今月は ホラー連作短編集 1冊 と、ミステリー 3冊の 計4冊。
まずは ホラー と ミステリー の2冊。
「 火のないところに煙は 」 芦沢央
ホラー連作短編 で、全6話。
「 怪談 」の短編を依頼された 小説家の “私”( 著者 ) が、
かつての 「 体験 」 を思い出し、それを小説として発表。
知人や、その伝手で さらに 「 怪談 」 を集めるが…。
「 実話系 」の 雰囲気は 良かったのですが、ちょっと 期待しすぎた
かな。
第1話 「 染み 」
“私” も 関わった 知人の友達 の 「 元カレの執着 」話。
「 怪異 」 が 楽しくも ケレン味が あり過ぎで、チョット 冷めた 箇所も。
それでも その「 めんどくさい怪異 」の解釈に 説得力があった ので、
後半の展開には 驚きましたね。
終盤の “なぜ?”( 動機 ) も気になります。
第2話 「 お祓いを頼む女 」
一般の女性 から 「 お祓をして 」 との電話 が掛かってきた
知人ライター の話。
一方的で かみ合わない 会話が コワ面白い。
息子を連れての “お宅訪問” も イヤ~な感じで 楽しいな~。
夫の 自動車事故、 息子の体調の異変 や、「 破れたお守り 」 の話が
出てきて、
どこに向うんだろうと 思っていたら、結構 スッキリする 結末に…と、
思いきや…。
一番 ミステリー色が 強いかな?
かなり 好きな 話です。
第3話 「 妄言 」
引っ越した家の 隣に住む女性が、妻に 「 夫が浮気している 」 と
言ったことで、妻 に責められる事になる 男の話。
浮気をしていない のに 追い込まれる 夫 には 同情もするけど、
それが 面白い。
あと、隣に住む女性 の “目的” が 気になるんですよね。
一応、“目的” を 何通りか 思い浮かべたのですが、そんなものを
吹き飛ばす 結末 でした。 ( でも、少し 頭をよぎった )
これも 好きな オチです。
第4話 「 助けてって言ったのに 」
義母の家に 住むことになった 女性 が “悪夢” を見る話。
悪夢の描写は 緊迫感があり、やるせない結末も 良かったけど、
少し地味 だったかな。
第5話 「 誰かの怪異 」
アパートに住む 男 が、「 あまり 害のない怪異 」 を 素人霊能者に
祓ってもらう話。
チョット捻ってある 悲しい話 ではあるけど、普通の 怪異譚かな。
最終話 「 禁忌 」 は 書き下ろし。
第1話 の “謎” が…(?)な話。
「 実話系 」 らしい展開で 臨場感は あったし、
第4話 の “理由” が わかる(?)ところ も 良かった。
でも、第5話 のは チョット厳しい かな…。
本のタイトルに ある 「 火 」( 元凶 ) が チラチラ見える?のが
不気味。
個人的には 1~3話 は 意外性があり 楽しかったのですが、
それに 比べて 4、5話は パンチが なかったかな?
連作 としては まあまあ 面白かったです。
「 化身の哭く森 」 吉田恭教
ミステリー作品で、槙野康平と 東條有紀の シリーズ 第4弾。
7年前に 山で 行方不明になった 祖父・武藤真一 の痕跡を探す
ため、 「 入らずの森 」 に入った 春日優斗 と 友人たち。
下山後、友人のうち 2人が 死亡する・・・。
優斗の母 は 祖父 の遺品から “探偵の名刺” を発見、
「 鏡 探偵事務所 」 に “探偵探し” を依頼するが 探偵 は亡くなっていた…。
やけに 槙野と 東條の 過去の話が出るな、と思って 読後に 調べると
「 シリーズもの 」 でした…。
「 鏡 探偵事務所 」 の 探偵・槙野 のパート と、
刑事・東條 のパート で進みます。
槙野の 探偵らしい 「 人を辿る 調査 」と、 東條の 「 警察の捜査 」、
違う方面 から 事件が見えてくる 構成で、
少し もどかしさを 感じるのも 含め 面白かったです。
優斗たち が 「 山に入る理由 」 や、「 似た 亡くなり方 」 も
気になるし、
人死にが多め なのも 個人的には 盛り上がる要素 でした。
個人的に トリック は 良かったんだけど、納得度は 中くらい。
もう少し 伏線っぽいのが 欲しかったかな。
“もう1つの方” は 「 痕跡 」 が気になるけど 良かったですね。
( 聞いた事が あったけど、忘れてました… )
話の展開 が 面白かったです。
最後は 蛇足な感じも するけど、気になった箇所の 説明があった
から、まあ いいかな。