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berobe 映画雑感

「 映画 」と「 本 」の感想

今月 読んだのは…

 

 

特殊設定( ファンタジー系 )・本格ミステリー

 

 「 征服少女 AXIS girls 」  古野まほろ

 

 

 

連作短篇・幻想怪奇譚、第3弾

 

 「 深泥丘奇談・続々 」  綾辻行人

 

 

 

ゲーム対決・サスペンス( 本格要素アリ )の 連作短篇。

 

 「 地雷グリコ 」  青崎有吾

 

 

 

連作短篇・怪奇譚

 

 「 人魚の石 」  田辺青蛙

 

 

の4冊。

 

 

まずは「 ミステリー 」2冊から。

 

 

「 征服少女 AXIS girls 」  古野まほろ

 

特殊設定( ファンタジー系 )・本格ミステリー。

 

 

『 終末少女 AXIA girls 』の続編、

「 天使(?)シリーズ 」の2作目です。

 

 

 

悪しき者( 悪魔 )に 地球を侵略され「 天国 」に逃げ帰り、

その後の戦いで 大敗を喫した 枢機卿たち

 

数万年後のさらに 数万年後、 二代目の神枢機卿6名

平民30万、 実は 元・天使 で「 自由意志を持たない 」奴隷の “木偶”( でく )1000万人まで 力を戻した 天国は

 

地球を「 再征服( レコンキスタ )」する計画を立てていた。

 

枢機卿団の対立 」や「木偶 反対派のテロ 」が起こっているなか、

 

選ばれた セーラー服少女8名 は「 超巨大戦艦・バシリカ 」に乗り 地球を目指す。

 

だが、早々に “蠅の悪魔” の襲撃を受け 1名が死に、もう1名も 悪魔にされてしまう。

 

蠅の悪魔を捕らえ 閉じ込めたものの、天使と その眷属の悪魔を「 塵 」にする事ができる、「 塵( ちり、アダマ )の指輪 」を使った「 天使塵死 」が起こってしまい……。

 

 

 

最初に言っておくと「 フェアで 本格度が高い 」ものの、

「 オススメ度 」としては かなり低めです。

 

著者の「 刑事モノ 」や 他の「 ミステリー 」は知りませんが、

 

「 セーラー服少女たち 」が 出てくる作品( シリーズ )は

「 ライト系 」に 慣れたとはいえ さすがに「 深夜 アニメ 」のようで ノリづらく、

 

著者の特徴でもある「 微に入り細を穿つ 」ような会話や 描写も

“フェア” から来るとはいえ 集中力を使うので ツライんですよ。

 

 

あと、( 日本 & ファンタジー寄りの )「 キリスト教 」要素や「 独特の 言葉使い 」が ダメな人も多そうだし、

 

「 ムリやり 」なところが 若干あったりで 拒否反応が 出やすい感じもあります。

 

 

前作『 終末少女 』は シンプル設定のため まあまあ 平気では

ありましたが、

 

本作は「 天国 」や「 天使 」及び「 特殊設定 」の説明、

「 各キャラ 」紹介だけで 100ページ ほど かかっているし、

 

「 読者への挑戦状 」後の「 真相 」も 150ページくらい、

 

全体では「 600ページ 」と 物量的にも キツめで 結構 堪えました。

 

 

それでも「 フェア 」な作りなので「 違和感 」に 気づき易く

「 解けそう感 」は強かったし、「 謎 」自体も

 

蠅の悪魔は なぜ、天使を悪魔にしなかったのか 」

 

「 “目視が必要” な〈 塵の指輪 〉を使った “塵死” 」

 

等々 魅力的なので なんとか読み進められました。

 

 

「 話 」自体も 上手く まとめていて、ツライ読書では ありましたが それなりに 楽しくは 読めましたね。

 

 

ちなみに 軸となる「 特殊設定 」( 前作と同じ設定 )は

 

天使は “ウソを吐けない” が 悪魔は “ウソを吐ける” 」です。

 

( 他にも「 天使の血は青い 」など、いろいろある )

 

 

個人的には「 フェアさ 」を評価しているので 最終章の

『 侵略少女 』も 一応、読む予定です。

 

順番的には『 ロジカ・ドラマチカ 』の方が 先かもしれません

けど。

 

 

 

「 地雷グリコ 」  青崎有吾

 

エンタメ・サスペンス( ミステリー )の 連作短篇、全6編。

 

 

マンガで「 オリジナル ゲーム or ギャンブルによる 対決 」

みたいなジャンルが ありますが、

 

まさに そのような「 頭脳&心理戦 サスペンス 」の内容です。

 

あと「 ドラマ 」として 青春要素もあります。

 

 

「 ゲーム対決 」という手に汗握るような話ではありますが、

 

本格ミステリーの作家らしく「 本格 」の要素もあったし、

 

何よりも「 頭脳戦エンタメ 」としての 完成度が高くて とても面白かったですね。

 

不安要素は「 安易に 映像化されそう… 」くらいかな。

 

 

 

「 地雷グリコ 」

 

頬白( ほおじろ )高校

 

文化祭の 屋上使用権を決める「 愚煙(ぐえん)試合 」、

 

親友の鉱田( こうだ )により 引っ張り出された 女子高校生の

射守矢真兎( いもりや まと )と、生徒会の三年・(くぬぎ)

 

の決勝戦。

 

審判役の 塗辺( ぬりべ )が提案したゲームは “地雷がある”

「 グリコ 」だった……。

 

 

「 グリコ 」は あの ジャンケンのヤツ ですね。

 

基本がシンプルなので 何となく…ではあったけど 心理戦は 結構 深かったです。

 

 

 

「 坊主衰弱 」

 

「 百人一首 カフェ 」を出禁になった かるた部の謝罪に付いて行った 鉱田真兎

 

真兎は 出禁を解除してくれない 店主と「 出禁解除 」を賭けて

「 百人一首 」の札を使った「 神経衰弱 」で勝負をする事になるが……。

 

 

雰囲気的には『 カイジ 』っぽい感じの話だったな。

 

こちらも シンプルですが「 トリック & 伏線 」関係が 良かったですね。

 

って、一番 活躍したの…じゃない?

 

 

 

「 自由律ジャンケン 」

 

生徒会長・佐分利錵子( さぶり にえこ )と「 生徒会 加入 」を賭けて 対戦する事になった 真兎

 

錵子が出した ゲームは「 グー・チョキ・パー 」の他に

「 両者が考案した、特殊効果のある 独自手 」2種を 加えた、計5種のジャンケンだった……。

 

 

「 独自手 」の「 特殊効果 」が絡む「情報戦」や「 駆け引き 」が アツ過ぎ。

 

特に「 特殊効果 」に関しては バトル系の「 能力モノ 」のような感じもあり(?)、

 

読者側も その効果が わからないという事もあって 2人の攻防に 心が「 ゴゴゴゴ… 」しましたね。

 

その「 独自手 」関係は「 本格要素 」強めに思えたし、

展開自体も 超・スリリングだったしで 一番 好きな話です。

 

 

 

「 だるまさんが かぞえた 」

 

頬白高校生徒会星越高校生徒会による “チップ” を賭けた対決。

 

星越の巣藤( すどう )が 提案したゲームは「 入札式 」の

だるまさんがころんだ、「 だるまさんが かぞえた 」。

 

真兎はそこに ある「ルール」を足し、さらに 不利な「暗殺者」( 歩く方 )を選ぶ……。

 

 

「 数の読み合い 」と「 身を削る決断 」が スリリングに展開。

 

…するんだけど、終盤の展開は あまりにも 予想外だったため

一瞬、唖然としてしまいましたよ。

 

ちゃんと「 伏線 」もあったので ヤラレタ感も強く、悔しい思いをする話でしたね。

 

 

 

「 フォールーム・ポーカー 」

 

星越高校との “チップ” を賭けた対決。

 

真兎は 中学の時の同級生、絵空( えそら )と対戦する事に。

 

ゲームを仕切ることになった 塗辺が 提案したゲームは、

 

「 手札3枚 」、4部屋に「 各スート(マーク)」を それぞれ伏せて 置かれた状態で 行う「 フォールーム・ポーカー 」…。

 

 

「 伏せられた カードの法則 」、「 各部屋への入出 」、

「 減っていく カード 」と 徐々に熱を帯びてくる「 情報戦 」に シビレっぱなし。

 

それらに加えて「 仕掛け( 罠 )」なんかも 絡んでくるんで

先が まったく読めず。

 

真兎絵空も 容赦ないし、あれこれ「 本格要素 」も多くて

“ざわざわ” しっぱなしで こちらも かなり楽しく読めましたよ。

 

 

ちなみに、塗辺『 嘘食い 』賭郎 みたいでしたね。

 

真兎よりも 塗辺が「 ゲームを 発案&審判する 」スピンオフの方を希望だな。

 

 

最後の「 エピローグ 」は省略。

 

 

どれも 面白かったんですが、特に好きなのは「 本格 」を強く

感じた『 自由律ジャンケン 』『 フォールーム・ポーカー 』の2作ですね。

 

 

「 エンタメ読み 」、「 ギャンブル系・マンガ好き 」の方は

もちろんですが( ほぼ 勝ち確 )、

 

「 本格ミステリー読み 」の方も 満足できそうな内容だと思うので そっちも含めて オススメ度は高めです。