☆ 胃の切除後にも、 栄養療法が、必須 ;
勉強すればするほど、充分な栄養摂取は、
病気の予防と治療に必須であることが分かります。
最近、その想いを新たにした出来事がありました。
胃切除後、数年以上経過した数人の患者さんの栄養対策を行いました。
いずれも、 胃癌の治療のため、胃切除を行っている方です。
癌治療としては、一定期間の通院が終わり、治癒したと評価されています。
ところが、癌とは別の不調で受診しました。
慢性的な腹痛。
肩周りの筋肉痛。
疲れやすさ。
飲み込みにくさ。
このように、多彩な症状を訴えます。
私の外来に受診するまでに、癌の再発の有無を診るための検査は一通り済ませていました。
その結果、原因不明の不調と評価され、困っている。
だいたいこのパターン。
胃切除後の患者さんは、たんぱく質をあまり摂取しない方が多い印象があります。
男性でも、 フェリチン ≒
タンパク質に封をされてある、 貯蔵鉄 、
が、 30以下の場合もあります。
ほぼ全員が、質的な栄養障害です。
胃切除後は、当然残った胃が頑張って食べ物の消化を行いますが、やはり、手術前に比べてその力は落ちます。
これらの患者さんに、たんぱく質摂取指導、鉄剤、
ビタミン BCE 、を処方して一定期間が経つと劇的に体調が改善しました。
内服を止めるとまた症状がでることがありました。
再開すると、また良くなる。
やはり胃は消化吸収に重要な役割を担っています。
小さな胃で消化吸収に不利でも、栄養を充分に摂るには特別な対策が必要。
胃切除後は、三石先生やオーソモレキュラーの考えに基づくメガビタミンが必須であると感じました。
メガビタミンの実践で、やっと人並みに栄養を吸収できるのかもしれません。
例え早期の胃癌を切除し高い確率で治癒できる見込みがあっても、質的な栄養障害を放置することはよろしくありません。
胃切除後の患者さんに末永く栄養対策を続けることが、外科医としての務めであると気がつきました。