言葉を口にするまでは、わたしたちは言葉の主人であるはずなのに、
一旦口から出してしまうとなんと哀れなことか、
取り返しの付かないことになってしまい、まるで言葉の奴隷になってしまいます。
「覆水盆にかえらず」と言いますね。
どんなに親しい親子や夫婦関係でも、決して言ってはならない言葉があるはずです。
それはどんなに時間がたっても、癒されないほどに相手を傷つけてしまいます。
「人間の尊厳」はその辺にあるのかもしれません。
わたしはあからさまに人を批判する勇気を持たない優柔不断な人間です。
そうできる人がうらやましくなります。時に、それは必要なのかもしれません。
でも、怖いのです。もし、これでその人が傷ついたらどうしよう、と思ってしまいます。
もしかしたら、それでその人を真に生かすことにはならないのではないかとも思います。
自分が悪く思われたくないのか知れません。言うべきことを言う、人間にもなりたい。
写真:T.I
