ある種の脂肪を蓄えている人は、 人の体にある、 分子を活性化させることで、 体重を減らせるかもしれない──。そんな研究結果を、米ハーヴァード大学の研究チームが発表した。
マウスでの実験では、 ある物質を与えて、 脂肪の大幅な減少や、 肥満や糖尿病指数の上昇を防ぐ、 効果が確認された、 という。 果たして、 この研究結果は、わたしたち人間にも適用できるのか?
TEXT BY RICHARD PRIDAY
TRANSLATION BY SHOTARO YAMAMOTO/DNA MEDI
人と体重との、 飽くなき闘争に、 生物学的な、 新戦術が見つかった。
“正しい”種類の脂肪を蓄えている人は、 人間の体にすでに備わっている、 ある分子を活性化させることで、 体重を落とすことができるかもしれない、 というのだ。
化学ファンには、 「 C4 H4 O4-2 」、 という表記で、おなじみの、 コハク酸塩 、 という分子と、 一般に、 「 褐色脂肪 」 、 として、 知られる、 熱産生脂肪細胞、 との、 相互作用によって、この効果が生じることが、 新たに解明された。
定番の、 「 白色脂肪 」 、 に含まれる、 脂肪滴 、は、 ひとつだが、 褐色脂肪は、 単独、 あるいは、 白色脂肪と混じり合った、 “ベージュ”エリアに存在する、 小さな脂肪滴を、 多数を、 もっている。
加えて、 大量の、 ミトコンドリア 、たちをも、含んでいる。
細胞が、赤褐色になるのは、ミトコンドリア、たちが、 鉄 、 を豊富に含んでいるからだ。
細胞たちの各々の中に、 千ほどもある、 ミトコンドリア 、 には、 グルコース、 や、 脂肪のような、 燃料 、 を、 エネルギーに変換する、 働きがある。
褐色脂肪の場合は、
脂肪や、 ほかのエネルギー源を燃焼させて、 熱を産生する手助けをしてくれる。
これまでは、 褐色脂肪を活性化させる、 最も簡単な方法は、 身体を低温にさらすことだ、 とされてきた。