この経路に関わる、 酵素 コウソ 、は、 沢山が、あるので、
遺伝子異常も、 ( 理論上は ) 、 タンパク質らから成る、 酵素 コウソ 、 の数だけあります。
日本人の場合には、 毎年に、 十人から、 50人の、 新しい患者さんが、 見つかっているので、
出生数を、 単純に、 年間に、 百万人、 と考えると、 2万人から、 十万人に、 1人の割合で発症する、 先天性疾患だ、 と、考えることができます。
現行のスクリーニングの予備検査として、 日本人の新生児な、 百95万人 、 について調査した、 データでは、 脂肪酸代謝異常症の患者さんが、 57人、 が、 見つかりました。
という事で、 3万4千人に、 1人、 の割合で、この体質を持つ事になります。
この病の方は、 脂肪を沢山を食べると、 処理しきれない為に、 脂肪 、 が、 肝臓に蓄積され、 肝機能障害を発生させます。
また、 体脂肪をうまく利用できないので、 糖新生能力が落ちます。
例えば、 病で、 絶食状態に陥って、 丸1日を、 糖質を食べないでいると、 命に関わる、 低血糖状態に陥ります。
こまめに、 糖質を摂取して、 糖質エンジンを回し続ける必要があるのです。
従って、 長鎖脂肪酸代謝異常症の診断を受けた方は、 母乳は、 中止して、 この病に対応した、 脂肪酸成分のミルクに変更し、 離乳食も、 糖質を中心にして、 脂肪への過剰な摂取を避ける必要があります。
シトリン欠損症の人は、 学校給食の糖質でも、死に至る可能性が
逆に、 糖質を普通に食べたら、 命に危険が及ぶ病気の人もいます。
尿素回路酵素異常症の一部の、 シトリン欠損症です。
日本人の場合には、 1万7千人に、1人の割合で、発症します。
この体質の場合には、 細胞質 、 と、 ミトコンドリア 、 との間での、 アミノ酸 ≒ タンパク質らの各々を構成する、 材料 、 らの、 やり取りが、 うまくいかない為に、 細胞質に、 NADH 、 が、 貯留して、 抗 アンモニア 血症 、 を引き起こし易いのですが、 糖質を食べると、 それが、 迅速に進みます。
シトリン欠損症の人の多くは、 新生児期に、 代謝不全で、 新生児黄疸になります。
しかし、 程度が軽い場合には、 黄疸が改善して、見つからない事があります。
このような、お子さんは、 離乳食の段階から、 肉や大豆に、ナッツが、大好きで、 甘い砂糖や、ごはん、に、パン 、 を嫌います。
糖質を食べると、 体調が悪くなる、ことが、わかるのです。
ちょっと、小柄なものの、 親や周囲が、 好きに食べさせてくれていれば、 機嫌よく、 健康に育ちます。
怖いのは、 こういう子供が、 病気をして、入院し、 ブドウ糖 、を点滴されたり、 学校で、 給食のパンを残さず、 全部を食べるように強制されたりした時です。
そうなると、 糖質を処理しきれないので、 高アンモニア血症 、 に陥ります。
これは、 脳神経系に、 重篤な障害を引き起こすので、 様々な神経症状らが発生して、 後遺症が残ることもあります。
この状態のときに、 情報がないまま、 救急車で担ぎ込まれて、 ブドウ糖の点滴をされたら、 状態が悪化して、 死ぬ、 可能性もあります。
2015年から、 行われている、 タンデムマススクリーニング法の導入前に生まれた方の場合には、 この病は、見逃されている可能性があります。
肉や、大豆、に、 ナッツばかりを食べる偏食の方が、 身近にいたら、
「 生まれつき、 低糖質食が好きなのは、 よい事だ 」 、 と、 喜ぶだけでなく、 この病を疑って検査してみてください。
一生を、 糖質の摂りすぎを避けるべき、 必要があります。
GLUT1欠損症の人は、 ブドウ糖が利用できず、 てんかんを発症
厳しい糖質制限食である、 ケトン食 、 というものがあります。
これは、 難治性の、 「 てんかん 」 、 の患者さんに対する、 食餌療法として、 保険適応も認められています
( 厳しい糖質制限食は、 厚生労働省から認められている、 という訳です )。
難治性てんかんを引き起こす、 代表的な遺伝子異常症に、 GLUT1 欠損症 、 があります。
GLUT1 、 というのは、 ブドウ糖 、 を、 細胞の中に取り込む分子ですが、
生まれつき、 この遺伝子に異常がある人の脳細胞は、 ブドウ糖を利用できなくて、 エネルギー不足に陥り、 脳に障害が起こります。
幸い、 脳細胞は、 ケトン体も使うことができるので、 糖質を制限して、 脂質、 を中心にした、 ケトン食が症状を抑えるし、 発症も予防してくれます。
てんかんの患者さんに、 ケトン食 、が、 有効であることは、 百年前には、 常識で、 基本の食事療法でした。
しかし、 甘い物が好きな子供らにとってみれば、 砂糖や小麦粉を抜きの、ケトン食は、 苦痛です。
この為に、 1960年代に、カルバマゼピンなどの、 抗てんかん薬が開発されると、 「 薬を飲めば、 大丈夫、 好きな物を食べて、いいよ 」 、 という事になって、 最近まで、 すっかり、 忘れ去られていた食事療法なのです。
1920年代に、 インスリンが開発されて、 糖尿病への食事療法としての、 糖質制限、 が、 忘れ去られていたのと、 状況は、 よく、似ていますね。
以上、 糖質制限が危険な体質の人、 糖質食べすぎが、 危険な体質の人の説明でした。
実は、 今回の話、 以前に書いた、 『妊娠中に糖質制限して大丈夫?「つわり」のメカニズムと糖質制限の安全性』の話にもつながります。それについては、次回に書きます。
( 文=吉田尚弘 医師 )