☆ 京都新聞オンライン;
大腸がんの患者から採取した、
がん細胞を培養して、
抗がん剤の効き目を確かめる手法を開発したと、 京都大のグループが、9日に発表した。
個人により、 効果にばらつきの大きい、
抗がん剤治療の個別化医療への応用が、
期待できる、 という。
米医学誌に、このほど掲載した。
国立がん研究センターによると、
日本での2017年の大腸がん患者数は、
約15万人で、 がんの中で、 最も多い。
手術療法が、 基本だが、転移していると、
術後に、 抗がん剤治療が行われる。
副作用が強いにもかかわらず、
患者によって、 効く薬剤にばらつきが大きく、 見極めが課題だった。
医学研究科の武藤誠教授と、
医学研究科の武藤誠教授と、
産官学連携本部の三好弘之准教授らは、
患者から採取した、 がん細胞を、
立体構造のある状態で培養する手法を改良。
従来より、 安価で、
高い成功率で、培養できるようにした。
大腸がんで手術したものの、
転移のあった患者の7人のがん細胞を、
それぞれ培養した後、 マウスに移植。
既存の抗がん剤を、 3種類の組み合わせで、
投与し、 効果を確かめた。
その結果、 実際に患者の術後に投与された、
抗がん剤と、同じ効き目が確認できた。
抗がん剤は、 長期間の投与が必要で、
途中で、種類を変更するのが一般的という。
武藤教授は、 「 今回の手法を応用すれば、 途中で、 切り替える時に、
不必要な薬剤投与を防げる 」 、 と、
話している。
☆ 患者の遺伝子の特徴に応じて、
投与する薬を選ぶ、 「 個別化医療 」 の分野で、 世界的に取引が加速していると、
立命館大テクノロジー・マネジメント研究科の児玉耕太准教授と、 大学院生の牧野智宏さんらが発表した。
欧米に比べて、 日本が立ち遅れている、
現状も浮かび上がった、 という。
国際科学誌に、このほど掲載した。
近年、 患者の遺伝子を解析して、 的確な治療薬を投与する、 「 個別化医療 」 、 が、 注目されている。
創薬においては、 一つの企業だけが、 開発する傾向が強かったが、 個別化医療では、 遺伝子の特徴を調べる診断薬と、 治療薬を開発した、 別々の企業の協力が重要とされる。
一方で、 個別化医療の取引実態への調査は、 なかった。
児玉准教授らは、 世界の企業取引をデータベース化した、 米国のサイトを分析。
結果にて、 個別化医療の取引総額は、 1999 ~ 2007年は、 54億2千万ドルだったが、 08 ~ 16年には、 148億5千万ドルまで膨らんだと分かった。
また、 個別化医療のベンチャー企業への投資件数は、 11年は、ほとんどなかったが、 16年には、 約50件に達した。
個別化医療に重要な診断薬関係のベンチャー企業の取引は、 1991 ~ 2016年に、 米国で、 65件、 英国は、 5件だったが、 日本は、 0件にとどまった。
児玉准教授は、 「 日本でも、 研究開発のベンチャー企業への投資が活性化してほしい。 今後も、 世界の取引の実態を調べて、 発信したい 」 、 と話している。