第六感はこちら
『あの、すみません、良かったらこれ…』
声の主はやや大柄で筋肉質の若い男性。
恐らく〈バドラバー〉で、どことなく知り合いの〈バドリンク〉(さくらさん、ひよりさん推し?)に似ている。
『…これは…?』
差し出されたのは握手券。とは言え、面識の無い方だったため、少し怪訝な表情で確認する自分。
『(僕は)たくさんあるんで。どうか、行って声をかけてあげて下さい。』
『あ…ありがとうございます。使わせて頂きますね。』
戸惑いよりもあの15人と、特に理央那さんと話したいという思いから券を受け取り、足取りもやや軽く列に並ぶ←
『久しぶりやん!元気しとった?』
『う、うん…』
いきなりひよりさんに心配そうな顔で言われて不意の大陥落←
『ありがとうございまーす!』
『おつかれさまー』
面識ないメンバーとはこんな感じで過ぎて行き…いよいよ理央那さんの前に。
『あ、来てくれましたねー』
『うん、約束通り来たよ』
『この後の物販も待ってますねー』
『うん、分かった。またねー』
多分他のメンバーにも自分のニヤニヤぶりが見えてたであろう。
そして、またお決まりの挨拶を交わしていく。
『き●ころんさん!お久しぶりです…』
『う、うん、元気でやっとります』←?
いろはさんにもひよりさんと同じく何故か心配される←
一応二ヶ月ぶりだったとはいえ、少し嬉しかった。
全員握手を終えて、また眺めていると…
一旦列が途切れ…周りがざわつき始める。
ふと、待機列を見ると、ラフな格好の赤備えの〈バドラバー〉が。
他のファンもニヤニヤしながら少し離れた場所からそのファンを見ている。
それに応えるかのように、軽やかにステージに上がった彼は…
端から高速連続ハイタッチをしていく←
メンバーも初めてではないからか、特に戸惑いもなく普通の反応。
そして…最後の1人、〈幸せベルのりんりん〉、こと朝日奈凛佳さんの前で急にスピードを落とし、立ち止まる。
そのまま、にこやかに凛佳さんとしっかり握手をすると、彼女も満面の笑みで応える。
周りのファンからは愛のある激しいご指摘(?)もあり、どうやら恒例のイベント?らしい。
そんなこんなで、全員握手の時間は終わり、物販(個別写真お渡し会)が行われる。
基本的にLinQ、BudLaBと同じ方式で…通貨コインもLinQのロゴのついたお馴染みのコイン←
そのコインを握りしめ、ワクワクドキドキしながら列に並ぶ。
顔見知りの〈バドリンク〉の人も何人かいる。
『お、き●ころさん。ありがとうございまーす』
『さっきぶりだねー。久しぶりにりおなちゃんのパフォーマンス見れて楽しかったよ。』
『ふふん。赤のペンライトとか、コールもありがとうございます』←大陥落
『いえいえ、当然のことなんで』
『でも…ようやく観に来てくれましたね。なかなか来てくれなかったですし』
『そ、それは…』
『また、来週も来てくださいね!』
『い、いやその…来週はちょっと…』
『えー!じゃあ、今月後一回は来てくださいよ!』
『(高速で5月の予定をチェック)う、うん…月末に何とかくるね』
『じゃあ、お願いしますね!』
以前はここまでグイグイくるイメージがなかったので、戸惑いつつも早々と次回の予約をする。
その後は、気になっていたみゆさんとも話すが…まだ緊張していてぎこちなさが初々しい。
更に、変顔のクオリティが高かったみらいさんとは…初っ端からマシンガントークで、やはり戸惑いつつも楽しめた。
そして、もう1人…
どことなく元LinQの山木彩乃さんを彷彿させる顔立ちの美少女、平松聖菜さんにもご挨拶に行く。
『あ、お名前は…?』
『きっ●ろんと言います。』
『あっ…存じております。』
『え?なんで…?』
『Twitterでお見かけした事ありますよ。LinQさんの事を書いたりしてますよねー』
『う、うん…もしかしてエゴサ大好き…?』
『まあ、したりしますね。昨日のりおなさんとのやり取りのツイートとか…』
『ちょ!』
意外な伏兵?の存在に嬉し恥ずかしながら、物販は終了。
休憩を挟んだ後の2部もステージを楽しみ、物販でにこにこして楽しみ…
あっという間にこの日は終わった。
もう、この時点でIQP研究生ファンとして一段上がった気がしつつ…
次の研究生公演を楽しみに待つ日々となった。
第八感につづく