映画「遺体ー明日への10日間ー」

658本目。2025.10.12アマプラ鑑賞。



東日本大震災で多くの市民が犠牲となり、岩手県釜石市では、廃校となった旧釜石第二中学校の体育館を遺体安置所として使う事に。次々と運ばれてくる遺体の身元確認作業が続くなか、地区の民生委員として働いていた相葉は定年前に葬祭関連の仕事に就いていた事から、安置所の世話役としてボランティアで働かせてもらうようになる。



2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波で多くの方が亡くなった岩手県釜石市。遺体の身元確認のために遺体安置所で奔走する被災者たちの姿をつづった、ノンフィクション作家・石井光太によるルポルタージュを、西田敏行らを迎えて劇映画化。監督は人間ドラマに定評のある『誰も守ってくれない』の君塚良一。


2013年作品、何故だかこの作品の存在を知らなかった。

西田敏行さんの訃報の際に出演された作品リストを見て始めて知った。機会があれば観ようと思っていた。


ジャーナリスト・石井光太のルポルタージュ「遺体 震災、津波の果てに」を、「誰も守ってくれない」の君塚良一監督が自ら脚色した痛切な人間ドラマ。東日本大震災で未曾有の被害を受けた釜石市で遺体安置所として使われた中学校の体育館を舞台に、次々と運び込まれる遺体の数に打ちのめされながらも、犠牲者の尊厳を守りながら少しでも早く遺族と再会させるべく身元確認作業に当たった人々の懸命な姿を見つめていく。


あの震災から10日間を描いた作品だが実話とは言え短期間で体制が整えられていくことに驚いた。全員が被災しているのに行政、ボランティア、医師、警察、自衛隊、そして葬儀社が協力して亡くなられた方を見送る。

1人の民生委員ボランティアの指示と行動で安置所に関わる人の気持ちが動いていく。

適材適所と言うのか配役が素晴らしいと思う。

相葉(西田敏行)がご遺体に話しかける言葉が優しくて温かくて心に沁みる。