

 今になって考えると、竹村健一さんは先見の明がおありだったと思います。現在の国際情勢は概ね彼のお話しの方向に進んでいるように思います。ソ連を始め社会主義国家は殆ど消滅し自由主義が繁栄しています。未だ中国や北朝鮮といった人権軽視の国もありますが、いずれは行き詰るでしょう。言論の自由と少数意見の尊重は重要です。この世に絶対的に正しいことは有りませんから、独裁国家は方向を誤っていずれ衰退するでしょう。私は竹村健一さんからは、ずいぶん多くの事を勉強させていただきましたので今でも感謝しています。

 それから余談ですが、竹村健一の世相講談のアシスタントをされていたのが、現東京都知事の小池百合子さんです。当時はとても爽やかな印象で、石原慎太郎さんとも仲よくお話しされていました。しかし都知事になられてから突然豊洲市場の建物の下に盛り土が無いことを問題視して、石原さんの責任追及を始めたのには驚きました。建物の地下空間はコンクリートで土壌を遮蔽し、汚染物質の流入を防ぐため問題は無いのです。結局は都議会選挙に利用しただけの様でしたが、無事豊洲市場も稼働して良かったと思います。

 もしかしたら石原さんの「大年増の厚化粧」という発言に腹を立てたのかもしれませんが、年月は人を変えるものだとつくづく思いました。

 では今回はこれで終わります。皆さん最後までお付き合いいただき有難うございました。