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人は、 ”概念の囚人”である。
脳は生存のために、現実の断片のみを認識する
2016/ 9/7 9:00 コメント57
「百聞は一見にしかず 」、という、
ことわざがある。 これは、
何度をくり返し聞いても、 一度でも、
実際に見ることには、及ばない、
という意味だが、 実は、
そうとも言い切れない場合もある。
数百万年にわたり、
オーストラリアに生息する、 タマムシは、 その生殖戦略を効果的に受け継いでいった。
ところが、 人類が、
ビールの空き瓶を捨てはじめると、
ビール瓶とメスの体を区別できなかった、
オスのタマムシは、
瓶との交尾を試み始めた。
「 そして、ほぼ絶滅してしまいました 」 。
カリフォルニア大学アーバイン校の、
認知科学者な、 ドナルド・ホフマン氏は、
そう説明する。
単純な生物が、
正確な知覚システムを有していなかったとしても、 驚きはしないかもしれない。
だが、 それは、 高度に進化した人類とて、
例外では、ない、 というのだ。
そればかりか、 高度になればなるほど、
断片的な情報で、 現実を処理し、
エネルギーの節約をはかっている、 という。
「 進化とは、 真実を知るためではなく、
子孫を残すためのものです。
複雑に入り組んだ、情報らを処理すれば、
カロリーを消費します。
それは、 もっと、 殺して、
食わなければ、ならない、 ということです。
そのため、
現実のすべてを見ている生物は、
適応 、 という点で言えば、
生きる上で、 必要なものしか見えない、
生物よりも劣る、 という事になります 」
、 と、 ホフマン氏。
☆ 現実とは違う世界を作り上げる脳の戦略 ;
標準的な視覚は、 カメラに似ている。
物体に反射した光から映像を得る。
しかし、 網膜に当たった光と、
そこから、 私たちが認識する、
三次元で描き出された物体らの間には、
数十億もの神経細胞と、
数兆ものシナプス、が、 関与している。
そのため、エネルギーの消費を抑えるために、 誤魔化しているかもしれない。
だが、 現実のあり方とは違う、
世界の姿を作り上げたとして、
それが、 どう、有利になるのだろうか?
ホフマン氏は、 PCのデスクトップの比喩を好んで使う。
「 文書を開くには、
青の四角いアイコンをクリックしますが、
ファイル自体は、 青く、 四角いものでは、
ありません 」 。
☆ 人間の知覚システムは概念の牢獄 ;
同様に、私たちが目にしている、
物理的な物体は、 ただのシンボルにすぎない。 そして、 物体が存在しているかのように、
見える時空は、 客観的な現実を超えた、
特定のインターフェースのデスクトップの上と同じだ。
あらゆるインターフェースと同じく、
基本構造との因果関係の中に、
立脚していなければならないが、それだけに、 似せない方が、 一層と、 役にたつ。
私たちの知覚を疑うことは簡単ではない。
「 人間の知覚システムは、 世界の窓です。
同時に、 概念の牢獄でもあります 」 、
と、 ホフマン氏は頷く。
「 時空の外側にある現実を想像することは、 困難です。 ですが、 数学なら、
牢獄に開いた隙間を広げることができます。
私には、 多次元空間を思い浮かべることが、 できませんが、 数学的な形で、
無限の次元区間を処理できます 」 。
数学の助けを借りることで、
この知覚の牢獄の存在の認識を解放し、
それを超える、 世界に関する、
新しい理論を形成する。
ホフマン氏は、 知覚から形成された、
宇宙観にある、 2つの矛盾性らを指摘する。
これは、 その下にある、
現実の構造に関する、 手掛かりとなる、
かもしれない。
☆ 知覚から形成された概念の矛盾 ;
1つ目は、 意識体験を説明できない、
ことだ。
例えば、 神経細胞と、 化学伝達物質、
という、 物理的物質から、
いかにして、 チョコレートの味のような、
感覚を得ているのだろうか? 。
2つ目は、 観測されていない、
粒子の状態は、 無限である、 という、
量子力学の解釈についてだ。
これは、 見ていようが見ていまいが、
物体は、 永続的に存在する、 という、
仮定をぐらつかせる。
どちらのケースでも、 意識は、
物理世界の知覚から得た法則を逸脱している、 かのように思える。
そこで、 ホフマン氏は、 こう論じる。
仮に、 知覚システムの進化が、
物理世界は、 私たちが認識するように、
存在する、 と、 信じる根拠とならない、
のであれば、
おそらく、 私たちは、 方向を逆転させて、
意識自体から、始めるべきなのだ、と。
それは、 現実の基本的な実体であり、
そこから、 物理世界が生じている。
☆ 意識主体のネットワークから探る知覚世界 ;
「 意識体験の一側面として、
経験者がいなければ、
その経験を得られないらしい、
ことが、 挙げられます 」 、 と、
ホフマン氏。
彼は、 これを、 知覚、意思決定、 行動の、 3つの情報チャンネルで構成される、
と、 考えている。
それぞれが、入力から出力までの地図となる。
古典的な物理世界観では、
知覚チャンネルへの入力は、
物体から反射する光 、 で、
行動チャンネルの出力は、
この物理世界に働く変化 、 だ。
こうした見方から、 物理世界を切り出す、
ために、 彼は、 その主体を、
互いに繋ぎ合わせる。
ある主体の知覚の入力は、
他の主体の行動の出力で、
ある主体の行動の出力は、
他の主体における情報の変化 、だ。
ホフマン氏によると、 現実は、
意識主体のネットワーク 、だ。
このネットワークの力学を研究することで、
その相互作用が、 私たちが認識する世界の、
知覚へと構築される、
あり方を理解することができる。
もちろん、 現実は、 いくらでも、
別の姿をとりうる。
経験主義的な証拠は、 単一の理論を、
完全に作り出すには、 常に、 不十分で、
ホフマン氏も例外ではない。
しかし、 彼が強調するのは、
問題は、 それが、 明瞭かつ反証可能だ、
ということだ。
「 私が提唱しているのは、 これに対する、
シンプルな数学的が核心がある、
ということです 」 、 と、 彼は言う。
「 今やらねばならないことは、
このモデルから、 時空、物理的物体、
量子場理論、 一般相対性理論を導き出せる、
と、 証明することです。 すなわち、
私が、 宇宙における、
心と体の問題を解いたという事を、です 」。
via:We're all living in a 'conceptual prison': our brains perceive a fraction of reality to keep us alive/ translated & edited by hiroching
また、ドナルド・ホフマン氏が講演した映像「我々には現実がありのままに見えているのか?」が公開されているのでそちらもあわせてみるといいかもしれない。
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