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berobe 映画雑感

「 映画 」と「 本 」の感想

 

 

 

「 Murder In a Blue World 」
(スペイン・仏 / 1973)

 

 

SF・サスペンス。

 

 

上のタイトルは「 英語タイトル 」で、

 

原題は『 Una gota de sangre para morir amando 』となってます。

 

 

『 映画秘宝 7月号 』『 男女残酷物語 / サソリ決戦 』記事

の最後で紹介されていた作品のひとつ。

 

「 某チューブ 」で 検索したらあったので コッソリ鑑賞、

シレッと紹介。

 

紹介と言いながら「 最後まで ネタバレ有り 」ですが。

 

 

と、その前に「 字幕 」から。

 

通常の「 字幕 」は スペイン語と 英語だけど、前にも書いた

ように「 自動翻訳 」があるんですよ。

 

しかし、精度は やはり イマイチというか、少々キビシめ。

 

「 単純な話 」ではあるので「 おおよそ理解は 出来る 」、

「 言いたいことは わかる 」ものの、細かなところは 分かり

難い。

 

鑑賞後、もしやと思い スペイン語から「 英語字幕 」に変えて

から「 自動翻訳 」したら チョットだけ精度が向上。

 

…と思いきや、場面によっては「 字幕なし 」になっていたり、

 

「 改行 」も なんかズレていたり?と、理解度は むしろ下がりそうな予感。

 

( 全編 観たわけではないので 詳細は わからず )

 

なんにしても 観られるだけで ありがたいんで 文句はありません。

 

 

で 本作。

 

「 話 」的には

 

『 時計仕掛けのオレンジ 』(72年)+ 殺人者(ジャーロ系)

 

みたいな内容となっています。

 

舞台は 一応、近未来らしいんですが、この時代 & 低予算の

ため、一部場面を除いて あまり感じられません。

 

まあ、この頃は 大作以外は だいたいこんな感じですけどね。

 

 

「 感想 」から言うと 結構 面白く観れました。

 

あと、チョットだけ「 好事家 」寄りなんで( ホラー映画本も 買ってるし )取り敢えず観れて よかったですね。

 

「 話 」だけ追うと 大した事はないし、「 殺人場面 」も かなり抑え目ですが、

 

この時代らしい 社会派要素を含む「人間ドラマ」や「 空気感 」は 悪くなく、

 

最後のオチも 効いていて いろいろと 心に響きましたね。

 

 

と、ここから「 画像 」を交えて紹介。

 

上記通り「 ネタバレあり 」、あと「 字幕 」の関係で 説明に

 間違ったところが あるかもしれません。

 

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  原題タイトル 〕

 

 

字幕では「 死ぬほど愛するための 一滴の血 」と訳されてました。

 

最後に書きますが 個人的には「 英語タイトル 」の方が好みです。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

冒頭の「 青い お酒のCM 」〕

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

世間を騒がす「若者殺し」の報道(ここだけ英語の自動翻訳)〕

 

 

冒頭は テレビの「 青い お酒のCM 」&「 若者殺し 報道 」。

 

「 青いお酒 」は “余計なモノ” が 入っていないのが謳い文句、

「 若者殺し 」の被害者は 男性が多いらしい。

 

 

あまり描写がないので 判然としませんが「 世界観 」としては、

 

「 物質・消費社会 」が進み、機械により全てが「 数値化 」、

そんな中で「 暴力 」が蔓延してる(?)……

 

と、おそらく この時代のSFで よくある感じのヤツっぽいです。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  主人公、看護師のアナ

 

 

そのテレビを ボーっと見ている女性が主人公の 看護師・アナ

 

 

病院では「 病気の経過 」なんかも 機械が判定している(?)

らしいんですが、

 

アナは「 患者に 直に接する 」献身的な仕事ぶりらしく、それが評価されて 表彰されます。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

医師のビクター( 左 )と「 青いお酒 」を飲む アナ

 

 

それを祝って 食事に行くんですが、その相手、医者のビクター とは「 恋人未満 」?な関係性。

 

「 患者への接し方、医療のあり方 」の意見も 正反対。

 

 

ここで アンが飲んでいるのは、おそらくCMの「 青いお酒 」。

 

この後も アンが「 青いお酒 」を飲む( 選ぶ )場面があるんですが、直接「 話 」には 関係してきません。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  パンツのCM 〕

 

 

この「 パンツのCM 」は タレント方が関係あり。

 

あと アンの家にある「 カツラ 」にも ちょこっと注目。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  4人組・暴力グループ

 

 

一方、4人組の暴力グループが ある一家に侵入、家族をメチャクチャに。

 

 

ここは ほぼ『 時計仕掛け 』で、テレビでも「 タイトル名 」が出てきたり。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  アナのナンパ 〕

 

 

アンの方は「 オークション 」で 競った、足が不自由な男性、

トニーを ナンパ。

 

 

ちなみに 競った作品は『 フラッシュゴードン 』の「 絵 」。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  グループの デヴィッド

 

 

暴力グループ4人は 次に カップルを襲うも、メンバーのひとりが 上空を飛ぶ ヘリを警戒し、意見した事で その場から撤退。

 

その後、意見した男、デヴィッド仲間の2人から ボコられ

グループから離脱。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  アントニー

 

 

アンの方は 自宅にて トニーと ベッドを共にしていた。

 

「 不自由な足 」に悩み、苦しんでいた トニーアンに その事を吐露。

 

トニーは いろいろと スッキリした事もあり 一時の安らぎを得ていたが…

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  メスを手に取る アン

 

 

なんと、おもむろに アンが メスを取り出し…

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  トニーの心臓を 一突き 〕

 

 

トニー を刺殺。

 

なんと「 若者殺し 」の犯人は アンだった。

 

その後、アンは 車を使い 死体を捨てに行くが…

 

 

カップルを襲っていた 暴力グループが 犯人だと思っていたので「 アンが犯人 」にフツーに驚いてしまいましたよ。

 

しかも「 紹介記事 」にも書いていたのに それを すっかり忘れてもいてね…。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  小さくて 見づらいが、

遺体を川に捨てる アンと、休んでいる デヴィッド

 

 

ボコられ、休んでいた デヴィッドが その死体遺棄を目撃。

 

 


〔『 Murder in a Blue World 』  個人情報ゲット 〕

 

 

デヴィッドは「 情報センター 」的なところで 車のナンバーから アンの住所を特定。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  カッコウの巣の上で 〕

 

 

場面が変わって…

 

ビクターの「 治療 」を見学に来た アン

 

その治療とは「 暴力的な犯罪者 」に 何やら “ショック” を与えて その「 暴力性を消す 」というモノだった。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  ママ活 “パンツCM男”

 

 

“パンツCMの男” は、ナンパや 援助目的の人が集まる(?)

ラウンジで「 お金欲しさ 」に ひとりの中年女性に声をかける。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

なんか ウザめな、悩める “パンツCM男”

 

 

その “パンツCM男” は 自分と その仕事に 嫌気がさしているようだ。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  中年女性の正体は アン

 

 

“パンツCM男”中年女性に「 悩み 」を吐露した後、

 

「 本当は 若い女性が いいんですけどね… 」

 

と デリカシーのない 言葉を吐くと 女性が「 変装 」を解く。

 

その姿は アンであった。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  殺しを終えた アン

 

 

そして アン“パンツCM男” も殺害。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  次の被害者 〕

 

 

その後、アンは「 男装 」して くだんのラウンジへ。

そして 声をかけてきたを家に招き、またしても 殺害。

 

だが、アンの家には デヴィッドが侵入しており、その殺害現場を目撃していた。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  アンを強請る デヴィッド

 

 

祖父の資産があり お金を持っていた アンデヴィッドから

「 殺人 」をネタに 強請られる事に。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

バイクで事故った & グループからボコられる デヴィッド

 

 

デヴィッドは 強請って得た お金で バイクを購入。

 

だが、それを 暴力グループに見られ 彼らから暴行を受け、

最後には 股間を ツブされてしまう。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

「 治療 」を受け 暴力性が無くなった 犯罪者たち

 

 

そんな重体の デヴィッドが 病院に運ばれてくる。

 

デヴィッド暴力グループの 一員だった事から ビクター

「 暴力性を消す 治療 」を施すことに。

 

それに反対する アンビクターは「 治療 」の成果を見せる。

治療を受けた 彼らは「 おとなしく食事 」をしていた。

 

 

何故か「 治療を受けた 犯罪者 」は 上流階級?と 古風な給仕係

( 使用人 )?の コスプレ。

 

意味深だけど 意図は わからず。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

アンによる デヴィッド殺害 〕

 

 

「 治療 」の成果を見て 不憫に思った(?)アンデヴィッドを運びだして 殺害。

 

アン殺した男たちを「 すでに 死んでいた 」と 見なして

おり、実際に「 殺す 」事で救っている、という事らしい。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

アンの殺害現場に 遭遇した ビクター

 

 

そこに アンと 新年を祝うため病院を訪れた ビクターが現れる。

 

 

ちなみに、ばっさりカットしてますが、

ビクター警察からの依頼で「 若者殺し 」の捜査に 協力しています。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

アン「 見たまんま 」「 あけおめ 」〕

 

 

アンは 顔を上げ、問いただす ビクター

「 見てわかりませんか 人を殺したんです 」と言い放つ。

 

さらに続けて「 明けましておめでとう 」と言い、デヴィッドの死体に 顔を伏せて 悲しむのだった……。

 

 

…と、ここで 終わりかと思いきや、

「 暴力性を消された 犯罪者たち 」の部屋が映される。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  早くつげ 〕

 

 

その「 暴力無し 」の部屋。

 

給仕係に「 早く お酒をつげ 」と が強く言いつける。

は さらに激昂し…

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  怒り爆発 〕

 

 

給仕係を ビンで 殴りつける。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』  刃傷沙汰 〕

 

 

それに端を発して 争いになり、すぐに 刃傷沙汰にまで 発展。

 

 

〔『 Murder in a Blue World 』

「 治療失敗 」の ラストカット 〕

 

 

「 治療 」は 大失敗に終わるのだった……( 終 )

 

 

 

物が溢れるも 拭えない「 空虚感 」や「 空疎な暮らし 」、

自分らしく生きられない「 苦悩 」と、

 

抑える事・消す事のできない人の「 暴力性 」や「 妬み 」…

 

とまあ、描写は 少ないんですが、そんな印象を受けましたね。

 

 

最後のは「 権力者の横暴( 暴力 )」の暗喩っぽかったかな。

 

スペインは まだ、フランコ政権( 独裁 )だったし。

 

( 給仕係は 反撃してなかったような… )

 

 

「 話 」としては「 献身的な介護 」をしている アンが 虚しく

生きる事に「苦しみ」を覚える男たちに「 性( 生 )」を与え、

 

“その状態”( 生きている状態 )で「 殺す 」ことで 男たち

「 救っている 」ってのが なんとも「 歪 」。

 

その アンにしても「 青いお酒のCM 」に 深く影響を受けている描写を挟むことで

 

アンも “自分” を失いつつある 」事を 暗示させているんですよね…たぶんですが。

 

( 実は CMで 安全を謳う「 青いお酒 」が 元凶だったり? )

 

なので「 企業( その他 )による 心理コントロール 」みたいのも チョット伺えたかな。

 

 

あと、「 タイトル 」に関しては「 アンが好む 青いお酒 」と

「 男たちが纏う 寂寥感 」を併せて考えると、

 

『 原題 』よりも『 英語タイトル 』( 青の世界 )の方が 内容に合っている様に思えて 好きです。

 

「 暴力性の回復 」オチは なかなか衝撃的だったし、

 

ヘンな色使いの「 FIN 」も 不穏感を 掻き立てていたりと

「 結末 」の展開・演出も 好みでしたね。