風疹はワクチンで予防できるが……。
風疹はワクチンを二回接種していれば、ほぼかかることはないとされる。一方、日本ではワクチンの接種をまったく受けていないか、一回しか受けていない人がいる。
「1979(昭和54)年4月1日までに生まれた男性(39歳以上)」「1962(昭和37)年4月1日までに生まれた女性(56歳以上)」は、ワクチンの接種を受けていない。
また、「1990(平成2)年4月1日までに生まれた男女(28歳以上)」は、ワクチンの接種を一回しか受けていないため、これでは不十分だ。
ワクチンの不徹底世代は、感染を拡大させないためにも、二回のワクチン接種をする必要がある。
しかし、このような啓蒙は「2012・2013年の大流行のときも、古くは2004年に流行したときから、ずっと繰り返されてきたこと」。しかし、「結局、接種しない人は接種しません」(平原さん)。
「歯がゆいが、これではもう、妊婦さんに自衛を求めるしかありません。今回の声明で妊婦さんへの言及を多くしたのは、このような事情があります」
「風疹にかからない」ために
妊娠中の女性はワクチンをうつことができない。ワクチンが赤ちゃんに影響を与えることを防ぐためだ。女性がワクチン接種を徹底していない状態で妊娠した場合、風疹が流行したら、どうするべきなのか。
対策はまず「風疹へのかかりやすさを確認する」こと、そして、もしかかりやすければ「風疹患者に近づかない」ことが重要だと平原さんは指摘する。
自身が風疹にかかりやすいかどうかは、風疹に対する「抗体価」と呼ばれる値を調べることでわかる。
過去に風疹にかかっておらず、ワクチン接種が不十分な場合、この値が低いか、陰性になる。抗体価が低いか陰性の場合、その人は風疹にかかりやすいといえる。
平原さんによれば、妊婦はかかりつけの産科に受診する過程で、風疹の抗体価の検査を受けることが多い。しかし、結果がでるまでの間に、風疹の影響を受けやすい妊娠初期が過ぎてしまう場合もあるという。
風疹抗体検査は、複数の自治体で、成人女性やその夫・パートナーなどを対象とした費用助成事業がある。ワクチンの接種歴に不安があれば、各市区町村保健担当部署に問い合わせをして、利用することができる。
妊婦の抗体価が低いか陰性であれば、特に妊娠初期は、風疹患者に近づかないことが必要になる。
「リスクを把握するために、住居や職場などの周囲で風疹の感染が発生していないか、各地域の保健所に問い合わせてみてください」
「周囲で患者の発生があれば、人混みを避け、不要不急の外出をできるだけ控えるなど、できるだけ風疹患者に近づかないようにするしかないでしょう」