映画雑誌 「 週刊文春CINEMA 夏号 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

映画雑誌「 週刊文春CINEMA 夏号 」

 

 

2週間ほど前に 購入。

 

発売から まあまあ 時間が経っているのに 結構 残っており

若干の不安を 感じましたが「 お試し 」として 購入してみました。

 

ほぼ 全部 読んだので( 興味ないのも “全部読む” 派 です)

 軽く 感想なんかを。

 

(「 初読み 」を 念頭にいれて 読んでね )


 

ちなみに 今「 映画本 」としては、

古本で買った「 ホラー系 」の ムック本、

 

『 ショック! 残酷! 切り株映画の世界 』

 

を 空いた時間に 少しずつ 読んでます。

 

コチラも 時間があったら 軽く 紹介したいな。

 

( 気になっている『 一日一本、365日毎日ホラー映画 』は 買うかどうか 迷い中 )

 

 

この雑誌の「 新作 」紹介( インタビュー or レビュー )は

「 ドラマ系 」が ほとんど。

 

「 ジャンル系を 載せろ 」とは 言わないけど、

もう少し「 エンタメ寄り 」の作品があってもいいのでは?

 

一応、

『 ミッション:~  』『 インディ 』『 ザ・フラッシュ 』は あったけど、大作の レビューは あまり興味がないんだよな。

 

( 今号の特集の ひとつが「 大作映画 」だったからかも… )

 

 

「 レビュー記事 」で 良かったのが マライ・エントライン

よる『 大いなる自由 』(21年)の レビュー。

 

「 見出し 」からして

 

【 観る前に「 文脈 」と「 状況 」で感動しちゃダメなんです 】

 

ですからね。

 

 

それと 漫画家・すぎむらしんいち の「 コミック・レビュー 」が 軽くて イイ息抜きになります。

 

ちなみに そこで 紹介されているのは

『 告白、あるいは完璧な弁護 』(22年)

 

スペイン の『 インビジブル・ゲスト 悪魔の証明 』(16年)の 4度目「 韓国リメイク 」作品です。

 

…って、『 インビジブル・ウィットネス 』(18年)は 知ってる( 観た )けど まだ あったのかよ。

 

 

個人的には「 新作レビュー 」 より「 コラム 」や

「 過去作の 紹介 & レビュー 」系の記事が メインです。

 

ちなみに、実際に 観るかは ともかく、

「 観たくなる 」紹介・レビューが 良し悪しの 基準の ひとつだったりします。

 

 

「 みうらじゅん×町山智浩 の オレたちの大作映画といえば… 」

 

は、『 メガフォース 』とか『 新幹線大爆破 』、「 怪獣 」や 丹波哲郎 など( 今回 たまたま かもしれないが )、

 

正直 何回も 聞いた「 話 」でしたね。

 

でも、ふたりとも「 老いるショック( ショッカー )」だし、

( オチにしてる )

 

読んでるこちらも そろそろ 予備軍だし…で 特に問題はなし。

 

何回読んでも 楽しいしね。

 

( というか、今どき「 映画雑誌 」を買うのは

老いるショッカー と その予備軍 くらいな気が )

 

 

「 文春映画館 」の ページ では

 

池上冬樹「 ミステリーレビュー 」が 良さそげな予感。

 

今回 紹介された作品、1本目は

ナオミ・ワッツ主演の『 デスパレート・ラン 』(21年)

 

で 2、3本目が ロバート・アルトマン 作品なんだけど、

このチョイスが イイ。

 

『 雨にぬれた舗道 』(69年)は「 女性による 監禁 」、

『 イメージズ 』(72年)は「 “夫の浮気” を疑う 妻 」の

サスペンス らしいです。

 

最後に『 三人の女 』(77年)を サラッと 出していたりと、信頼が置けそうな レビューでしたよ。

 

 

その下、柳下毅一郎「 スリラーレビュー 」では

 

「 白人至上主義の妻たち 」の集まりを「 ワンカット 」で

描いている『 ソフト / クワイエット 』(22年)を 紹介。

 

「 サスペンス 好き 」なので コチラの レビューにも 期待。

 

 

一番の “発見” だったと 言えそうなのが、

 

「 劇場・興行などの視点 」と「 私的な感想 」で「 映画 」を

綴る、CDB「 私の映画日記 」

 

取り上げるのは「 メジャー系 」が多いものの、切り口が多彩で 幅があり 読み応えがありましたね。

 

特に『 SHE SAID / シー・セッド~ 』(22年)

ハーヴェイ・ワインスタイン の「 トランプ派 ミスリード 」※

の記述( 切り込み )が 秀逸でした。

 

( ※ ワインスタイン は 民主党 寄り。

 

もしかしたら「 党 など関係ない 」という 意味合いかも。

今度 放送されるんで そこらへん 確認してみるつもり )

 

 

まったく興味がなかった『 レジェンド・オブ・バタフライ 』

『 映画 ドラえもん ~ 空の理想郷( ユートピア )』に関しても

 

短くも 要所を抑えた感想になっていて 観たくなりましたね。

 

〔 というか『 ドラえもん ~ 空の理想郷 』の方は 機会(放送)があれば観ます 〕

 

 

『 空の理想郷 』『 レジェンド・オブ・~ 』は 同じ 脚本家、

古沢良太 で、

 

彼は『 どうする家康 』も 書いている…という、細かな 情報も 地味に 嬉しかったり。

 

最後も『 コナン 黒鉄の魚影( サブマリン )』の テーマ

「 AI 」から、米国脚本家組合の「 ストライキ 」に 繋げて

 

今後の「 映画産業 」を 語ってたりもしてます。

 

この連載も 続けて読みたい感じですね。

 

 

買う前に パラパラっとめくって「 オッ 」と 軽く 興奮を覚えたのが、

 

結構 好きな 小説家、阿部和重「 映画覚書 VOL.2 」

 

コレは 今号から 新連載。

 

ちなみに 調べたら「 VOL.1 」は 書籍化されていました。

 

こちらは なんと、山田洋次 監督『 こんにちは、母さん 』

『 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  VOL3 』

 

「 類似性 」から 始まるんですよ。

 

変わった 切り口だったし、個人的には とても 面白く 読めたんだけど、

 

後半の『 こんにちは、母さん 』の「 クライマックス場面 」の演出・構図などの「 解説 」は 人によっては ツマラナイかも。

 

 

ついでに、「 観賞 」において 重要っぽい(?)ので

 

『 君たちはどう生きるか 』の プロデューサー、鈴木敏夫

インタビュー にも 軽く触れとこうかな。

 

『 君たち 』は「 製作委員会 方式 」じゃないようです。

 

つまり「 ジブリの自腹 」って事で、「 興行的成功(ヒット)」よりも「 監督に 自由に作ってもらう 」のを 優先したようですね。

 

( あと「 完成しなかった場合 」の事も 考慮 )

 

そういう訳で 今作は「 宮崎駿 監督が 制約なく作った 映画 」

(「 リミッター 」を外した 駿!? )という事みたいですよ。

 

 

最後は 唯一「 映画 」から 離れてるヤツ。

 

ちょっと前「 山暮らし 」をしている 俳優・東出昌大

「 密着取材 」を 放送※ していましたが、

 

その 東出昌大「 山暮らし日記 」を 連載していました。

 

( ※「 密着 」の動画、アップされてます )

 

「 3回目 」の今回は「 日々の日記 」ではなく、

「 愛犬・“しーちゃん” の話 」※ ということでしたけど、

 

( ※ 亡くなった猟師の 猟犬の 一頭を 引き取った )

 

くだんの「 取材 」( 山の暮らし )が いろいろと 興味深かったので この次も 読んでみたいですね。

 

あと「 読書好き 」らしく、文章の書きぶりも 上手かったです。

 

ちなみに 東出昌大 が「 本を買う 」動画も アップされてるので 興味のある方は チェックしてみてください。

 

 

取り敢えず このくらいで。

 

個人的には 興味が薄いとはいえ「 映画音楽 」系の記事※ が

なかったのが チョット残念かも。

 

 

〔 ※『 映画秘宝 』には 長谷川町蔵「 サントラ千枚通し 」

添野知生「 ただ この曲を聞け!」があったので。

 

「 ただ曲 」の方は、映画で 使われている「 曲( 歌詞 )」から

その場面を 解説していたりと、素晴らしい コラムであった 〕

 

 

という事で、

 

総評としては「 取り敢えず 損はしなかった 」になるかな。

 

上記した通り 気になる記事もあったので「 次号 」も

( 発売すれば… )買ってみます。