わたしは・・・居たわたしは そこに居ました白のなかをただ 歩こうと思いました変わることを繰り返してきた川縁に特別のようなかおをした夜が静かに 落ちていましたわたしはその川に添って或る風景に会いに行きましたようやく辿り着いた土手を上りいちばん 海に近い場所に やってきました突然ひろがる この広さが好きです風がゆれていますやっと会えた景色たちは傘を支える手のむこうで描きかけのキャンバスのようにバタバタと霰を散らしながらさわぐのでした「帰ります 帰ります」これ以上とどまることを諦めました。またもと来た道を歩きます同じ道なのに迷いそうです白が悪戯な白がいつもの道を騙していました見上げると・・・・・・春が少しだけこちらを向いていました