日本でのヌートリアによる被害
ヌートリアの侵入場所が、護岸工事が施された強い撹乱を受けた川であることが多いせいか、ヌートリアによって希少な水草が絶滅したといった報告は、日本ではないようです。しかし、旺盛な食欲によって、水辺の環境を激変させ、希少な昆虫の生息場所を脅かしているという報告があります。また、ヌートリアによってオギやヨシが茂る場所が減少するのではないかと懸念されています。
すでに河川の工事やダムの建設などの影響で、オギ原・ヨシ原は全国的に少なくなっています。それに加え、ヌートリアからの加害もあると、オギ原・ヨシ原を生息環境とする希少な生物の生存にも影響が出る可能性があります。今までのところ、はっきりとしたヌートリアの生態系に対する影響は把握されていませんが、ヌートリアは分布域を拡大しているため、今後侵入した場所で、生態系に大きな影響を与える可能性もあります。また、農作物の被害も報告されています。基本的には、河川周辺から離れた場所へは移動しない性質を持っているので、農作物への被害は、他の農業被害を起こす哺乳動物に比べてそれほど大きくはないようですが、地域によっては、少なからず被害が出ているようです。特に稲に対する被害が最も大きく、イチゴやスイカ、キャベツなどの野菜や果実が食べられている地域もあるようです。


