【18/12/31 たがしゅう
糖質制限と主体性
江部先生
いつもお世話になっております。
誠に勝手ながら自分の中で毎年恒例となっている
年末の先生への御挨拶をさせて頂きます。
確かに今年は昨年に比べてインパクトのあるニュースは少なかった印象があります。
けれど裏を返せばそれは、糖質制限が一般に広く定着してきたことの証であって、
先生が長年続けてこられた御活動が確かに実を結んでいる事の現れではないかと
感じております。
さて、私の糖質制限に関する今年の出来事を振り返りますと、
実は糖質制限でうまくいかないという方々の話を聞く機会の多い年でした。
決して多数例ではないのですが、糖質制限を実践していて体調を崩し、
その後糖質制限を解除することで体調が回復したという人達の話です。
江部先生は糖質制限で失敗するよくあるパターンとして、
糖質制限とカロリー制限を同時に行ってしまい
摂取エネルギー不足になるというのを御指摘なさいますが、
私が交流したそうした人達のお話を聞く限りは、
少なくとも摂取エネルギーについては十分足りているような食事摂取内容でした。
またパターンとしてはやや女性に多く、やせ型体型の場合が多い、
筋肉量が少なく、消化吸収能力が低いという傾向がありました。
それらの話を総合して私なりに考えてみました所、
こうした糖質制限でうまくいかない方々には
ストレスの問題が深く関わっているのではないかという結論に達しました。
その辺りの考察は拙ブログでも書かせて頂きましたので、
もしよろしければ御都合のよろしい時にでも
お目通し頂ければ有難く思います(http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-category-33.html)。
つまりは何らかの理由でストレスがかかり続けている。
それにより消化吸収機能が低下している。
消化吸収機能が低下しているから太れないし、
十分な摂取エネルギー量を確保しても吸収できず筋肉が出来上がらない。
筋肉が出来上がらないから糖新生がうまく働かない。
さらには消化吸収機能が低下する故に糖質摂取時のインスリンの分泌遅延が起こり、
機能性低血糖症の病態が起こる。
低血糖になりそうな段階で本来なら働くべき血糖上昇のバックアップが
糖新生機能が弱いために不十分となり低血糖症状を引き起こす。
もっと言えば、そうした方は
ストレスの対処を糖質摂取による血糖上昇に依存していたりするものだから、
糖質への依存度が高まってしまっていると。
だから糖質再摂取にて改善するけれど、
それではただ振り出しに戻ってしまっているだけです。
こうした考察を加えていく中で、
私は糖質制限を実践する際には
主体性が不可欠であるということを強く思うようになってきました。
主体性、即ち自分の頭で考えて自分の判断で行動する力のことです。
例えば、糖質制限を始めてみて万が一体調がおかしいと思ったら、
自分に合わないと思って元に戻せばいいし、
戻した上で何がおかしかったのかを後から考えたり、
わからなければ誰かに聞いたり、
何かを調べたりということをすればいいわけです。
ところが糖質制限でうまくいかない人に多くみられるパターンとしては、
体調を崩しているにも関わらずそのまま継続していたりするのです。
そこには「○○先生の本には続けることによって良くなると書いてあるから」だとか、
「○○先生に聞いたらエネルギー不足だと書いていたからエネルギーを増やしていれば治るはず」
というような思考パターンが見え隠れします。
こうした思考は判断が主体的ではなく受動的、
すなわち自分の頭で考えて判断するのではなく、
誰かの判断に身を委ねているということになるのではないかと思います。
先生もよくおっしゃいますように、どの食事療法にも合う合わないがあるわけですが、
その合う合わないの判断ができるのは自分しかいないわけで、
他の誰かが判断できるはずもありません。
糖質制限の普及に伴って、周りに強く勧められるがままにとか、
テレビや雑誌で良いと書いていたからとかいう理由で勢いのままに、
自分の頭で考えて納得するというプロセスを省略して、
すぐさま実践してしまうパターンが増えてきているのかもしれません。
それでもうまくいく場合にはまだ問題は少ないかもしれませんが(それでも盲目的に糖質制限を続けるというのはよくありませんが)、
たまたま上述のようにストレスが関わり体調を崩してきてしまう場合には
困ったことになってしまいます。
もっと言えばストレスの原因が糖質制限でない場合などは、
糖質制限は無関係であるにも関わらず
糖質制限が体調不良の原因とみなされてしまう可能性さえあります。
そしてそのストレスに向き合えるのもまた自分だけです。
他人が自分にしかわからないストレスの存在に気づけるはずもありません。
ですから糖質制限に取り組む場合には、
これまでにも繰り返し語られていることかもしれませんが、
自分の頭で考えて、自分の判断で行動するという主体性が不可欠であるということを
改めて再認識しました。
今後、糖質制限の発展のためには、
こうした糖質制限でうまくいかない人達の話も真摯に受け止め、
その上でどうしていくべきなのかについて話し合っていくことが、
糖質制限の信頼性をさらに高めることにつながるのではないかと考える次第です。
いささか長文となってしまい誠に恐縮ではございますが、
糖質制限推進派医師の一人として
今年一番考えさせられたことを御報告させて頂きました。
来年も引き続き宜しくお願い申し上げます。】
糖質制限と主体性
江部先生
いつもお世話になっております。
誠に勝手ながら自分の中で毎年恒例となっている
年末の先生への御挨拶をさせて頂きます。
確かに今年は昨年に比べてインパクトのあるニュースは少なかった印象があります。
けれど裏を返せばそれは、糖質制限が一般に広く定着してきたことの証であって、
先生が長年続けてこられた御活動が確かに実を結んでいる事の現れではないかと
感じております。
さて、私の糖質制限に関する今年の出来事を振り返りますと、
実は糖質制限でうまくいかないという方々の話を聞く機会の多い年でした。
決して多数例ではないのですが、糖質制限を実践していて体調を崩し、
その後糖質制限を解除することで体調が回復したという人達の話です。
江部先生は糖質制限で失敗するよくあるパターンとして、
糖質制限とカロリー制限を同時に行ってしまい
摂取エネルギー不足になるというのを御指摘なさいますが、
私が交流したそうした人達のお話を聞く限りは、
少なくとも摂取エネルギーについては十分足りているような食事摂取内容でした。
またパターンとしてはやや女性に多く、やせ型体型の場合が多い、
筋肉量が少なく、消化吸収能力が低いという傾向がありました。
それらの話を総合して私なりに考えてみました所、
こうした糖質制限でうまくいかない方々には
ストレスの問題が深く関わっているのではないかという結論に達しました。
その辺りの考察は拙ブログでも書かせて頂きましたので、
もしよろしければ御都合のよろしい時にでも
お目通し頂ければ有難く思います(http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-category-33.html)。
つまりは何らかの理由でストレスがかかり続けている。
それにより消化吸収機能が低下している。
消化吸収機能が低下しているから太れないし、
十分な摂取エネルギー量を確保しても吸収できず筋肉が出来上がらない。
筋肉が出来上がらないから糖新生がうまく働かない。
さらには消化吸収機能が低下する故に糖質摂取時のインスリンの分泌遅延が起こり、
機能性低血糖症の病態が起こる。
低血糖になりそうな段階で本来なら働くべき血糖上昇のバックアップが
糖新生機能が弱いために不十分となり低血糖症状を引き起こす。
もっと言えば、そうした方は
ストレスの対処を糖質摂取による血糖上昇に依存していたりするものだから、
糖質への依存度が高まってしまっていると。
だから糖質再摂取にて改善するけれど、
それではただ振り出しに戻ってしまっているだけです。
こうした考察を加えていく中で、
私は糖質制限を実践する際には
主体性が不可欠であるということを強く思うようになってきました。
主体性、即ち自分の頭で考えて自分の判断で行動する力のことです。
例えば、糖質制限を始めてみて万が一体調がおかしいと思ったら、
自分に合わないと思って元に戻せばいいし、
戻した上で何がおかしかったのかを後から考えたり、
わからなければ誰かに聞いたり、
何かを調べたりということをすればいいわけです。
ところが糖質制限でうまくいかない人に多くみられるパターンとしては、
体調を崩しているにも関わらずそのまま継続していたりするのです。
そこには「○○先生の本には続けることによって良くなると書いてあるから」だとか、
「○○先生に聞いたらエネルギー不足だと書いていたからエネルギーを増やしていれば治るはず」
というような思考パターンが見え隠れします。
こうした思考は判断が主体的ではなく受動的、
すなわち自分の頭で考えて判断するのではなく、
誰かの判断に身を委ねているということになるのではないかと思います。
先生もよくおっしゃいますように、どの食事療法にも合う合わないがあるわけですが、
その合う合わないの判断ができるのは自分しかいないわけで、
他の誰かが判断できるはずもありません。
糖質制限の普及に伴って、周りに強く勧められるがままにとか、
テレビや雑誌で良いと書いていたからとかいう理由で勢いのままに、
自分の頭で考えて納得するというプロセスを省略して、
すぐさま実践してしまうパターンが増えてきているのかもしれません。
それでもうまくいく場合にはまだ問題は少ないかもしれませんが(それでも盲目的に糖質制限を続けるというのはよくありませんが)、
たまたま上述のようにストレスが関わり体調を崩してきてしまう場合には
困ったことになってしまいます。
もっと言えばストレスの原因が糖質制限でない場合などは、
糖質制限は無関係であるにも関わらず
糖質制限が体調不良の原因とみなされてしまう可能性さえあります。
そしてそのストレスに向き合えるのもまた自分だけです。
他人が自分にしかわからないストレスの存在に気づけるはずもありません。
ですから糖質制限に取り組む場合には、
これまでにも繰り返し語られていることかもしれませんが、
自分の頭で考えて、自分の判断で行動するという主体性が不可欠であるということを
改めて再認識しました。
今後、糖質制限の発展のためには、
こうした糖質制限でうまくいかない人達の話も真摯に受け止め、
その上でどうしていくべきなのかについて話し合っていくことが、
糖質制限の信頼性をさらに高めることにつながるのではないかと考える次第です。
いささか長文となってしまい誠に恐縮ではございますが、
糖質制限推進派医師の一人として
今年一番考えさせられたことを御報告させて頂きました。
来年も引き続き宜しくお願い申し上げます。】