☆ AMP キナーゼ 、 とは、 ストレス反応性に活性化され、 それを生存に有利な方向に働く、 キナーゼ ( リン酸化 酵素 コウソ ) 、 の、 一種です。
ほとんどの臓器に存在し、身体、もしくは、
もっと、ミクロに見ると、
細胞が、 ストレスを受けると活性化して、
そのストレスによって生じる影響性を緩和させるように、 はたらきます。
糖尿病への治療薬である、 メトホルミンが作用する、 機序の一部も、 このキナーゼの働きを介していることが、 知られています。
AMP キナーゼ 、の、 はたらきや、
活性化のメカニズムについて、
自治医科大学内科学講座 腎臓内科学部門 教授の、 長田 太助先生にお聞きしました。
AMPキナーゼとは?

体が危機的状況に陥ったときに活性化し、 多様なはたらきを持つ、キナーゼ
AMPキナーゼとは、 グルコース ( ブドウ糖 ) 、の、不足、や、 低酸素状態に、ヒートショック
( 温度の急激な変化で、 血圧が激しく上下し、何かしらの健康被害が生じること ) 、 などの、体内の細胞が、 ストレスを感じた際に活性化するキナーゼです。
基本的には、 どの臓器のどの細胞であっても、 普遍的に、 AMPキナーゼが存在することが知られています。
しかし、 臓器により、 AMPキナーゼのはたらきは、 さまざまです。
初期に、 AMPキナーゼの働きについて、研究された、 主要な臓器は、肝臓、骨格筋、心筋でした。
AMPキナーゼは運動でも活性化する?

AMPキナーゼは、運動 ( 筋肉の活動 ) によって活性化する、 とも、いわれていますが、 それは、運動によって、 体が、 低酸素状態に陥るためだ、 と、 考えられます。
AMPキナーゼ 、 は、 体内の細胞が、危機的状況に陥った際に、 その状態を改善させる働きを持ちます。
一般的には、 エネルギー不足など、細胞の危機的な状況を感知し、それを改善する方向に働く事が、 知られています。
たとえば、 血管の平滑筋細胞においては、 AMPキナーゼが活性化する事で、動脈硬化を防ぐ方向に、働くことが、知られています。
また、 血管の内皮細胞では、 細胞死を防ぎ、 細胞を保護するような役割を果たすとともに、 血管の新生 ( 新たな血管をつくる事 ) 、 を促進することも、 わかっています。
このキナーゼを活性化させる、メトホルミンが、 糖の代謝を促進する、 糖尿病治療薬として使われています。
AMP キナーゼ 、が、はっきりと、よい働きをする事が、 わかっているのは、ごく一部に限ります。
反対に、 腎間質線維化などの、疾患を増悪 ( 悪化 )させてしまう、 可能性も報告されている。
AMP キナーゼ 、は、 その活性化薬
( AICAR ) 、 が、 長距離自転車競技において、 ドーピングに使われた事があった。これは、 AMP キナーゼ 、 が持つ、 低酸素状態における、 ATP 、の産生での増強作用に基づく、 筋持久力の向上を狙ったものです。このような使われ方は、 避けるべきです。
記事2『AMPキナーゼが糖尿病治療や動脈硬化予防に効く? AMPキナーゼの活用』では、AMPキナーゼの活用について解説します。