いつ以来だろう
こんなに長い時間
妻と二人きりで過ごすのは。

静かな病室で
およそ半月あまりの
夫婦水入らずの時間

私の入院を知った妻は
単身赴任先に最終便でかけつけて
ずっと付き添ってくれた。

明るくて優しくて芯が強い
そんな妻にとても感謝しているし、
今も変わらず大切に思っている。

疲れたんだろうな、
心配しただろうな、
病室の椅子でうたた寝する妻を見て
ごめんよ…と呟いた。

妻以外の女性と恋がしたい…
不倫を楽しんでみたい…

そんなこと
一度たりとも望んだことはなかった。

それなのに今も妻とは違う女性が、
貴方が心のなかに存在している。

思いがけず病を得て
この先の生き方を見つめ直さなくては
ならない状況だというのに

仕事を休み看病してくれる
かけがえのない妻と過ごしているのに

それでも貴方のことを
思わない日がないのです。

逢うことも話すことも叶わない
そんな貴方が今もずっと存在している。

大事な妻と家族のために
きちんと責任と役割を果たしていきたい。

だから許されるなどと思わない、
だけど、私の心の中に貴方がいることを
私自身が許してやりたいと思う。

こんな状況に至っても
こんな思いでいること
きちんと説明できないでいます。

最後に一目会いたいと願ったけれど…

今は貴方の健康を祈っています。
どうかずっと元気で暮らしてほしい。