☆     ドクター江部の糖尿病徒然日記 ;

糖質制限食、ケトン食とガン治療。
 2015年10月。
ケトン体
2015/    10/4     9:00 21 -
おはようございます。

糖質制限食、ケトン食とがんについて、
 考察してみます。

   ガン  、 は、   日本では、  現在も、
  増え続けていて、
     2人に、 1人が、  ガン 、になり、
    3人に、 1人が、  
    ガン  、で、  死亡する時代です。

   2013年、がん研究振興財団が発表したデータでは、
    1年間で、  新たに、 がんと診断された、
  人は、  74万 976人  、 であり、
   がんは、 日本人の死因の一位です。

    アメリカ 、で、  1、2 、を争う、
   癌専門病院
   ニューヨーク・メモリアル・
 スローン・ケータリング癌センターの、
   センター長兼CEO 
   Craig.Thompson   博士  、 は、

『    脂質を多く食べても、
   癌のリスクは、 全く、上昇しません 。
    糖質を多く食べると、
   癌のリスクを著しく高めます 。

   タンパク質は、その中間に位置します  』

、  と、 講演で、  述べています。
<iframe class="youtube-video" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/WUlE1VHGA40?autoplay=0&amp;wmode=transparent&amp;html5=True" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a class="youtube-video-title" href="http://www.youtube.com/watch?v=WUlE1VHGA40#t=27m0s" target="_blank">How Do People Get Cancer | Cancer Awareness | Memorial Sloan Kettering</a>

  私も、  糖質の頻回での、 過剰な摂取が、
   がん発症への元凶ではないか、
   と、  考えているので、
   Craig.Thompson  博士の講演内容は、
   我が意を得たり、  と、思いました。


   2011 年 7月から、    アメリカでは、
    アイオワ大学と、   NIH
   (   米国国立衛生研究所    ) 、 によって、

「     放射線治療と化学療法を実施した、
   第4期の肺がんと膵臓がん    」

に対する、   
    『   ケトン食の効果を確かめる   』 、
   臨床研究が、 進められています。


    2017年 7月に、 
   中間報告が発表され、
    2019年  7月に、  
  最終報告が、発表される予定です。

    血の中での、  ケトン体を高める、
    ケトン食とは、
    脂質   、が、   75   ~   80   %   、
  
     糖質   、  が、   
    『    5   %   、  以下     』   、
   という割合になります。

    
    スーパー糖質制限食の場合、
   脂質は、   50  ~   60   %   、 
   ですから、
   これを、  さらに徹底した食事  、
  と、 いえるでしょう。


    なぜ、   糖質を制限すると、
   ガン  、 への治療になるのか、
   その理由の一つは、
   ガン細胞たちの特性にあります。


    実は、   ガン細胞  、たちは、
   
   『    ブドウ糖しか、  
   エネルギー源として、   使えない    』  、
    ことが、  わかっているのです。

   
   人の体の、 ほとんどの細胞は、
   『    ブドウ糖だけでなく    』、
   脂肪酸や、
   脂肪酸から作られる、
   ケトン体   、   と、 呼ばれる、 
   物質を、   エネルギー源として、
   使って、 生きています。


     よく誤解されていますが、
   脳細胞も、  ブドウ糖しか、
   使えない訳ではなく、

    脂肪酸の分解物の、  ケトン体を、 
  いくらでも、 使えるのです。


   ですから、  ブドウ糖しか使えない、
   ガン細胞   、  たちは、
  かなりな変わり者   、  
   という事になります。


   ☆     PET 、 という、 検査があります。

   PET 検査 、は、
   ガン細胞が、  正常細胞にくらべて、
   多くのブドウ糖を、
  その細胞内に取り込む、
   性質を利用しています。

  
    ブドウ糖に類似した成分
   (    FDG   )   、 に、
   「   性  同位  元素   」   、  を、
   くっつけて、    体内に、 注射します。


     FDG   、は、     ブドウ糖と同様に、
    『     糖  輸送  体   』   、 で、  
   細胞内に、 取り込まれます。


    この FDG 、 を検知する、
   PET  カメラ
   (    CT   、 に似た装置です   )   、で、
   体内の、 FDG  、らの分布を、
   画像化して、 調べます。

   FDG   、らが、 多く集積している、
   部位らには、   
  ガン細胞らが成り立ってある、
  可能性が、 高い、  
   という事になります。

    色々なガンがありますから、
  全て、 という訳にはいかないのですが、
   このように、
   多くの、  ガン細胞たちが、
  エネルギー源として、
   大量のブドウ糖を利用している事は、
  間違いが、 ありません。


    そうすると、 
「    スーパー糖質制限食を実践すれば、
   血糖が少ないので、
    ガン細胞たちである、   
  ガン 、が、  縮小するのではないか?    」

  、  といった意見もでてくるでしょうし、
  私も、 かつて、 そう思っていました。


   しかし、   誠に残念ながら、
   ガン細胞   、 たちは、
    GLUT 一  1   、を獲得している、
   ことがら   多いのです。(-д-;)


    GLUT    
   (   糖  輸送  体   ) 、  というのは、
   細胞の側にある、 
   ブドウ糖  、を、 取り込む、 装置です。


    筋肉細胞や、 脂肪細胞は、
   GLUT - 4   、  で、
   通常は、    細胞内に沈んでいて、
   
      細胞らの各々へ、  血の中の、
    ブドウ糖 、 を、やる、
   『    インスリン    』  、  が、 
   追加で、   分泌された時と、

   筋肉の収縮があった時に、

      @     潜水艦のように、   
   
   表面に、 上がってきて、
   ブドウ糖   、   を取り込みます。


      これに対して、
    脳や、 赤血球、と、 網膜  、は、
    GLUT 一 1    、  を持っていて、

    こちらは、  常に、 
   その細胞の表面にあるので、
   優先的に、    ブドウ糖  、を、
   いつでも、  取り込める訳です。


    つまり、    ガン細胞    、 たちも、
   GLUT 一 1   、を持っている、
   ことが、   多いので、

    他の体細胞に比べて、
  優先的に、   ブドウ糖   、  を、
   取り込むことが、 できるのです。


     従いまして、
   ガン細胞も、  脳や赤血球並みに、
   ブドウ糖を取り込むことができるので、
    スーパー糖質制限食を実践しても、
   すでに存在している、
   ガン細胞たちを撲滅することは、
   なかなか、できない、  
   と、 思います。


   しかし、   野放しに、  糖質を摂取して、
   血糖値を上昇させるよりは、
   スーパー糖質制限食なら、
   ある程度の兵糧攻めにはなるので、
   進行が、  少しは遅くなるかな、
   という位の期待は、 あります。


   また、   スーパー糖質制限食により、
    代謝らの全てが、  安定するので、
   免疫系を中心に、
   自然治癒力が高まり、
   ガンの進行を遅らせる、  方向に、
   働いてくれる、  可能性も、あります。


   そして、   理論的には、
   発ガン  、への、   明白なリスクである、
   「   高 血糖   」   、  と、
  「   高  インスリン   血症    」   、  が、
    一日を通して、
 スーパー糖質制限食実践者では、
   みられないので、
   発ガンへの予防の観点からは、
   大きなアドバンテージ  、
   と、 言えます。


   私は、  既に、   スーパー糖質制限食を、
    13年間を続けており、
   その期間においては、
    ガン細胞の発生や増殖を、
   予防しているはずですが、
  それでも、  ガンになる、
   可能性は、 あります。


   なぜなら、   がん細胞たちは、
   CT  、 などの画像で発見できる、
    5  mm   径    、  ほどの、
   大きさに成長するまで、
   十年から、  20年が、  かかる、
   と、  考えられているからです。


   例えば、    がん検診で、   
   5  mm   、の、  肺ガン  、 が、
   発見された、 としても、
   厳密には、   それを、
  早期発見   、  とは、  呼べず、
   実際には、   最初の発生から、
   十年以上の期間が経過している、
   はず、 だから、 です。


  たとえ、  最新のPET検査で、
    大きさが、  わずか、   5  mm   、 で、
   見つかったとしても、
   早期発見であるはずがなく、
  もし、 転移があるとするならば、
  とっくに、 転移している、
   ことになります。


   その時点で、   転移がないならば、
   運が良かった、   ということです。


    私は、   2千2年から、
   スーパー糖質制限食を始めて、
   2千15年の現在への、
   足かけ、  14年目です。

     従って、   2千2年以降は、
   ガン細胞の発生を、 
  かなり、  予防できている、
   と、 思います。


  しかし、    糖質制限食を開始する以前に、
   既に、  最初の、 
   ガン細胞が発生していた、 とすれば、
   スーパー糖質制限食でも、
   ガンを消失させるのは、  困難です。

     つまり、    私の身体で、
   どこかの臓器に、   
    5   mm   、  の、 大きさの、
 ガン細胞らの塊が、 見つかったとしたら、
   その時点で、  別の場所に転移している、
    可能性があるわけです。

  勿論、  運がよければ、
   転移がない段階で、発見される、
  ことも、あるでしょう。

    私は、  高雄病院式の、
   スーパー糖質制限食を実行していれば、
   かなりの程度で、
  ガン 、への予防になる、
   と、  思っています。


    しかし、   ガン 、への治療、
   ということになれば、   話は別で、
   もし、 ガン  、になったら、
   スーパー糖質制限食よりも、
   ケトン食のほうが、 
   有効である、   
   可能性は、  高い  、   
    と、  考えられます。


   勿論、  適応があるなら、
  手術・放射線治療・化学療法も、
  考慮します。


     動物実験では、
   ケトン体の、 
   ガン細胞  、への、  抑制効果が、
    確認されていますし、

    上述のように、
  人に対する臨床研究も、
   開始されているのですから、
   ケトン食の、 
   がん治療での効果に関しては、
  一定の期待がもてる、  
   と、 思います。


   ガンのことは、  まだまだ、
  よく、わからない事が、多いので、
   断定的なことは、
  何も、言えないのですが、
  現在までに調べた知識の範囲内で、
  仮説として、述べてみました。