☆    ドクター江部の糖尿病徒然日記 ;

 LDL コレステロール     ≒
   低分子    コレステロール    、
   が、  高いほど、   総死亡率が、   低い。

2018/   5/19     18:25 12 -
【18/05/08 しらねのぞるば 
60歳以上の人の80%は,LDLコレステロールが高いほど総死亡率が低い
BMJの論文です.

<a href="http://bmjopen.bmj.com/content/6/6/e010401.full?sid=cfb00014-f0a8-407d-ae71-a3278160ca49" target="_blank">http://bmjopen.bmj.com/content/6/6/e010401.full?sid=cfb00014-f0a8-407d-ae71-a3278160ca49</a>

コレステロール,又は、
    LDL-Cと、
  【心疾患】   死亡率   /    発症率   、
   との関係を調べた研究は、 多いが,
    LDL      ≒        低 分子   コレステロール  、   と、  【総死亡率】との関係を調べた研究は、
   報告されていない.
そこで、   Systemic Review    により,
  この関係がわかる、
  コホート研究を抽出した.
その結果(p.6 左);

Our literature review has revealed either a lack of an association or an inverse association between LDL-C and mortality among people older than 60 years. In almost 80% of the total number of individuals, LDL-C was inversely associated with all-cause mortality and with statistical significance.

以上の論文検索の結果,
   血中  LDL-C  濃度  、 と,
   60歳以上の人の総死亡率とは,
  相関が、 ない、   or、
   逆相関していることが、  判明した. 

    特に、  80%以上の人は、
   LDL-C  、  が高いほど、
   総死亡率が低い、  
   ことが、  統計的に有意であった.】


こんにちは。
しらねのぞるばさんから
「LDLコレステロールが高いほど、
  総死亡率が低い。」
という、 結論の、
  ブリティッシュメディカルジャーナル
  (BMJ)に
掲載された論文をコメントして頂きました。
ありがとうございます。

<a href="http://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/6/6/e010401.full.pdf" target="_blank">http://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/6/6/e010401.full.pdf</a>
Lack of an association or an inverse association 
between low-densitylipoprotein cholesterol and mortality
in the elderly: a systematic review
PDFファイルで全文を見ることができます。

ブリティッシュメディカルジャーナル(BMJ)のsystematic reviewですから、
信頼度は、とても高いです。
『高齢者において、
   LDLコレステロールと死亡率の関係は、
ないか、  逆相関している』
という結論です。

今までの、
『LDLコレステロールが高値であるほど、
  総死亡率と心血管死が増える』
という、  コレステロール仮説を、
  根底から覆す、
「システマティック レビュー」です。

日本脂質栄養学会の、
  『   コレステロールが高いほど、
   長生き   』   、  という主張にとって、 
 これ以上ない、 追い風と言えます。

日本動脈硬化学会の、
   『    コレステロールが低いほど、
   良い   』     、   という主張は、
雲行きが怪しくなってきました。

私も、『    コレステロールが高いほど、
  長生き    』 、 と思っていますので
大変嬉しい、 BMJの、
  「システマティック レビュー」でした。



☆☆☆以下
上記、BMJの「システマティック レビュー」の要約の和訳です。

要約
目的
高齢者において、総コレステロールは、
  総死亡率と心血管死との関係において、
  リスクとならないか、  少ない、
   という、 研究は、 多いが、
   LDL   コレステロール   、 と、
   総死亡率との関係を調べた研究は、
   報告されていない。
  そこで、この論点を調査した。

セッティング、参加者、アウトカム、
 評価   
一般集団で、  60歳以上の人で、
   LDL  コレステロールが、
   総死亡、  および   /   または、
   心血管死亡  、 への、  
   リスク要因として調査された、
   コホート研究を、  PubMed  で、
   調査した。

結果
我々は、総死亡率が記録された、
   28のコホート、
   心血管死亡率が記録された、
   9つのコホート、において、
   合計   68,094人の高齢者による、
   30のコホートを含む、
   19のコホート研究を確認した。

   総死亡率と、  LDLコレステロール、
   との、 逆相関は、
   この関連が記録された参加者の数の、
     92%に相当する、
   16のコホート
  (    統計的有意差を有する、
   14コホートを含む    ) 
    において、見られた。

 
   残りには、関連が見つからなかった。 
   2つのコホートにおいて、
   心血管死亡率は、
   LDLコレステロール値が、
   最低の四分位で、  最も高く、
  統計的に有意であった。 

    7つのコホートにおいて、
  関連は見出されなかった。

結論
高  LDL-C   、  は、
   60歳以上の大部分の人々の死亡率と、
 逆相関する。

   この知見は、
   コレステロール仮説
   (    すなわち、
   コレステロール、  特に、
   LDL   コレステロール   、は、
   本質的に、  
     アテローム       ≒
     粥   カユ   状の血などの塊      、
    を発生させる      )      、
     と、 矛盾する。

    高  LDL-C   高齢者は、
     低  LDL-C    高齢者よりも、
   長く生存する、   という、
   我々の分析は、
   コレステロール仮説の妥当性を疑う、
  理由を提供する。 

   さらに、我々の研究は、
   心血管疾患予防戦略の一要素として、
   高齢者における、
   LDL-C  、 の、  薬理学的減少を推奨する、
  ガイドライン再評価の根拠を提供する。

   江部康二氏。