【パリ(フランス)8日】
7日にロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞に出走した
オルフェーヴル(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、
直線でいったん3馬身ほど抜け出したものの、
ゴール前でフランスの4歳牝馬ソレミアに首差かわされて2着に敗れた。
手綱を執ったスミヨンは、強敵がいなかったため、早めに先頭
に立ち、
気を抜いてしまったと回顧。
飛び抜けた力を持っているが故の敗戦であったことが、浮き彫りとなった。
絶対的な強さが、皮肉にも勝利という結果を奪ったのかもしれない。
レース後の記者会見。
スミヨンは、オルフェーヴルとの戦いを、こう振り返った。
「ほかに、もっと強い馬がいなかったので、簡単に先頭に立ってしまった。
そのぶん、最後まで頑張れなかったのかもしれない」
大外へ持ち出された最後の直線。
極上の瞬発力は、世界一を決める舞台でも確かな輝きを放った。
スミヨンが手綱を動かすと、手応えに余裕を残したまま、
内の馬群をあっと言う間にのみ込んだ。
さらに、内へ切れ込みながらも、後続を引き離していった。
しかし、思わぬ落とし穴が待っていた。
完全な独走状態が、オルフェーヴルから集中力を奪ったのだ。
ラスト1ハロン過ぎあたりで脚いろが徐々に鈍り、追いかけてくるソレミアとの差は、
みるみる縮まった。
後続に7馬身もの差をつけながら、首差の2着。
「デインドリームやナサニエルのような馬がいれば、別のレースになっていた」
とスミヨンは強敵不在を敗因に挙げた。
直前で続々と有力馬が回避。
オルフェには追い風かと思われたが、現実は逆だった。
日本調教馬として初めての凱旋門賞制覇は、果たせなかった。
しかしスミヨンは最大級の賛辞を贈った。
「僕が今まで乗ってきた中で、最高の馬だと思う。来年も凱旋門賞に来てもらいたい」。
過去に、自身の手綱でこのレースを制したダラカニ(03年)、ザルカヴァ(08年)
を超える評価こそ、最も強いレースをした証しと言っていい。
◆池江師、一夜明け悔しさ&手応え オルフェーヴルは8日、
ラモルレイ調教場で90分の乗り運動を消化。
「カイバは食べているし、日本でレースを使った時のような感じですね」
と池江調教師は状態を説明した。
レースから一夜明けても、心境は変わらなかった。
「無念です。(馬が)苦しいというのもあるが、斜行癖を修正しきれなかった」
と直線で内へ切れ込む形になったことを悔やんだ。
そして、こう続けた。
「私自身もそうですが、もうワンチャンスあれば、
オルフェはもっといい結果を出せると確信している」
10日に帰国し、千葉・白井の競馬学校で輸入検疫。
16日には、滋賀・ノーザンファームしがらきへ移動して、3週間の着地検疫に入る。
「(帰国後の)状態を見てから」と今後については明言を避けたが、
ジャパンCや有馬記念に出走する可能性は、十分にある。
【スポーツ報知】