東京・日本武道館で11日に行われた引退記念試合では、
超満員の1万7000人が見守った。
福知山から駆け付けた恩師らも声を枯らして応援する中、
全力を出し切って有終の美を飾った。
「プロレス人生に悔いはありません」。
そう語り、 「鉄人」は、鳴りやまぬ小橋コールのなかリングを去った。
人気レスラーになってからも、たびたび福知山に里帰りした。
三段池公園総合体育館で開かれた大会では、元気な姿を地元のファンに見せた。
市のドッコイセ大使第1号として福知山のPRに努めてきた。
しかし、06年6月に腎臓がんが発覚し、右腎臓を摘出。
リング復帰は絶望的-との声が多いなか、不屈の闘志でトレーニングを続け、
546日ぶりに復帰を果たし、多くの人々に勇気と希望を与えた。
それ以降も、ひじやひざなどの故障に悩まされ続けた。
昨年7月に行った首の手術後のコンディションが思わしくなく、
昨年12月、ついに引退する決意を固めた。
試合の前には引退セレモニーがあり、元日本テレビアナウンサーの徳光和夫さん、
野田佳彦前首相ら多数の著名人から記念品が贈られた。
小橋選手が福知山高校柔道部時代の恩師と慕う、
高橋征夫さん(72)もリングに上がり、
「長い間おつかれさまでした」
と声をかけながら花束を手渡し、25年間の頑張りをねぎらった。
ラストマッチは、過去にベストバウトを獲得した武藤敬司、秋山準、佐々木健介の
3選手をパートナーに、歴代の付き人である
KENTA、潮崎豪、金丸義信、マイバッハ谷口組と対戦する8人タッグ。
序盤から、全盛期をほうふつとさせる動きを見せる小橋選手。
ハーフネルソンスープレックスといった豪快な投げ技などのほか、
相手の胸を真っ赤に染めるまで渾身の逆水平チョップを繰り出し、
元付き人たちに「小橋スピリット」をたたき込んだ。
試合の最後は、拳を突き上げてのショートレンジ豪腕ラリアットを
金丸選手に打ち込み、武藤選手との連続ムーンサルトプレスで3カウント。
特大の小橋コールのなか、39分59秒という熱戦で現役にピリオドを打った。
試合後、小橋選手は
「これまで歩んできたプロレス人生は、自分の青春でした。
しかし、これからも青春は続きます。
ファンのみなさんのおかげで、私は最高のプロレス人生を歩くことができました。
本当にありがとうございました」
と、感謝の気持ちを伝えた。
両丹日日新聞