コンゴの地に降り立ったのは、6月23日。東京からパリ経由で2日かけて、ようやくたどり着きました。

空港は、とにかく混沌としていて、現地人で溢れていて、誰が空港職員で、誰が一般人かも見分けがつかない状況の中で、荷物を盗まれないか、本当に心配したものです。

空港の入国ゲートを通過し、外の駐車場に向かう途中、お金をくれ、と近寄ってくる人がうじゃうじゃいました。

あの日から1ヶ月半経ち、お金をせびられるのにも、だいぶ慣れてきました。


今日は、とある会議に出席するため、この国で1,2位を争う高級ホテルの会議場を訪れました。

会議が終わって、ロビーで迎えの車を待っていたら、ふと靴磨きの少年が二人、正面玄関脇にいるのが目に入りました。

砂ぼこりで汚れた靴が気になっていたので、生まれて初めて、靴磨きをしてもらうことにしました。

少年たちは赤十字のマークのついた制服を着ていて、聞いてみたら、靴磨きの道具は赤十字から提供してもらったとのこと。いろいろな話をしながら、目のきれいな少年は一生懸命、ぼくの靴を磨いてくれて、新品の靴のようにピカピカにしてくれました。

少年に100円くらい払いましたが、毎日どれくらいのお客さんが来るの?と聞いたら、日によって違うけど、だいたい7,8人だと少年は言いました。

稼いだ収入の半分を、自分の分としてもらえるんだ、とも教えてくれました。

一日300円から400円稼いで、30日働いても1万円前後の収入にしかなりませんが、それでも、少年は稼いだお金で、学校で必要なノートや文房具が買えるからうれしい、と笑顔で話してくれました。


この国で毎日見聞きするのは、大部分の貧しい人々が、そこから抜け出す術を知らずに耐え忍んでいる姿です。

この国のために自分はどんなお手伝いができるか、この国の人たちといっしょに考えていきたいと思っています。