berobe 映画雑感 -15ページ目

berobe 映画雑感

「 映画 」と「 本 」の感想

 

 

 

今回は 3本紹介!

 

まあ、内容は同じだけど…。

 

ちなみに 内容は『 ドラキュラ 』なんで あらすじは省略。

 

あと「 ネタバレ 」もしてるんで 注意。

 

 

 

 

「 吸血鬼ノスフェラトゥ 〔 活弁版 〕」
( ドイツ/1922年 )

 

F・W・ムルナウ 監督。

 

ブラム・ストーカー『 吸血鬼ドラキュラ 』の非公式な映画化。

 

 

押さえておきたい作品だったので 観れてよかった。

 

とはいえ、内容は ドラキュラだし、昔の映画だしで 期待の方は していなかったんですよね。

 

しかし 観てみると コレが なかなか楽しい。

 

もしかすると「 活弁 」による 状況説明が 雰囲気を 盛り上げていたのかも。

 

 

〔 1922年版『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』   タイトル 〕

 

 

この書籍、昔っぽい タイトルがイイ。

 

というか サブタイもあるんですね。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

「 新婚さんいらっしゃい! 」な ーマスエレンの夫妻 〕

 

 

トーマス・フッターと 妻のエレン が主人公。

 

トーマスエレンに「 摘んだ花 」を贈ると…

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

花を摘んだ事を責める エレン

 

 

「 なぜ 花を殺したの? 」と 問い詰められる…。

 

エレン、メンドくせ~な。

 

まあ、トーマスも「 もう、花は摘まない! 」とか ノロケてますが…。

 

 

ちなみに、冒頭に「 猫 」が出てくるんだけど、『 79年版 』『 24年版 』にも ちゃんと 出てきてましたね。

 

しかも『 79年版 』は 子猫2匹と カワイさ アップしてます。 

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

城に到着した トーマスと 出迎える オルロック伯爵

 

 

伯爵の名前は オルロック

 

城には オルロックだけで(?)スゲー寂しかったな。

 

トーマスが乗った「 迎えの馬車 」の御者オルロックっぽかったし?

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

オルロック伯爵の城にある「 ガイコツ時計 」〕

 

 

オルロックが住む古城にある、不気味というよりは ユーモラスな「 ガイコツ時計 」が好き。

 

あと、画像はないけど「 城 」の内部も フィルムの影響か 雰囲気がありましたね。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

ケガしたトーマスの「 血 」をガン見する オルロック

 

 

ケガをした トーマスの「 血 」を見て 近づき その血を舐める

オルロックは コワイというより キモイんだけど、

 

それが「 はぐれ者・変わり者 」っぽくて 逆に イイんですよね。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

エレンの写真を見た オルロック

 

 

トーマスが持っていた ペンダントの「 エレンの写真 」を見た オルロックは…

 


〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』  オルロックの首フェチ発言 〕

 

 

「 首筋が美しい 」と 一言。

 

これじゃ ただの「 首フェチ 」だよ…。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

トーマスの血を吸いに来た オルロック

 

 

オルロックの全身は スタイリッシュな感じ。

 

スーツが なかなか良く、妙な愛嬌もあって 意外と「 画 」に

なる造形。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』  棺で眠る オルロック

 

 

「 城 」自体も 荒れ気味だけど「 棺 」も ボロくてね…。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』  「 船 」パート 〕

 

 

「 船 」パートもある。

 

城を出るとき 馬車に 数個の「 棺 」を積むんだけど、

 

それも オルロックひとり、ワンオペの作業だったりと とにかく 寂しい。

 

積むときは「 早送り 」で 人を超えた スピード感?を出しているんだけど、逆に せかされているように 見えてね…。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

夜中に ひっそりと 船から「 棺 」を運び出す オルロック

 

 

ヴィスボルグの港に 着いてからも 夜中に 自分で「 棺 」を えっちらおっちら運ぶんですよ…。

 

 

興味深いのが( 3作共通で )吸血鬼に「 ネズミ & ペスト 」が付いてくるところ。

 

オルロックは 災厄、「 ペスト( ネズミ )」の具象化でもあるんですね。

 

オルロックの前歯も ネズミの前歯に寄せた デザイン? )

 

端折ったけど、その「 ペスト・パニック 」も 良かったです。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』  「 影 」演出 〕

 

 

この ドアを開ける時の「 影 」演出は かなり好み。

 

「 ドラキュラ 」と比べると ノスフェラトゥには ハデさが無いので すごく 刺さります。

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

エレンに 胸キュンな オルロック

 

 

ラストも また イイんですよ。

 

エレンの血を吸いに来た オルロックが「 ノスフェラトゥ の

マニュアル本 」(?)の通り 無垢な?エレンに 魅了され…

 

 

〔『 吸血鬼ノスフェラトゥ 』

太陽の日を浴びて 消えていく オルロック

 

 

「 夜明け 」が来るのを忘れて 彼女の血を チューチュー。

 

ふと 気付くと、外には すでに「 日の光 」が差していてね。

 

で、その太陽を見ながら

 

「 太陽とは… 美しい… 」

 

と つぶやきながら 消えていくんですよ。

 

結局 エレンが死んじゃうのにも 驚いたな。

 

( 実は「 自己犠牲モノ 」でもある )

 

 

孤独で ネクラな男が ペンダントの女性に 一目惚れ。

 

危険を冒して会いに行き 最後は 女性の「血をたんまり吸って」

消滅…。

 

「 男の 一方的な恋心 」は ストーカー殺人( 心中 )を想起させるし(?)、

 

一世一代の恋(?)としても「 セミの一生 」を思わせる ”儚さ” が感じられたりと えらく やるせないんですよね。

 

 

ちょっと前に『 100分de名著 』で「 吸血鬼ドラキュラ 」の回があったんだけど、

 

それによると、著者の ブラム・ストーカーは イギリスから アイルランドに来た「 アングロ・アイリッシュ 」で、

 

自身の アイデンティティに “揺らいでいた” みたいですね。

 

「 ドラキュラ 」には そんな ブラムの どっちつかずの立ち位置が反映されてもいるんだけど、

 

( ドラキュラだからか「 ずるいコウモリ 」を思い出した )

 

知人、オスカー・ワイルド の「 同性愛の罪 」での逮捕もまた

反映されているみたい。

 

というか 近年、ブラム・ストーカーも 同性愛者だったとの話が

出て来てるんですよ。

 

ムルナウ 自身も 同性愛者らしい )

 

それを鑑みると、忌み嫌われ、太陽の下に出る事ができない

ドラキュラに「 恐怖 」以外のモノを感じますね。

 

 

次、リメイク版。

 

「 ノスフェラトゥ 」( 西独・フランス / 1979年 )

 

こちらは ヴェルナー・ヘルツォーク 監督。

 

おそらく 観ている人が 一番 多いであろう「ノスフェラトゥ」。

 

個人的にも 観てるハズ…なんだけど 記憶が ほとんどないので

観てないのかも…。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』  タイトル 〕

 

 

タイトルバックは「 たくさんの ミイラ死体 」。

 

場所は どこかと調べたら メキシコにある「 ミイラ博物館 」

から借りたみたい。

 

( AI の返答だと「 賄賂を渡した 」とあったが… )

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

ジョナサンガンツ )と ルーシーアジャーニ )〕 

 

 

ジョナサン・ハーカー を演じるのは ブルーノ・ガンツ で、

 

妻・ルーシー の方は イザベル・アジャーニ

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

ドラキュラの おもてなし 〕

 

 

クラウス・キンスキー 演じる 伯爵の名前は「 原作 」基準の

ドラキュラ伯爵

 

個人的には オルロックのままの方が よかったな。

 

こちらは スタイリッシュでは なくなったけど 愛嬌は アップ(?)。

 

個人的には キレイな「 爪 」が 印象に残りましたね。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』  ガイコツ時計 〕

 

 

「 ガイコツ時計 」も まさかの再現。

しかも 下から「 死神 」が出て来る オマケ付き。

 

22年版と違い ゴシックで 重厚感があり こちらもイイ。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

顔より「 喉 」な ドラキュラ伯爵

 

 

「 首フェチ 」も再現?

 

正確には「 喉フェチ 」だけど…(?)。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

ジョナサンが襲われる場面 〕

 

 

クラキンドラキュラ( オルロック )も コワイより キモい感じで、孤独感も強めなのがイイね。

 

22年版の方が 好きだけど、これはこれで 悪くない。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

ボロい「 棺 」で眠るドラキュラ

 

 

「 棺 」も やっぱり ボロかった…。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』  ネズミの大量上陸 〕

 

 

79年版は 量が増えた ネズミの集団が壮観。

 

でも “ほぼ白色” のネズミなので「災厄」というよりは カワイイが強め。

 

「 終末観 」溢れる「 ペスト禍 」の描写が 結構 良かっただけに ちょっと残念。

 

 

ちなみに「 WIKI 」によると ネズミに「 灰色の塗料 」を塗ったりなど( だから “ほぼ白色” だったのか )動物虐待があったっぽいです。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

夜中「 棺 」を運ぶ ドラキュラ

 

 

ひとりで「 棺 」を運ぶ場面も ちゃんと 再現。

 

この ぼっち感が ノスフェラトゥのイイ所なんだよな。

 

ちなみに、この時 十字架を見て ブルっと震える ドラキュラが 可笑しかったですね。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

聖餐式のパンの「 粉 」で ジョナサンを閉じ込める ルーシー

 

 

「 原作 」寄りだからか、昼間ドラキュラを捜しに行ったりと、

ルーシーが 積極的に 動いていたのも 印象的。

 

ジョナサンが 吸血鬼に属しちゃう( 血を吸われてるから 当然といえば 当然だけど )変更点も うまく ハマってたかな。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

ルーシーを襲う ドラキュラ

 

 

最後も ほぼ同じ。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

太陽を浴びて 倒れた ドラキュラと 亡くなった ルーシー

両者に当たる「 照明 」が イイね 〕

 

 

ルーシーが「 ドラキュラを引き留める 」描写があることで

説得力は 増していたけど( それでも ちょっと マヌケ )、

 

太陽の光を受けても ドラキュラが 消えないんだよな。

 

あの “儚い” 感じが すごく よかったのに…。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

トドメを刺した ヘルシング( 伯爵の死体が消えて無罪に?)〕

 

 

結局、ヘルシング教授が「 杭 」で トドメを刺すんだけど、

その描写もなくて いまいち スッキリしない。

 

 

〔 1979年版『 ノスフェラトゥ 』

終盤の 吸血鬼化した ジョナサン

 

 

ジョナサンが「 パンの結界 」を破り(?)遠くへと旅立つ

「 結末 」も ホラーらしいとはいえ、

 

22年版の「 悲劇性 」を思えば ちょっと違うような。

 

とはいえ、全体的に見れば 楽しい作品ではありました。

 

 

次、2度目のリメイク。

 

 

「 ノスフェラトゥ 」(米/2024年)

 

監督が『 ライトハウス 』(19年)ロバート・エガース ということで 期待していたんだけど、

 

「 上映時間 」は 長いし( 133分 )、オルロックは ガタイが良くて オラついてるし、

 

「 ショック描写 」で 間を繋ごうとするしで 残念な仕上がり。 

 

「ドラキュラ」だったら まだしも ノスフェラトゥだからね…。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  タイトル 〕

 

 

タイトルは イイ。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  主人公・トーマス

 

 

トーマス 役は ニコラス・ホルト

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  妻・エレン

 

 

妻のエレン 役は リリー= ローズ・デップ

 

このドレスの柄も よかった。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  オルロックの城 〕

 

 

取り敢えず 時代を再現した「 美術・映像面 」は 良かったですね。

 

相変わらず「 画面 」は暗かったけど、こんな内容・時代なのでそれも 許容。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  オルロックの手 〕

 

 

最初に ムカついたのが オルロックの出し渋り。

 

隠す必要性あるか?

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』

ビル・スカルスガルド 演じる オルロック伯爵

 

 

その オルロックも 体格がよくて ネクラ感 無し。

 

おまけに「 ゾンビ 」っぽかったり「 口ヒゲ 」があったり、

「 温かそうなコート 」着てたりでね。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』

フランツ教授による「 悪魔祓い 」っぽい 場面 〕

 

 

しかも「 悪魔 」要素も 加えて 無理やり「 エンタメ度 」を

上げているのも 気に食わない。

 

ちなみに「 オカルト 」に造詣のある フランツ教授 役は ウィレム・デフォー

 

W・デフォー 最近 よく見るような。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』

オルロックに襲われる船員と ネズミに襲われる アンナ

 

 

「 残酷 」場面は 好きなので、かなり地味では あったけど そこも 一応 評価。

 


あと「 悪魔憑き 」っぽい状態になった ルーシーの「 ヘン顔 」も ちょっとした「 見どころ 」かな。

 

『 危険なメソッド 』(11年)での キーラ・ナイトレイ の

「 顔芸 」には 及ばないけど 結構 衝撃的なんですよね。

 

(「 画像 」も撮ったけど さらすのは アレなんで 自粛 )

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  「 影 」演出 〕

 

 

「 影 」演出を オマージュする前に やることあるだろ…。

 

まあ、好きな「 画 」ですけどね。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』

「 血液チューチュー 」と 光を浴びて血を流す オルロック

 

 

オルロックが「 オレ様 」キャラなため 女性には奥手なのも しっくりこないんだよな。

 

そんな オルロックの性質ゆえ、留まる理由や 結末の説得力が

ないんですよね。

 

 

〔 2024年版『 ノスフェラトゥ 』  ラストカット 〕

 

 

でも「 ラストカット 」は ゴシックな雰囲気があって 良かったかな。

 

 

と、個人的には ダメダメ( ダメ・リメイク )だったけど、

 

上記の通り「 見どころ 」は ある(?)ので 人によっては 面白いかも…。

 

 

という事で 今回は 終わり。