9月1日 日曜日
午後4時ごろ、師匠から入電
注文してあった銃が入荷の由。
今月中旬頃と予想していたが
念無う早かった。
所用で外出中だったが
夕方5時頃に伺う事にした。
所持許可証を持って店に行くと
すぐに師匠が出てきた。
師匠「お待たせしました。今朝届きましたよ~^^」
と、いつもの笑顔。
初めて自分の銃とご対面である。
気になっていた木部の木目は・・・
なんと虎目。
DT-11はメープルなのだろうか?
その昔に所有していた
ギブソンのギターに似ている。
好みの別れるところだと思うが
小生としては、「アリ」だ。
師匠も内心、心配していたようだ。
この手のハイエンドでも
たまにどうしようもない
正目のような物があるらしい。
こればかりは手元に来て見ないとわからない。
師匠も一目見て安心したようだ。
これから愛器となるこの銃
末永く大切にして行こうと思う。
そして提出用の書類
譲渡承諾書と猟銃用火薬類等譲受許可申請書
火薬類消費等計画書を既に用意してくれていた。
所持許可証を見せて許可番号を記入してもらい
後は日付の記入と押印をして
提出するだけの状態。
ありがたいことである。
そして一応、扱い方のレクチャー。
ケースから取り出して、組立て
解体してケースにしまうまでの一連の動作。
これは、後日所轄に出向いて確認してもらう時に
担当官の前で実際に行うことになる。
スムーズにこなしたいが
先台の取り外しも銃を折るのも
トップレバーさえも
新銃だけあってかなり固い。
しばらくは苦労しそうだ。
師匠が洗い矢とガンオイルをサービスしてくれた。
ありがとう師匠。
帰宅後さっそく、木部用のケミカルを注文した。
初撃ちは、師匠が指導してくれることになった。
週内に銃と保管設備の確認をしてもらう予定なので
週末の7日土曜日の午後1時から
成田射撃場でお願いする事になった。
射撃場でのマナーなども良く教わろう。
15日の日曜日には
師匠が主宰する射撃クラブの定例が
成田射撃場であるそうで
それに参加させていただく事になった。
今回はホームの京葉射撃倶楽部ではないのは
このことが理由と思われる。
緊張するが、楽しみだ。
帰宅して、ケースの錠前の3ケタ数字を設定をして
取り出して軽くクリーニングと注油をし
再度、分解組立ての動作を反復した。
最期にまた、師匠に頂いたガンオイルを使って
金属部分に付いた指紋をよく拭き取り
可動部に軽く注油して
組立ててガンロッカーに納め
用心金にチェーンを通してシリンダー錠をロックし
扉を閉じて施錠してして保管完了。
初めてのガンローカー使用
やっと稼働開始だな、と言った感じだ。
9月2日 月曜日
担当官に電話をして
銃を引き取った旨を知らせて
確認をお願いした。
銃の確認と、保管設備の立ち入り検査を
同日でお願いしたかったので予定を聞くと
9月4日の水曜日が都合がいいとのことで
休暇を取って検査を受けることにした。
きのう9月4日 水曜日
予定どおり休暇をとり
午後2時頃に所轄に出向いた。
1階のカウンターで
猟銃用火薬類等譲受許可申請用の印紙
2400円分を、3階の生安に行く前に買った。
階段で3階の生安に行き
カウンターで挨拶すると
すぐに担当官が出て来てくれた。
スケールと白手袋を持って。
譲渡承諾書と火薬類の申請書を提出し
チェックしてもらう。
そしてさっそくその場で
銃を組み立てるように言われる。
担当官「新銃ですか?きれいですねぇ。」
ニコニコしているが
やはり目は笑っていなかった。
そして所持許可証に記載された口径を
ノギスを使って上下測定。
スケールで全長と銃身長を確認。
で、確認完了。
外のベンチで待つように言われ
待つこと数分
やはり、「とうがめくん」と目が合った。
いつ見ても亀甲縛りが窮屈そうだ。
閑話休題
呼ばれてカウンターに行くと
所持許可証に確認の日付が記入され
公安の確認印が押され
ページの最後の方の火薬類等譲受許可証が
記入されて戻された。
立ち入り検査だが
今回は担当官が直々に御出座しになられる。
自宅の場所と目印を教えた。
午後6時半頃に訪問の約束をして
担当官「今日は寄り道せずにご帰宅くださいね」
「ではまた後程よろしくお願いします」
「お疲れさまでした」
目が笑っていない笑顔で見送られ
そっと生安のドアを閉めた。
そしてまた、「とうがめくん」と目が合う。
次に彼と合うのは
次回の火薬類譲受許可申請の時か。
時刻は午後2時35分
所用時間は30分ほどだった。
担当官に言われたとおり
所轄から2kmほどの自宅に直帰し
先台は付けず
別部屋の装弾ロッカーに格納した。
これで保管設備検査の準備は万全
午後6時20分
玄関の呼び鈴が鳴る。
担当官の御成りである。
玄関に招き入れて挨拶を済ませると
おもむろに捜査令状のような用紙を提示され
手渡された。
「立ち入り検査実施の通知書」だった。
しっかり公安の印も押されている。
当たり前なのだろうけれども
なるほどやはりしっかりしているなと、感心した。
そして、先ずはガンロッカーのある部屋に案内する。
設置場所、材質、固定状況の確認、問題なし。
開けて見せ、内部のチェーンと施錠の確認。
扉の外れ防止機構と
上下カンヌキ構造など施錠方式の確認
問題なし。
やはり外しておいた先台はどこかと聞かれる。
装弾ロッカーに保管している旨伝えると
「完璧ですね!」と
書類から小生の方に振り向き、笑顔。
かすかに目を細めたような気がした。
かすかに。気のせいかも知れないが。
次は別部屋の装弾ロッカーに案内する。
設置場所、材質、固定状況、問題なし。
開けて見せ、施錠機能確認、問題なし。
全ての検査を滞りなく終え
その場で「全て問題なし」のお墨付きを頂く。
それから、盗難事件の前例と
盗難防止の要点を説明され
検査終了と相成った。
今回の立ち入り検査は
前回の駐在さんの保管設備確認とは
検査の念の入れようが格段の違いだった。
さもありなん
もし小生の銃が
不適切な管理に因り盗難に遭えば
小生の管理責任はおろか
担当官の指導責任も問題にされる事になるのだ。
昇進にも少なからず影響するだろう。
担当官の顔を潰さぬよう
小生も努々管理を怠らぬように気を付けよう。
帰りがけに玄関で少し世間話をしたが
目を細めて笑顔で話す彼を初めて見た。
一人の人間としての担当官を垣間見た気がした。
思い返せば
今年2月28日の初心者講習の申し込みから
銃の取り寄せに多少時間を要したこともあり
およそ半年ちょっとかかったが
これで所持に係る全ての検査をクリアした。
土曜日はいよいよ初撃ち
小生の射撃ライフのスタートである。
ルールとマナーを守り
楽しみながら上達して行きたいと願う。