「 ジグソウ:ソウ・レガシー 」 (米・2017)
シリーズ復活、第8作目 の 「 ホラー・サスペンス(ミステリー)」 作品。
監督は SF・ミステリー
『 プリデスティネーション 』(14年 R・A・ハインライン 原作 )の
マイケル・スピエリッグ。
部屋に集められた 5人の男女 は、命を賭けた 「 ゲーム 」に 参加させられる…。
一方、
10年前に 亡くなった 殺人鬼・ジグソー こと、ジョン・クレイマー を
模倣した 殺人事件が起こる。
キース刑事 と ハロラン刑事 は、検死官・ローガン と、その助手の
エレノア を疑うが…。
「 命を賭けた ゲーム 」 の場面 と、
刑事と 検死官の 「 殺人事件の捜査 」の場面の 2つのパート から
なります。
前の 『 SAW 』 シリーズ は 面白かったけど、“後継者” の話 には
ノレなかったんですよね。 ( それが あったから 続いたのだが )
今作も 残酷描写目当てで、話自体は 何気なく見ていました。
そうしたら、思いのほか 「 本格ミステリー 」要素 を感じたんですね。
なので その検証も 兼ねた 再鑑賞 です。
まずは 「 残酷描写 」 から。
最初の 「 ゲーム 」 は 「 バケツ風・ヘルメット 」 を 被らされて、
“複数の 丸ノコ が 回転する壁” に チェーンで 引っ張られる
のですが、
前シリーズ より 「 装置 」 が なんだか ショボいんですね。
「 バケツ・ヘルメット 」 の 意味も 無かったし。
しかも、「 残酷描写 」 が 売りの1つ なのに、
気を失っていた “男” が 「 丸ノコ 」に 巻き込まれる 残酷描写 が
無いんですよ…。
初鑑賞時、これで テンションが 下がったんですよね…。
でも、次の 「 解毒剤を選ぶ 」ゲーム での、“酸” で 顔が溶ける
少しグロい描写 や、
ズル をした ライアンが ワイヤーに足を捕られ、結局 足が切断される 描写、
( ワイヤー装置も 趣 があった )
あと、「 最初のゲーム 」 の “被害者” の 検視場面での
「 丸ノコ で エグられた 顔面 」( “顔無し死体” )などは 良かったですね~。
白眉は 終盤の レーザー・メス で 男の頭 が スイカのように?カット
され、
「 頭が 花のように 開く 」 残酷映像。
これが 観れただけでも 大満足。
残酷描写じゃないけど 「 最後のゲーム 」 の 2つの「 謎かけ 」 も
良かったな~。
さて、上記 で 「 本格ミステリー 」要素 と 書きましたが、
今回 ちゃんと観て ( 個人的に )「 本格度が まあまあ 高め 」 だと
思ったんですよね。
なので、ここから 簡単に
「 情報 から 犯人、トリック が 導けるか 」の考察。 ( ネタバレあり )
今作は ミステリー的( 定番 )な 「 トリック 」 が 仕掛けられています。
( まあ、この トリック自体 は 過去作でも 使っているけど )
まず、捜査パート で 「 最初のゲーム 」 終了後に 遺棄された
“顔無し死体”( 名前:マルコム ) の検死後、「 サビが出た 」 と報告されますが、
最初の 「 丸ノコ の ゲーム 」 の場面 で、「 丸ノコ 」 が アップで 映され
るけど、「 丸ノコ 」 は 錆びてるように 見えません。
次の 「 解毒剤を選ぶ ゲーム 」で、
顔が片方 溶けた カーリー と おぼしき死体 の 検死場面では、
“死体の髪型” と、“カーリーの髪型” が 違い、
髪の色 も カーリーが “金髪” なのに、死体は “少し茶系?” で、
違います。
ここまで、映画開始 30分くらい 経過していますが、
この時点で 「 ゲーム 」の被害者 と 「 捜査 」の検死死体 が “違う”
ことが 推測できます。
その後も、
ジグソー が 初期に開発した 「 装置 」 が 「 ゲーム 」 で使われたり、
( ミスリードとして 「 ジグソー・マニア 」 の エレノア が 製作したのが 出てくるから 伏線 としては 弱い…と思う )
後半は 死んだはずの ジグソー本人 も 出てきて、「 ゲームのパート 」 が “過去の出来事” だと 多くの人が 気づくと思います。
( 私は 初見時、死んでなかったの?と あきれて、気づかなかった… )
ゲームの「 装置 」 が なんか ショボイ のは、
「 初期のゲーム 」 だったからですね…多分。
というわけで、「 丸ノコのサビ 」 と 「 検死死体は カーリー ではない 」 から、
前半で 「 ゲームのパート 」 は “過去の出来事” だと、気づけそう…
かな?
次、“過去の出来事” と 気づいたのを 前提にした 「 犯人当て 」。
始めに 書いておくと、過去のゲーム を 模倣した 現在の「 犯人 」
( ジグソーの弟子 ) は 検死官の ローガン です。
2つのパートは それぞれ 過去 と 現在 なので、
最初の 「 丸ノコのゲーム 」 の “被害者” は、検死された マルコム
ではありません。
となると 「 丸ノコのゲーム 」 の “被害者”は誰か が気になります。
そこで 出てくるのが、
中盤で 映る ローガンの背中 の「 複数の傷跡 」。
背中の一番上の 「 1本の傷 」 を除き、全て 「 ナナメの傷 」 ですが、
よく見ると ほぼ 平行 している傷 が 2組あると わかります。
「 丸ノコのゲーム 」 の “複数の 丸ノコ” は 平行に設置 されていた
ので、
少し キビシイ けど、ここから ローガン の背中の傷 が、
「 最初のゲーム 」 で 付いた傷 だと 推測できる…かな~?
でも、背中の一番上の 「 真一文字の傷 」 が、
「 丸ノコ 装置 」 の一番上 の 「 大 丸ノコ 」 で出来た傷 との解釈は
しやすいんですよね。
個人的には、ローガン は “捕虜になり 拷問された事がある” ので、
これだけで 彼 が “被害者” だと するのは チョット弱いと 思うのですが、
「 最初のゲーム 」 の最後に、
「 丸ノコ 」が “被害者”の背中 に 当たりそうな描写 が ちゃんと
あるんですよね。
さらに 制作側の視点 で 考えると、
「 丸ノコのゲーム 」 で ほとんど 意味の無かった 「 バケツ・ヘルメット 」 は、 “顔隠し” のため、
「 丸ノコ での 残酷描写が 無かった 」 のは、
“男が 死んでいないため” なんですね。
なので、
前半で “「 ゲーム 」は過去の出来事” と わかっていれば、
中盤で “「 最初のゲーム 」 の被害者 は ローガン” だと 推測でき、
「 死ななかった ローガン が怪しい 」、「 今回の事件の 犯人かも… 」
と、なる…のかな~?
私が 「 本格 」 として 評価したいのが 上記で書いた、
さりげない感じ の 「 サビの報告 」 と、
映像で ハッキリ見せる 「 カーリーと 2体目の死体の違い 」。
ほとんどの 情報には ミスリード も ついてくる のですが、
これらには (多分)無いので、推理のとっかかり になるんです。
と、いっても 細かい所を 見ると、「 偽装工作 」 や 「 死体遺棄 」 など
気になるところは たくさんある んですけどね。
( 単独犯は 無理 )
でも、そもそも 「 ジャンル映画 」 ですから。
( 一応、前シリーズに 鑑みれば “共犯者” がいる と考えることは
出来る?)
というわけで、
個人的には 「 本格ミステリー度 」 と 「 残酷度 」 が まあまあ 高めで、
満足度が かなり高い作品でしたね。