『  おしっこ  』 、 を作るのが、 仕事、  

 と思われる、  腎臓 、 が、  
  なぜ、 血液の中の酸素量や、
  血圧、と、 密接に関係しているのか。

   それは、 腎臓で、「おしっこ」が作られる、仕組みをひもとくと、明らかになります。

   腎臓の内部には、「ネフロン」、と呼ばれる、独特な構造が、いくつも存在しており、

   そこで、 老廃物などを含む、   血液が、    「ろ過」されて、
   きれいな血液に、生まれ変わります。

    その時に、  不要なものとして、 体外に排出されるのが、 「おしっこ」、です。


   所が、  血液をろ過して、
  おしっこ、がつくられる際に、   実は、
  同時に、 巧妙な仕掛けによって、
  「血液の成分調整」が行われています。

     腎臓の本当の役割は、  おしっこを作る、      事ではなく、 血液の成分らを、 
  厳密に適正に維持する、
  「血液への管理者」である事だったのです。

  (詳しくは、ここまで見えてきた!血液浄化の要・腎臓の「ネフロン」 を参照)

    ☆    腎臓を守ることが、命を守ること  ;

   今や、  体に、 どんな成分が、 どれだけが、 必要なのか。

  「  再吸収  」 、 を行う際に、   腎臓は、
  色々な臓器らから、情報らを受け取って、     血液の成分を絶妙に制御しています。

    まさに、  「  人体  ネットワーク  」 の要      カナメ    、 ともいうべき存在です。

   だからこそ、  腎臓での異常性が、    全身の、     ほかの臓器にも、 悪影響をもたらし、                   逆に、   ほかの臓器で、異常が起きると、             その影響が、 腎臓に及びます。

    そのために、   腎臓病ではない、 病  ヤマイ 、 や、 けが、 などがもとで、 やがて、  腎臓を傷  イタ  めてしまう、ケースが多くあります。

     世界中の医学論文らを解析した、  ある研究では、       入院患者たちの全体のうちで、                その、5人に、1人が、「   急性  腎障害      (   AKI  )  」 、  という症状を発症し、          命へのリスクにさらされている、  ことが、     明らかになってきました。

   気づかずに放置すれば、  腎臓での障害性が、 全身の他の臓器にも、 飛び火し、                         「  多臓器  不全   」   、 を起こして、 死に至ることも、少なくない、  といいます。

    治療のために投与される薬、 などが、 腎臓に負担をかけている事も、それへの一因になっている、と、 指摘されています。

   命を守るために、常に、腎臓を見守る。                 そんな、 新しい医療の発想が、      隠れた、 スーパースターな、 腎臓  、への、  正しい理解から、生まれつつあるのです。

     日本の成人の8人に1人がかかっているといわれる、「慢性腎臓病」。

   これまで、特効薬と呼べるものはなく、        治療の中心は進行を遅らせることでした。

    しかし、  最新科学によって、 腎臓の中で起きている、  ミクロの現象が明らかになるにつれ、 慢性腎臓病を、  より積極的に、      予防・治療できる、  新戦略が見え始めています。

   慢性腎臓病の時に、 腎臓では、何がおきているのか?、 どうすれば、 治せるのか?。       最先端の研究をご紹介しながら、ひもといていきます。

     慢性腎臓病の患者さんに投与される、  「EPO」

    慢性腎臓病と重要な関わりがあるのが、       体の酸素が欠乏した時に、 腎臓が出す物質の、  「   EPO   (    エポ、     正式には、     エリスロポエチン    」   、  です。

    これは、  いわば、「  酸素がほしい  」 、   という、  腎臓からのメッセージを伝える物質です。

    腎臓は、全身の"酸素への見張り番"。

   体内に、  酸素   サンソ   O   、が少ない、 と感じると、  EPO 、な、   分子らを放出します。

    これらが、   血潮に乗って、   運ばれ、       「  骨髄  」 、  で受け取られると、 赤血球の増産がはじまります。

    酸素をくっ付ける、  鉄分による、   酸素の運び屋である、  赤血球の数を増やすことで、 全身をめぐる酸素量を増やすのです。

     腎臓は、 日常生活でも、 常に、 微量の、  EPO、な、 分子ら、  を出し続けていますが、  酸素の状態に応じて、 その量を絶妙に変化させる事で、  赤血球の数を調節し、 全身の酸素状態の恒常性を適切に保っています。

   実は、 慢性腎臓病の患者さんは、  腎臓が出す、  EPO 、の量が減ってくることが、  わかっていて、   そのために、  赤血球の数も、減り、重度の貧血状態になってきます。

   そこで、  EPO 、を薬として投与する、 などの、治療が行われています。

   EPO 、は、   いまや、 医療の世界で、  かなり広く使われている物質となっているのです。

   所が、  その、 EPO 、が、  腎臓のどこから出ているのかについては、  長年を、     医学界の謎とされてきました。

   それを世界で初めて明らかにしたのが、      東北大学の山本雅之教授と鈴木教郎准教授のグループです。

   腎臓の中には、  「  尿  細管  」 、  と呼ばれる、  尿を運ぶ管が、曲がりくねり、ぎっしりとつまっています。  

   その管と管の間の"すき間を埋めている、   細胞"が、    EPO  、を作っている細胞      (    EPO  産生  細胞   ) 、  であることをつきとめました。

尿細管の"すき間"で、緑・赤に光っているのが「EPO産生細胞」
(東北大学大学院医学系研究科 酸素医学分野 鈴木教郎)

EPO産生細胞たちが、 慢性腎臓病 悪化のカギを握る

   実は、 この、 EPO 産生細胞こそが、          慢性腎臓病の悪化の過程に、重大な役割を果たしていることが、分かってきました。

     慢性腎臓病になると、   次第に、 腎臓が硬くなり、 機能を失っていく、   ことが、   知られていますが、 この現象を引き起こしているのが、  EPO 産生細胞  、  たち、   だったのです。