西日本豪雨後、兵庫県内でも、
猛烈な暑さが続き、高齢者を中心に、
熱中症で救急搬送されるケースが、
相次いでいる。
例年よりも、ハイペースで推移し、
命を落とす人も。
重症化を防ぐためには、
どう対応すればいいのだろうか。
専門家に、 発症メカニズムや対処法、
予防につながる食生活などを聞いた。
(貝原加奈、田中宏樹)

【リスト】熱中症の主な予防法

 兵庫県内の、 8カ所で、 7月の観測史上、
  1位の気温を記録するなど、
 猛暑が続く今年の夏。
総務省消防庁によると、
県内で、 7月2~29日に、
熱中症で搬送されたのは、
昨年の倍の、 2613人、
重症者は、 55人だった。
 搬送者の約半数に上る、1312人は、
 65歳以上の高齢者だった。

 熱中症によるとみられる死者も出ている。
  14日午後には、 福崎町で、
 男性(74)が路上で倒れ、
 病院で死亡を確認。 19日には、
 小野市、22日には、 姫路市で、
 高齢女性が亡くなるなど、
 2~29日に、6人が亡くなった。

 こうした状況に、
 神戸市医師会副会長で、近藤内科クリニック(神戸市北区)院長の近藤誠宏
(ともひろ)医師(63)は、
   「  全国で、 1731人が亡くなった、
  2010年を超える可能性もある  」 、
 と警鐘を鳴らす。
 その理由として、
 豪雨の直後に、 気温が急に上昇したために、
 体温の調節機能が、 うまく働いていない、
ことを挙げる。

 通常、気温の上昇により、
体温が上がり過ぎたときは、
 自律神経の働きで、
 末しょう血管が拡張し、
皮膚に、大量の血液が流れて、熱を放散する。

   加えて、  汗をかき、
  蒸発する時の気化熱でも、体温を下げる。

   しかし、   放熱しようと、
  皮膚の近くに、 血液が集まり、
  大量の汗をかいて、  水分や塩分を失うと、 
  脳や体内を循環する、血液量が減少。
  意識障害や、 めまい、頭痛、
 けいれんを引き起こす。
  けいれんは、ナトリウムの欠乏でも起きる。

     @    マグネシウム  Mg 、 の、不足でも、
  起きる 。

 近藤医師は、
  「    高齢者は、  喉の渇きを自覚しにくく、
  リスクが高い。
   体温調節機能の未熟な、乳幼児や、
   糖尿病などの持病がある人も、
  注意が必要    」  、  と説明する。
   寝不足や病気の場合も、同様という。

     ◇  ◇

 一方で、  環境省の熱中症予防情報サイトでは、
   気温や湿度、日差しの強さを、
   1対  7  対2  、 の割合で算出した、
 「暑さ指数」  、 を公表している。

   気温と同じ度で表し、「ほぼ安全」から、
 「危険」までの、  5段階で、
  31度で、 危険、 28度を超えると、
  熱中症になる人が急増する、  という。

    危険な指数になると、
  アラームで知らせる機能が付いた、
  熱中症指数計を発売するメーカーもある。

 気温や湿度が高い時は、
  無理な外出は、せず、  小まめに、
  水分や塩分 、を補給するのが、 大原則だ。

   「   万が一、  発熱など、
  熱中症の症状が出ても、 意識があって、
  水分が、自力で取れれば、
  涼しい場所で、 休んで、  様子を見てから、
   医療機関へ。
   頭痛や、  嘔吐 (  おうと  )、
  声を掛けても、 応答が、 ない場合は、
   すぐに、  救急車を呼んで    」   、
  と、  近藤医師。

  「    急に暑くなった日は、
  特に、  熱中症のリスクが高まる。
  一時的に、  暑さが和らいでも、
  油断しないで   」  、   と注意を呼び掛ける。

  予防のための食生活や水分補給について、
   平井外科胃腸科クリニック
  (  神戸市  東灘区  ) 、 の管理栄養士、
   平井美穂さんは、
  「    1日3食、   栄養バランスの良い、
  食べ方をすれば、
  塩分を意識しなくても、
  水やお茶を小まめに飲むだけで十分   」
、  とする。

 食事については、   汗をかくと、
  塩分や、 ミネラル、に、  ビタミン  、
  らが、  失われるために、
   雑穀米や、 麦茶、に、
  冷製のトマトスープや、  ぬか漬け、に、
  豚肉料理  、  などを勧める。

   胃腸を冷やし過ぎても、
  夏バテにつながるために、
   「    体調を考えて、
  口にするものの、 温度を調節して   」 、
 と、 アドバイスする。