8月に 読んだ本は、
本格ミステリー 「 魔眼の匣の殺人 」 今村昌弘
エンタメ・本格ミステリー
「 わざわざゾンビを殺す人間なんていない。 」 小林泰三
SF・アンソロジー 「 NOVA 」 責任編集・大森望
の 3冊。
最初の2冊から。
「 魔眼の匣の殺人 」 今村昌弘
本格ミステリー 作品。
「 ミステリ愛好会 」( 剣崎&葉村 )シリーズ 第2弾。
1作目 『 屍人荘の殺人 』 は、映画公開 されますね。
ある調査のため、 旧・真雁( まがん )地区を 訪れた
剣崎比留子( けんざき ひるこ )と、葉村譲。
2人を 含む 9人の来訪者 は、「 魔眼の匣 」と 呼ばれる 建物に
住み、“未来を予言する” という サキミ から、
“二日の間、真雁で 男女が 二人ずつ、四人死ぬ” という 予言を
訊く。
直後、橋は 燃やされ、真雁に 閉じ込められた 葉村たち だったが…。
今回は “死の予言”。
しかも、予言者の サキミ の他、
来訪者の 1人に 「 未来( の災厄 )の “絵” を描く 」 予知者※ も
いるんですよね。
(※ 登場人物の 「 欄 」 に 書いてあるので ネタバレ ではないです )
いずれの 「 予言( 予知 )」 も 「 必ず起こる 」※ という事で、
「 オカルト 」な 雰囲気を 強く感じ 「 ホラー 」 気分が高まります。
(※ 「 絵による 予知 」 は、『 ジョジョ 』の ボインゴ、
「 トト神の マンガの予知は絶対!」を 思い出し、ちょっと ニヤリ )
ただ、「 疑心暗鬼 」展開や 「 推測 」場面は、
少し 物足りなさも 感じて、思いのほか 盛り上がらなかったな…。
( 前作が 面白かったので、期待が 高かったのもある )
真相も 「 運が悪すぎ 」 に思えましたし…。
それでも 葉村が 推測する、ある人物 の “殺す動機” は、
個人的には 思考の埒外で 衝撃を 受けましたね。
犯人の 動機の方は 意外と…でしたが。
でも、その “背景” は良かったし、
( 何となく 気づいてたけど、あの人の…と、繋がるのが 巧い )
その後の “対決” も
ミステリーな ケレン味が 爆発して、一気に 盛り返して来ましたね。
( こちらも 伏線( 情報 ) と、「 今年 読んだ 某作品 」 から、何となく
気づきましたが…。
たまたま 似た ミステリー趣向が 続くと 損した 気分になるな… )
ホラー要素がある 「 本格ミステリー 」で 楽しめたけど、
個人的には もっと ホラー的な ケレン味が 欲しかったかな。
「 わざわざゾンビを殺す人間なんていない。 」
小林泰三
エンタメ系(?)・本格ミステリー。
“死ぬ” と 死体が動く 「 病原体 」 が 広まった世界。
民間医療研究機関の 執行役員、有狩 の邸宅で 行われている、
新技術発表も 兼ねた パーティー。
しかし、担当の 葦土( あしど )は 控室で
動く死体、“活性化遺体 ( ゾンビ )” に なっていた…。
「 部屋で 亡くなり ゾンビ化 した 」 と考えられるが、
部屋は 「 密室 」で、自殺でも 他殺でも 辻褄が 合わない状況
だった…。
事件を 聞きつけ 現場に潜り込んだ 探偵、
八つ頭瑠璃 (やつがしら るり )は、有狩 から 依頼を受け、
事件を 調査する事になるが…。
SF要素が 強め?な作品で、「 ゾンビ化 」の原因 が 面白かったです。
分かりやすく 「 ゾンビ・ウィルス 」 と 呼ばれているんですが、
実際は タンパク質からなる 病原体、“プリオン” みたいなもの
なんですね。 ( でも ウィルス表記 )
あらゆる 動植物に 感染するので、すぐに 全人類に 感染が広まるのですが、
ウィルスは 免疫に 弱く、免疫低下や 大量のウィルスが 体内に 侵入
しなければ、「 ゾンビ化 」は しません。 ( もちろん、死ねば ゾンビに )
活動の エネルギー源も ゾンビ自身の 脂肪や 筋肉で、
「 “食べて” も それを エネルギーに 出来ない 」 など、
細かい 「 ゾンビの設定 」 が SF気分を 盛り上げます。
さらに、「 肉 」が 貴重になり、
( 家畜の1匹が ゾンビ化 すれば それに襲われ すぐ広まる )
「 動物ゾンビ肉の 食用化、さらに 人間のゾンビ肉も… 」 や、
ゾンビを 食べる人間、「 ゾンビ・イーター 」 もいたりと
「 ゾンビ・世界観 」も 深めな描写。 ( 結構 ページ数がある )
なので チョット理屈っぽい感じ ( もちろん それだけでは… ) では
あるんですが、
個人的には 好きなので、退屈は しませんでしたね。
内容としては 「 瑠璃の 事件の調査 」 で 話は進み、
ゾンビに 襲われたり、 アクションの展開が あったりと、
エンタメ度は 高め。
「 謎 」自体は 意外と シンプル なので、そこは チョット物足りなさを
感じるんですが、
「 子供の頃の 瑠璃の エピソード 」( 何故、瑠璃を隠すのか ) が
入る事で、
少し ミステリー度 ( あと、ドラマ度も )が 増してます。
中盤頃、「 瑠璃の話 は “アレ” かな?」と、推測※は 出来るんですが、
捜査パート と 「 どう繋がるのか 」は わからなかったな。
(※ 主に 某映画 2作品 から。 タイトルは ネタバレに なるので
書けない…。 あと、表紙イラスト に…? )
「 本格 」 としては 物足りなかったのですが、
「 エンタメ系・ミステリー 」 としては 楽しめました。