<実証実験>ゲリラ豪雨を予測、メールで情報配信
新型の気象レーダーでゲリラ豪雨の発生を短時間で予測し、メールで情報を配信する実証実験を、国立研究開発法人「情報通信研究機構」などが始めた。実験に参加する一般のモニター2000人に実際に降った雨の情報などを返信してもらい、予測精度の向上を図る。実用化すれば、河川の水位変化も予測できるようになり、実際に氾濫する6時間前に予報を出せるようになるという。
チームは昨年11月、さいたま市桜区の埼玉大構内に、半径80キロの範囲を観測できる新型気象レーダーを設置。これまでのレーダーは上空約2キロの雲の下層しかとらえられなかったが、新型レーダーは16~18キロ上空まで把握でき、上空で成長しゲリラ豪雨や竜巻を引き起こす積乱雲を詳しく観測できる。観測に要する時間も従来の5分から30秒にまで短縮され、雲の急速な変化もとらえられる。
モニターには、事前に登録した場所で30分先に一定以上の雨が降る場合、予想降水量を知らせるメールが届く。すでに東京や埼玉などの豪雨について予報を配信。モニターからは「雨にぬれずに済んだ」などの声が寄せられているという。チームの高橋暢宏・名古屋大教授は「2020年の東京五輪・パラリンピックの会場上空の大半をカバーできるので、競技の実施や観客の避難の判断にも役立てられるはずだ」と話す。実証実験は10月末まで。【斎藤有香】
