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先天性腎臓病の初期状態の再現について会見する熊本大発生医学研究所の研究グループ=2018年8月28日午後2時4分、熊本市中央区本荘2丁目、田中久稔撮影先天性腎臓病の初期状態の再現について会見する熊本大発生医学研究所の研究グループ=2018年8月28日午後2時4分、熊本市中央区本荘2丁目、田中久稔撮影

遺伝子操作によって異常を修復した腎臓組織。細胞(青い部分は細胞核)の周囲に初期の濾過(ろか)膜(赤い部分)がみられる=光学顕微鏡写真、熊本大学提供

 ヒトのiPS細胞を使って、血液中のたんぱく質が、

  尿に大量に漏れる、 腎臓の難病な、

  「   先天性  ネフローゼ  症候群  」 、 の、 初期状態を再現することに、

   熊本大  発生医学研究所などの、

  研究グループが成功した。

     腎臓の機能をつかさどる、

   細胞の異常が、

   遺伝子への操作で、 正常化することも、確かめ得た。


    発病の仕組みへの解明と、治療法の開発につながる可能性がある、 という。

 米科学誌ステム・セル・リポーツ     ( 電子版 )に、 31日に掲載される。

 

    先天性 ネフローゼ 症候群 、 は、

 腎臓の中で、 血液から、尿をこし取る細胞の濾過 ( ろか ) 膜 、 が、

  十分には、  形成されていないために、 起こる。

   熊大の西中村隆一教授らのグループは、 患者の皮膚からつくった、

  iPS細胞で、  腎臓の組織を作製し、 濾過膜の形成が進まない状態を、初めて再現した。

 この患者は、  濾過膜を構成する、  主要な、  たんぱく質である、

  「  ネフリン  」 、  の一部に、   異常があるが、

   細胞の遺伝子への操作で、

  修復したところ、

   濾過膜の形成が進んだ。


   このため、  ネフリン 、 なる、

   タンパク質、での、  異常が、

   病への原因である、 と特定できた。

 

    先天性ネフローゼ症候群は、 

 根治が難しく、  2~3年で、

  腎不全になることが、多い。


    濾過膜の人工的な再現方法がないことが、 研究の課題だった。

   熊大によると、

  小児のネフローゼ症候群患者のうちの、  2 % 程度は、 先天性とみられ、  全国で、  100人弱の患者がいる、   と、 推定される。


    濾過膜での障害は、

   成人の腎臓病、 との関連も指摘されており、

   研究グループは、

  治療法の開発や、創薬につながる、  可能性がある、 としている。

 (  田中久稔  記者  ) 。