暮らしに役立つ情報
国の政策・施策・取組の中から、私たちの暮らしに身近な情報や役に立つ情報をまとめました平成30年4月20日
マリンレジャーを楽しむために
安全対策を忘れずに!

周囲を海に囲まれた日本では、海水浴や釣り、サーフィンなど、様々なマリンレジャーを楽しめますが、一方、毎年のように、マリンレジャー活動中の事故により死者や行方不明者が出ています。楽しいレジャーのひと時を暗転させないため、マリンレジャーを安全に楽しむためのポイントを、あらためて確認しましょう。
1.これだけは知っておこう!マリンレジャーの安全対策「3つの基本」
ライフジャケットの着用、防水パック入りの携帯電話、「118番」を忘れずに!
マリンレジャーには、遊泳、釣り、サーフィン、磯遊び、シュノーケリングなど様々な種類がありますが、それらに共通する安全対策として、次の「3つの基本」にご留意ください。
基本1 ライフジャケットの常時着用
釣り、磯遊び、水上バイクなどで海に落ちても、ライフジャケットを着用していれば、海面に浮かんで助けを待つことができます。
基本2 防水パック入り携帯電話の携行
マリンレジャーの大半は海浜や沿岸で行われることから、携帯電話やスマートフォンの電波が届くことが多い。防水パック等に携帯電話を入れて携行していれば、事故に遭ったり事故を見聞きしたりした際に助けを呼ぶことができます。
基本3 118番の活用
マリンレジャーの事故に遭ったり事故を見聞きしたりした際は、海上保安庁の緊急通報用電話番号「118」へ電話を! 最寄りの管区海上保安本部につながります。
そのほか、次のような場合にも通報してください。
- 海難事故に遭った、または見聞きした
- 密航・密輸の情報を得た、または不審船を見た。油の排出などを発見した
主なマリンレジャーの事故防止のポイントはこちらをご覧ください。
2.どのようなマリンレジャーの事故が起きているの?
遊泳中や釣り、サーフィンなどで溺れたり流されたり。事故者の3割が死亡・行方不明に!
マリンレジャー活動中、毎年800人から900人程が事故に遭い、うち200人以上の方が死亡または行方不明となっています。マリンレジャー事故による死者・行方不明者の割合は、事故者数全体の約3割を占めています。
最近のマリンレジャー事故者数及び死者・行方不明者数の推移

海上保安庁「平成29年 海難の現況と対策」より作成
マリンレジャーの事故について、種類ごとの平成29年(2017年)の事故者(事故に遭った人)の内訳をみると次のようになります。
マリンレジャー別の事故者の割合(平成29年)

海上保安庁「平成29年 海難の現況と対策」より作成
平成29年(2017年)にマリンレジャーの海浜事故に遭った人のうち、最も人数が多いのは「釣り」で、事故者数は273人、全体の34%を占めています。2番目は「遊泳」で262人(33%)、次いで「スキューバダイビング」(58人/7%)、「磯遊び」(56人/7%)、「サーフィン」(52人/6%)となっています。
主なマリンレジャーの事故の状況と事故防止のポイントをご紹介します。冒頭にご紹介した事故対策「3つの基本」とあわせて事故防止にお役立てください。
3.海水浴を安全に楽しむには
飲酒したら海に入らない。遊泳禁止区域では泳がない、離岸流にご注意を。
「遊泳」に関連した平成29年(2017年)の事故者は262人で、マリンレジャー事故者全体の33%を占めています。
「遊泳」事故の内容を見ると、最も多いのは「溺水」、つまり水に溺れた事故で、「遊泳」の63%を占めています。次いで「帰還不能」、つまり沖合へ出過ぎたり潮に流されたりして岸に戻れなくなった事故が24%、クラゲなど有毒生物や岩、他の遊泳者との接触などによる「負傷」が8%となっています。
事故内容別事故者数の割合(平成29年)(遊泳中)

海上保安庁「平成29年 海難の現況と対策」より作成
海水浴を安全に楽しむために
事故を防いで安全に遊泳するために、特に次のような点にご注意ください。
- ・準備運動は念入りに
- 準備運動を怠ると、海中でけいれんなどを起こして溺れる危険があります。海に入る前には、念入りにストレッチを行いましょう。
- ・遊泳区域で泳ぐ
- 遊泳区域以外の場所は、急に深くなったり潮の流れが速かったりして危険なため、泳がないようにしましょう。
- ・海が荒れているときは泳がない
- 波が高いときや流れの速いときは危険ですので、絶対に泳がないようにしましょう。
- ・お酒を飲んだら泳がない
- 判断力や運動能力の低下により、事故につながる危険性が高いので、アルコール類を飲んだら泳がないようにしましょう。
- ・体調不良のときは泳がない
- 波や潮の流れがある海での遊泳は、体にかなりの負担がかかります。特に、過労や睡眠不足のときは泳がないようにしましょう。
- ・保護者は子供から絶対に目を離さない
- 保護者が目を離したすきに子供が波にさらわれたり溺れたりする事故が多く発生しています。子供を海で遊ばせるときは絶対に目を離さないようにしましょう。小さな子供には、体に合ったライフジャケットなどを必ず着せましょう。
コラム1
離岸流(りがんりゅう)にご注意を!
遊泳中の事故内容をみると、「溺水」と「帰還不能」の2つで全体の87%を占めており、それらに「離岸流(リーフカレント)」が大きく関わっているとみられます。
離岸流は岸から沖へ向かう潮の流れのことで、主に遊泳禁止区域等において発生します。この流れはとても強く速いので、遊泳中の人間が入り込んでしまうと、全力で泳いでも流れに逆らって岸へ戻ることはまず不可能です。また、疲労やパニックのために海水を呑むなどして「溺水」に至ることになり、非常に危険です。
離岸流の仕組み

風により海岸に吹き寄せられた海水が沖に戻ろうとして起きる流れ。
離岸流による事故に遭わないために
- ・看板や旗などの情報に注意して、危険な場所には近づかない
- 一般の海水浴客が、海面の様子から離岸流の有無を知ることは困難です。
多数の海水浴客が訪れる海水浴場などではたいてい、危険な場所について、看板や旗、アナウンスなどで情報を提供していますし、監視員などが注意する場合もあります。そうした案内によく注意して、離岸流が起きる場所に近づかないようにしましょう。 - ・もし離岸流に乗ってしまったら?――海岸と平行に泳いでみよう
- 少しも泳いでいないのにぐんぐん沖に流されていく場合などは、離岸流に乗った可能性があります。その際は、慌てず、岸に向かって手を大きく振ったり、大声を発したりして助けを求めましょう。可能ならば、海岸と平行に泳ぎましょう。離岸流の幅は10~30メートルほどなので、海岸と平行に泳げば離岸流から抜け出せる可能性があります。

4.海釣りを安全に楽しむには
ライフジャケットを必ず着用し、仲間と一緒に行動しよう。
「海釣り」に関連した平成29年(2017年)の事故者は273人で、マリンレジャー事故者全体のうち34%を占めており、「遊泳」と並んで事故者が多くなっています。
事故の内容をみると、最も多いのが「海中転落」で「海釣り」全体の77%、次いで「帰還不能」が15%で、この2種で「海釣り」全体の92%を占めています。
事故内容別事故者数の割合(平成29年)(釣り中)

海上保安庁「平成29年 海難の現況と対策」より作成
「海釣り」の場所となる防波堤や岸壁、磯などは、多くが波しぶきなどで濡れたり海藻に覆われたりして滑りやすくなっています。そのため、ちょっとしたきっかけで足をすべらせ、海中に転落することがあります。また、突然の大波に足元をすくわれて海中に転落することもあります。
このほか、釣りのために沖合の岩礁や防波堤などに渡ったのち、潮が満ちたのに気付かなかったり、天候が変わって海が荒れたりしたために岸に戻れなくなることがあります。このような状況にならないよう、事前に
潮位表や天気予報などをよく確認しておくことが大事です。
海釣りを安全に楽しむために
事故を防いで安全に海釣りを楽しむために、特に次のような点にご注意ください。
- ・ライフジャケットを着用する
- ライフジャケットは、万一、海に落ちたときの命綱です。常時、正しく着用しましょう。
- ・携帯電話を防水パックに入れて携行する
- 万一の場合に、連絡手段を確保するため、携帯電話を防水パックに入れて携行しましょう。
- ・緊急通報用電話番号は「118番」へ
- 海の事故等の通報先は海上保安庁の緊急通報用電話番号「118番」と覚えておきましょう。
- ・単独行動を避ける
- 万一に備え、仲間と一緒に行動しましょう。また、家族や知り合いに、行き先や行動予定を伝えてから出かけましょう。
- ・安全な釣り場を確保する
- 立入が禁止されている場所での釣りは危険なので絶対にやめましょう。
- ・最新の気象情報を確認する
- 出発前に最新の気象情報で釣り場周辺の天候の確認を。警報等が発令されているときは迷わず中止しましょう。また、常に海上模様や雲の動きに注意しましょう。

