青森県馬術界で相次ぐ不正受給 背景に馬の「特殊性」 | ゴルフ大好き どらちゃんブログ

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青森県の馬術界をめぐる不祥事が相次いで発覚した。
県馬術連盟(十和田市)が平成18~24年度までの国体と東北総体への
馬の派遣にかかわる県の補助金約633万円を不正に受給。
県立三本木農業高(同)では、馬術部の顧問や外部コーチを務めた元教諭(61)が
実施していない合宿を行ったように報告書を偽り昨年度、
県の補助金約30万円を不正受給していた。
相次ぐ不正に馬術界に詳しい関係者は、
多額の費用がかかる馬術の「特殊性」を指摘する。

同連盟への補助金は、馬を運搬するための「馬匹(ばひつ)運搬費」で、
経費の3分の1が県教委から県体協を通して交付される。
ところが、8月末に“内部告発”を受け、県体協が宮野進会長らに事情聴取した結果
「あすなろ馬術振興会」という活動実体のない団体名で経費を水増しして
見積書と領収書を作成、補助金を不正に受け取っていた。

ところが、地方自治法の規定で県教委は過去5年分しか返還請求できないため、20~24年度までの不正受給額約475万円を同連盟に請求。
同連盟は9月末に返還請求分に加え、今年度の東北総体の馬運搬補助金約78万円と
選手強化補助金約113万円の計655万円を県体協に返納した。
今年の東京国体への出 場を辞退したほか、選手強化事業も自粛している。

一方で18、19年度の不正受給分約159万円は、
5年という“法律の壁”に阻まれ、
不正受給されたままになりかねない恐れも。
このため、民法で県体協は過去10年にさかのぼって返還請求できることから、
県教委は県体協に対して両年度分を同連盟に返還請求するよう申し入れている。
これに対し、県体協は
「総合的に考え合わせて11月の理事会で検討したい」(田沢俊明専務理事)
と歯切れが悪い。
公金という趣旨からすれば返還は当然だと思うが、県体協の判断が注目される。

 今回の問題を受け、県体協は県教委と相談しながら補助制度の見直しを
検討していく方針だが、今回の問題で他の競技団体への影響を危惧する。
まして、7年後の東京五輪をにらめば競技力の向上が急務となるだけに、
補助金削減ありきではなく、幅広い観点からの対応を求めたい。
もちろん、各競技団体は適正な会計処理の徹底を図ることは言うまでもない。

 一方で、こうした馬術界をめぐる不正の背景に、
関係者は高額な馬の運搬費が一因と指摘する。
「人間の引っ越しなどであれば相見積もりで安い業者に頼むのが一般的だが、
馬の場合は専門の業者が請け負い、運搬費も言い値。
値段はあってないようなもの」
と言う。
大会に出場すれば登録料がかかり、大会期間中、滞在した場合は餌代やワクチン代など
多額の費用がかかる。
競馬に出走するような馬であれば、運搬費は数百万円に上るという話もある。
競技人口が少なく、決してメジャーとは言い難い競技とはいえ
「馬は金がかかる」
と言われるゆえんだ。

 まして同連盟の運営費は年間わずか約70万円。
当然、馬主や選手にも相応の負担を求めなければ運営は厳しく、
なるべく負担を回避したいという思いが今回 の不正行為につながった。
宮野会長は
「自分1人でやった。運搬費の負担を少なくしたかった」
と話しているが、公金の不正受給は県民への背信行為で許されるものではなく、
業界の信用を失墜させた点でも責任は大きい。

 十和田市は旧陸軍が軍馬補充部を設置していたことから古くから馬との関わりが深い。
それだけに、今回の相次ぐ不正問題が残念でならない。
馬術を志す人たちのためにも意識改革と組織体制を立て直し、再出発を促したい。



【産経新聞 
 福田徳行氏】